裏・通信番組『神州の夜明け』

2020年6月23日放送より

 

■幕僚監部人事部広報担当より

 皆様に声を届けられて、嬉しく思うでござる。
 神州結界維持部隊・幕僚監部・人事部広報担当セスナが無許可放送ながらも隔週毎に各地の戦況や祝慶日を報告する時間でござる。何卒、宜しくお願いするでござる。
 …………。
 と、此の度は何処かでやったような気がする「ござる調」でお送りするでござるが、如何でござろう? ……もう、ね。決して口調のネタが尽きたでござるよ?
( SE:いや。どーも、こーも…… )
 では気合いを込めて、参る!

 

■各地の戦況報告

 まずは神州各地の戦況報告を。
 天草で叛乱を起こした部隊の首謀者、松塚朱鷺子[元]一尉改め“処罰の七天使”の1柱フトリエルが放った爆弾発言を受け、各地で混乱や、離反が起こったでござる。
 これにより、作戦行動中だった部隊の幾つかが裏切り合った末に、自滅したという惨事が発生したという報告を受けているでござるよ。
 ――クスクス(小馬鹿にしたような笑い声)
 ……失礼したでござる。
 だが確かに信じていたモノが喪われ、また今迄の不満が爆発する気持ちは解るが、それでも混乱から自力で立ち直り、更に結束を固めた部隊もいるでござるよ。皆が皆、強い訳ではないのは当然。しかし何故踏み止まる事が出来なかったでござろうか? とんだお笑い種でござる。
 さておき……そして6月21日、夏至。ついに神々の黄昏、黙示録の戦いの幕が切って落とされたでござる。
 今迄、表立って動いていなかった高位超常体も現われており、最早、人間と超常体の戦いではなく、超常体――神群の大戦と化している模様。
 でも人間はただ天災が過ぎるのを待っているだけの存在ではござらぬ。神州結界維持部隊長官・長船慎一郎氏と、幕僚長をはじめとする幕僚監部が発令した非常事態宣言による篭城戦の備えを整えるだけで無く、大魔王や主神級超常体の出鼻を挫く事に成功したという報告もあるでござる。
 また天岩戸に封じられていた天照坐皇大御神様を筆頭とする高天原神群、根津國に鎮められていた健速須佐之男尊をはじめとする出雲系や、荒吐神を中心とした縄文系の神群が復活。日本神霊の加護を受けて、反撃を開始したという伝聞も……ええ、真実でござる。
 はい。人間の誇りを是非にも見せ付けてやるでござるよ!

 

■東部方面隊の動き

●第1師団

 東京タワー奪還戦は天使共に引き続いて魔王との対決となったものの、突入部隊の活躍により、特別展望台に囚われていた八木原斎呼一等陸士の救助に成功したでござる。
 各地の駐屯地にて破壊工作を行おうとしたり、脱柵しかけたりした不逞の輩もひっ捕らえて罰したという情報も。
 静岡の浅間大社では、超常体により『柱』が立ってしまったものの、維持部隊は残念ながら撤収せざるを得ないそうでござる。

●第12師団(長野)

 諏訪湖上空にて金と銀の螺旋の光が現れたという目撃証言が多数あるでござる。とはいえ平穏でござるよ?

 

 では、今回はこれまでに。
 ――では頑張りましょう!
( SE:プツン。ザーザーザーと砂嵐音 )

 

■事務連絡

 拙作『隔離戦区・呪輪神華』第1師団(関東=東亜細亜)編と第12師団(一部)(東海=南亜細亜)編は、今回を以って終了します。御愛顧、誠にありがとうございました。
 張られた伏線の幾つかは謎のまま残されていますが、今後に展開されていきます他の師団を扱った物語や、いずれ来る黙示録の戦いにおいて解明されていく事でしょう。
 その時まで暫しの休憩を。
 それでは重ね重ねではありますが、お付き合い頂き、真にありがとうございました!

 

■次回作発表

 2020年4月。
 神州各地にて、超常体が大規模発生。超常体は組織的な行動を組むと、結界維持部隊との激戦を開始した。
 ……各地における戦いと同じくして、このとき、中部方面隊もまた死闘を繰り返していた。
 禁忌なる地にて神聖なる命の音が鳴り響く。堕落の都では淫靡な幕が下り、憤怒の炎が渦を巻く。そして整然とした御軍の群れ。
 四大の元素を玩ぶモノ。太古の悪意。浄化の炎、輝く光。生贄の敵となるか憤怒の蛇となるか、運命の分岐点。
 7つの罪、7つの罰。

個人運営PBM『隔離戦区・禁神忌霊』

 04月10日開始に向けて、鋭意製作中!
 …… マニュアル公開はもう少し待ってね★
 02月10日から順次情報公開予定は未定(^^;)。

 

■発行人連絡先

=Eメール= maid13@hotmail.com

=URL=  http://www.interq.or.jp/saturn/s-horobi/jurin_0.htm

〒861−4111 熊本県熊本市合志2丁目8−15 富濱 健次郎


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