第三章:データ・セクション


人型戦車・操縦法

※ はじめに!
 下記作品に、一方的ながらも感謝の意を。人型戦車は、下記作品を参照にして(パクって)います。特に、当頁「操縦法」は、「ネットゲーム95『鋼鉄の虹』スターティングマニュアル」p.74-p.79を参考に(? というか、まんまパクリ)させて頂きました。


試験小隊長より

 は〜い、皆、こちらに注目!
 維持部隊中部方面隊・第13旅団第13戦車中隊・峰原試験小隊を率いる、峰原杏奈准陸尉(※2020年3月24日時)よ。
 只今より、20式人型戦車の操縦法について説明するわ。
 各員、克目して、よく聞くように。

・昇降、搭乗

 何にしろ搭乗しないと始まらないんだけど……。
 操縦ハッチの開閉から、ね。
 人型戦車の頭部を持ち上げるようにしながら、後部へとスライドさせるの。すると操縦者の頭部が露出するわ。次に胸部装甲を前へ開き、そして腹部装甲をこれまた前に開く。最後に首部装甲を上へ開くと、操縦者が昇降可能になるの。あ、そうそう。これらは全て半自動だから。内部と外部にそれぞれある手動レバーで操作出来るわ。
 はい、座って。……座席の位置調整は、普通乗用車とほぼ同じだから。フットペダルに足を置いた時、膝が楽に曲がるぐらいが適位置かしら。ん、調整した?
 では、ハッチ開放時には折り畳まれているコンソールを引き上げてから、操縦桿を作動位置に引き上げて。この操縦桿を作動位置に引き上げる操作が、ハッチ閉鎖の始動に繋がるから。つまり、操縦桿がハッチ開閉の手動レバーと思っていいわ。作動位置に引き上がれば、半自動的に防御力を高める為の胸当てが引き下ろされ、肩から胸部上面の装甲――ハッチも引き下ろされて、頭部が前にスライドして……ロックされるの。何度も言うけど、この一連のハッチ開閉は半自動的だから、身体を操縦席にきちん保持しておいて。搭乗時に変な動きをして、怪我しても責任は負えないわよ。
 ……ちなみにこれが開発された当初は全部手動だったらしいわ。――あ、今のは聞かなかった事に。
 操縦席に座っての感想は? え、視界が悪い? そうね、操縦者は人型戦車の目に当たる目視口より外部を見るんだけど、強化ガラス越しだから。それでも最新のに交換されているはずだから、開発当初の厚さ10cmの防弾ガラス5枚重ねの時よりは、視界が良好なはずよ。
 ちなみに人型戦車の頬に当たる装甲の内側には、負荷計や関節屈折率計等の主要な計器類が取り付けてあるはずよ、確認しておいて。

フットペダル

 さて、実際の操作に説明を移すわよ。
 フットペダルは左右2つずつ、合計4つあるわ。
 内側の1組が、腰と首の関節を回転させる為のペダル。モードの切り替えはコンソールのスイッチで行うの。右を踏めば右に、左に踏めば左に回転するから、適したところまで回ったら、足を離せばいいわ。後方や側方の索敵や、射撃時の微妙な方向調整なんかに使うのよ。
 外側の1組は、脚を動かす為のペダルよ。360°どちらでも動くようになっているわ。好きな方向に踏む事で、人型戦車の足が地面をそちら側に蹴飛ばすの。ペダルの角度自体も、踵側や爪先側に踏み込む事で、色々な動きを持たせられるわ。
 ただ、単純に歩く分には、自動巡航モードがあるから。これもスイッチがコンソールにあるわよ。モードを入れると、スロットルで指定した一定の速度で勝手に前進歩行してくれるわ。ただし微妙な地面の凹凸、急な傾斜には対応しないし、バランスを崩しそうになった時は、適当にフットペダルを踏まないといけないの。それに、まっすぐ前に歩くだけだから、戦闘になったら全て手動……というか足動?に切り替えないといけないから。
 特に走る時は、手を振ったりしてバランスをとらないといけないから難しいわよ。

スロットル

 続いて、スロットルね。
 左右のサイドコンソールに1つずつ、合わせて2つあるわ。左のスロットルが下半身、右のスロットルが上半身のパワーを調節しているの。前に押し込めばパワーは上がって、手前に引けば絞られる。足の蹴りの強さ――速度や、重い物を持ち上げる時に必要になるわね。
 ちなみに両方のスロットルを同時に一杯まで絞ると、機体は自動的に片膝をついてしゃがんで、降着姿勢になるわよ。

操縦桿

 最後。一番厄介な操縦桿よ。
 コンソールの横辺りから左右に2本出ているわよね。これを両手で操作するの。操縦桿を自然に握ってみて。5本の指それぞれの場所にバネ式のスイッチがあるでしょ? 他にも切り替えスイッチやボタンが付いているから今のうちに確認しておいてね。
 ……確認した?
 じゃあ、右の操縦桿の横の方にあるスイッチを押してみて。上体操作モードの切り替えスイッチだから。このモードでは左右の操縦桿を同時に傾ける事で、機体の姿勢を変更可能なの。操縦桿を前に押せば機体は前屈みになるし、引けば身体を後ろに反らすわ。
 そして腕操作モードに切り替えると、今度は操縦桿の操作が、そのまま機体の腕の操作になるわ。前に倒せば手を前に伸ばすの。そして10本の指に対応するスイッチは、機体の指を操作するわ。スイッチを押す力を感知して、指の曲げ具合に対応させるの。スロットルの出力との兼ね合いも合って、難しいわよ。判断力と器用さが求められてくるから……操縦に適性が求められてくるわけ。
 そうそう、言い忘れるところだったけど、肘関節。……操縦桿を握った時に、中指と人差し指の間にもう1つ関節みたいに動くところがあるのに気付いたかしら? これが肘関節の操作を担当するの。ただ上体操作モードでも反応しちゃう訳で……その時は、これが腕の動きになるから気を付けておいて。

ブラックボックス

 何度も言うけど、制御用電脳や動力機関はブラックボックスだから解析出来ないわよ。バラしたら2度と動かなくなる……って脅されているし。

説明終了

 では、峰原試験小隊に異動願いを出してね★
 格好良い部隊名や、20式人型戦車の愛称も忘れずに考えてきてよ!


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