第六章:ノベルス


同人PBM『隔離戦区・神州結界』 第4回 〜 九州:アフリカ 其陸


A4『 死 は ひ そ か に 』

 敵部隊から強奪した無線機を修理する事、数十分。周波数を合わせていた同志が、喜びの声を上げる。
「同志・斎。本渡の司令部と繋がりました! ―― こちら宇土侵入工作部隊、どうぞ」
『 …… こちら松塚自由決起部隊『双翼十字(※仮称)』・本渡司令部。そちらの状況を説明してくれ』
 無線機から流れ出た司令部通信兵の声に、斎・藤仁(いつき・ふじひと)元陸士長は一瞬安堵の息を吐いたが、すぐに気を引締め直した。同志に代わって、無線に出る。
「こちら、宇土侵入工作部隊の斎だ。現在、大矢野への敵補給部隊を撹乱しつつも、追撃にあっている。三角岳山頂にて潜伏中だ」
 真の自由を求める同志達 ―― 松塚・朱鷺子[まつづか・ときこ]元一等陸尉を盟主にして、神州結界維持隊西部方面隊・第8師団第42連隊所属、第85中隊員を中心とする双翼十字部隊(仮称)。
 藤仁等数名の勇士は、弾圧しようとする敵部隊の後方深く ―― 宇土にまで浸透すると、撹乱工作活動に従事していた。敵部隊指揮官である第42普通科連隊長、倉石・孝助[くらいし・こうすけ]一等陸佐を誅殺した後、大矢野への補給線を強襲。
 松島まで侵攻を受けていた双翼十字部隊は、朱鷺子に従う超常体の力をもって攻勢に転ずると、大矢野へ再度解放運動を進行していた。藤仁達の工作活動が実を結び、大矢野の敵部隊は武器弾薬や物資が欠乏し、果ては逃走して双翼十字部隊に投降する者も現れ始めたという。
 だが藤仁等を掃討しようと、敵は増援部隊でもって追撃に出す。内情を探っていた同志からの連絡では、追撃部隊は菊池より転戦してきた第811班 ―― 陣内・茂道[じんない・しげみち]陸曹長を班長とする第8師団でも有数の戦闘集団らしい。また、他の戦闘狂達も各地より転戦して大矢野の合流を目指しているらしい。
『 ―― そちらの状況は理解した。こちらとしても同志達の救援に向かいところだが …… 』
「難しいか? せめて船を操縦出来る者を送って頂ければ、敵の追撃を振り切り、朱鷺子様の近くへ馳せ参じる事が出来るのだが」
 無線の向こうからの回答は、沈黙。藤仁も深く溜め息を吐いた。
 日本脱出阻止の為、船舶及び飛行機の所有・運行が国連並びに日本国政府によって著しく制限・管理されている神州においては、交通網といえば陸路のみと言える。言い方を変えれば、船舶を操縦出来る者は限られており、その存在は秘匿されている。船を操縦する技術自体が喪失してしまったのではないかと笑えない冗談もあるぐらいだ。
 浅くて小さい河川を渡る手段としての舟はあるが、内海であっても海洋船舶となると話は別だ。実際、船舶という船舶の多くは超常体との戦闘で沈められたり、また脱出を阻止する者達の手で破壊されてしまったりしている。藤仁達が一縷の望みと探った、三角の九州海技学院跡も廃墟のまま放置されており、船舶並びに操縦に関する物は残存していなかった。
「 …… よく考えてみれば、船舶操縦が出来る者が敵にもいたならば、今ごろ大量に部隊を送り込まれている …… か」
 唇を噛む、藤仁。敵味方、両者共に天草五橋を落せない最大の理由が、陸路しかまともに部隊運用が出来ないという事に尽きるのだ。
 ならば小人数ならばどうかとも思う。幸いにして、憑魔に寄生される最近まで、藤仁は神州外で過ごした時期がある。自信は無いが、船舶はともかく、舟艇ならば操縦出来るかも知れない。
 すると、まず舟艇を調達する必要があるが ……。
「敵追撃部隊との、時間の勝負となるだろうな。しかし、海技学院も当てが外れたとなると …… 」
 苦悩して、ぼさぼさの髪を掻き毟る。フケが舞い飛んだが、それ以上の血や汚れが髪にこびりついている為、それを気にする同志は誰一人いなかった。
「とにかく、何としても、三角ノ瀬戸を渡り、朱鷺子様の元に戻る旨を伝えてくれ」
『解った。幸運を祈る …… ああ、そう言えば朱鷺子様だが、同志・斎に対して酷くオカンムリらしいぞ』
 藤仁の朱鷺子への想いは神格化と言っても良く、事実、自身も公言して憚らない。その藤仁にとっては神にも等しい、否、神そのものである朱鷺子を怒らせてしまっているとは ……。
 余りの事に、無線機の通話子機を手落してしまう。慌てて拾い直すと、朱鷺子の怒りの原因を尋ねてみた。応えたのは通信員ではなく双翼十字部隊の副官 ―― 朱鷺子の片腕とも言える程の同志だ。
『 ―― 朱鷺子様は、偉大なる“ ”と等しく扱われる等畏れ多いと考えていらっしゃるからな。ラジオにて、同志・斎が公言したのに腹を立てておいでなのだよ』
 言われて、思い出す。裏ラジオ番組『神州の夜明け』で、朱鷺子=神という投稿をした。しかもアレは全国放送らしいから、電波は神州各地に届いた事になる。
『 神州各地で“ ”の御為に活動なされています“ 兄弟姉妹 ”達が、朱鷺子様に真偽を問うてきたらしく …… 朱鷺子様は申し開きに四苦八苦されていらっしゃったようでした』
 副長が述べる話の意味が半分ほども理解出来なかったが、少なくとも朱鷺子が神と同一視される事を嫌っている事は感じられた。敬虔なクリスチャンだと聞いた事はあるが、むしろ原理主義の過激派ムスリムかシオニストに近いかもしれない。神は唯一にして無二なのだ。神に叛旗を翻した天使長ルキフェルの大罪は、神と自らを同列視した“ 傲慢 ”である。
「それで、朱鷺子様は …… 」
 だが副長は朗らかに笑うと、
『しかし、気にするほどではありませんよ。プロパガンダは必要です。そもそも朱鷺子様が畏敬の念を以って“ ”に対しているのは周知の事実。“ ”は赦してくれるで ―― 』
 説法するかのような副長。その言葉の途中で無線の向こう側で、激しい爆発音 ―― 続いて、銃声が轟いた。慌てて、藤仁が叫ぶ。
「司令部、司令部! どうした、応答しろ!」

*        *        *

 最初に、室内に投擲されたのはM16A1閃光音響手榴弾だった。発せられた大音響と大光量で耳と目を塞がれる。そして銃弾が、灼熱感を持つ痛みとなって身を貫いた。数人の同志が、不遜者の突入で天に召された。
 天草下島に潜入していた敵の特殊部隊SBU(※ 註)が、旧本渡市役所に設けられていた双翼十字部隊司令部に奇襲突撃を掛けて来たのだった。
 光量が薄れ、爆煙が晴れて視界が良好になった室内。おびただしい血の赤色と、うずたかく舞い散る羽根の白色が、彼等の目に映った。
「 ―― 羽根?」
 いぶかしむSBU隊員の1人の呟きは、だが室内を警戒探索していた隊員の声で遮られる。
「 ―― 松塚の死体が確認されない! あの女は何処に!」
『 ―― 朱鷺子様は、ここにはいらっしゃらない。あの御方は“ ”の栄光と、同志と“ 兄弟 ”達の無事を祈って、礼拝堂にいらっしゃる』
 重々しい声が轟いた。89式5.56mm小銃BUDDYを向ける先に4枚翼の威丈夫がいた。翼の1組が盾代わりとして身を覆い、銃弾を防いでいたのだった。
「 ―― 超常体。やはり松塚の第85中隊は超常体によって汚染されていたのか!」
 副長の姿をしていた超常体 ―― 高位中級にあるドミニオン(※邦名:主天使)は眉根を寄せると、
『 ―― 汚染? 失敬な。洗礼を受けて、覚醒したのだ、我々は。“ ”の威光を知らしめる為に!』
 もう1組の翼が羽ばたくと、光が発せられる。エンジェルスとは比べ様も無い、圧倒的な威力をともなった光。光を浴びてSBU隊員の半数近くが圧死した。
 だが生き残った者は素早く態勢を整えると、5.56mmNATOをバラ撒きながら後退。手榴弾を放ると逃走していく。
 銃弾と、炸裂した弾体を、翼で防いだドミニオンは険しい顔のまま、
『無事な同志は、すぐに部隊を2つ組織せよ! ひとつは追撃に、もうひとつは所内で傷を負っている同志達の救援に当たれ!』
 そして人間の姿に戻る。無線機の向こうで怒鳴っている藤仁の声に気付くと、
『 ―― 司令部、司令部! どうした、応答しろ!』
「 …… 敵特殊部隊の奇襲に遭った。半数近くは倒したが、残りには逃げられている。安心しろ、朱鷺子様は無事だ。―― 我らの心配はせずとも良い。それよりも同志・斎。君達が、無事に戻ってくる事を祈っている」
『 …… 解った。――自由を我等に!』
「 ―― 自由を我等に」
 副長 …… いや、ドミニオンは無線を切ると、穏やかな笑みを浮かべたのだった。

*        *        *

 無事な舟艇を発見するのが難しいのならば、自ら舟を作れば良い。そう結論付くには、そう時間はかからなかった。
 勿論、大矢野への手段を色々と考えた結果である。陸路たる天門橋を突破する事が1番なのだが、さすがに敵の警戒は厳重である。従い、宇土半島と大矢野島を隔てる三角ノ瀬戸を越える手段が必要であった。先日に利用した潜水具は未だ在るが、運ばなければならないのは自らの肉体だけで無く武装もだ。同志達が大矢野を解放せしめたらば問題無いのだが、もしもの場合、武器は必要。いくら単体戦力では最強の魔人とは言え、徒手空拳で戦い続けるには無理がある。
 廃墟と化した建物から壁や柱を引っぺがして、イカダの材料とする。襲撃した補給部隊トラックの幌を浮き具として転用する。ロープとワイヤーを使って結び付けた。
「同志・斎が物知りで助かりました。よくこんな技術を御存知で。―― イカダと言ってもそう簡単には出来ない物なのですね」
 感心する同志2人に、藤仁は面映いような笑みを浮かべたが、問題は時間であった。まず舟艇を探すのに時間を費やし、次の手段を考慮するのにまたタイムロス。そしてイカダの材料を手に入れ、作成するのにも少なからぬ時間を失った。あとは天候や潮の流れ、そして警戒の薄い好機を待つのにどれほどかかるか。
 浮かれる同志達を横目にしてやけに冷たく思考する自分に、藤仁は何とも言えない気持ちを覚えた。

 そして5月18日。風速0.8m、若潮で、波は穏やか。月齢25で、しかも天候は曇。月明かりさえも届かない暗闇の中、藤仁と同志2人は大矢野島への渡航を決行に移した。
 人の目を盗み、3人でイカダを抱えて三角西港を目指す。だが国道57号線を横切った時、突如として激しい光に照らし出された。
 藤仁はすかさず反応。一瞬にして、憑魔を覚醒させると、半身異化状態に移行。イカダから手を離すと、全身をバネにして高く、そして長く跳躍。
 そしてイカダを残した場所へと約750〜1,000発/分の速度で5.56mmNATOの連打が襲った。警告無しの連射に、逃げ遅れた同志1人がイカダ諸共に蜂の巣にされる。
「 ―― ようし。張っていた甲斐があったって言うもんだ。…… 正直、補給部隊に潜り込まれて逃げられたらどうしようかと思っていたわけだが」
「はっはっは。茂道は悪運が強いなぁ」
 激しい照明を向ける高機動車『疾風』で仁王立ちしている男と、彼にニコヤカに話し掛けるもう1人。2人とも顔は窺い知れぬが、体格のシルエットから大柄で肉付きの良い威丈夫と思えた。ちなみに1人は何故か白衣らしき物を羽織っていたが。
「―― 茂道? …… そうか、勇名高き第811班か」
 疾風の武器架には、FN5.56mm機関銃MINIMIが鎮座しており、藤仁と同志に狙いを付け続けている。また四方はBUDDYを構えた隊員達に取り囲まれていた。
「警告無しの発砲射撃 ―― どうやら、おれ達を生かして捕まえる気すら無いという事だな」
「 …… 異生(ばけもの)に乗っ取られちまった阿呆に盲従してしまった、てめぇが悪いんだよ」
 苦渋を含んだ陣内の言葉に、だが藤仁は眉根を吊り上げて反論する。
「 ―― 盲従だと! はっ、これはお笑いだ! それは、こちらの台詞だ。自由も尊厳も失った飼い犬どもめ!」
 向けられる銃口の数を物ともせずに、藤仁は牙を剥く。同志もまたBUDDYを構えていた。
「 ―― おれ達は、己の自由と権利を勝ち取り、そして何よりも誇りと生命を護る為、ここに決起したのだ。己の保身と私欲に走る愚鈍な卑怯者どもを打ち倒し、真なる国家を建てる為に!」
 だが陣内は唾を吐き捨てると、
「それが、お題目か。くっだらねぇ。―― 政府がどうだと自由がどうだか、俺には関係ねぇな」
 右手でBUDDYを固持しながら、左手を挙げる陣内。
「 …… 俺が護りてぇのは、そんなくっだらねぇ事じゃねぇんだよ。この地にいる、かけがえの無い友人や部下、先輩に、恩人達。それを護る為に戦っている。それを棄てて、異物どもに味方する気はない」
「 ―― やはり、そんなにもオレの事を!」
 白衣の男が感動の余りに叫ぼうとしたが、陣内は無造作に蹴り上げた。そして何も無かったかのように、
「松塚も可哀想な奴だ。神の悪戯で、とんでもない力を押し付けられた上に、それに飲み込まれちまった …… あいつが1番の被害者だよ。倉石のオッサンの下で、最も神を信じ、そして最も酷い裏切りを神にされやがった。―― 言っとくが、お前達が盲従する松塚は、松塚であって松塚じゃねぇ。アレは松塚の皮を被った、異生だ ―― !」
「違う! 朱鷺子様こそが神だっ!」
 強化された身体能力でもって藤仁が跳んだのと、陣内の左腕が下ろされて合図がされたのは同時だった。藤仁の後ろで、掃射を受けて同志が絶命する。
 だが肉薄した藤仁の蹴りが、陣内のBUDDYを蹴り飛ばす。同じく憑魔を活性化させたのだろう陣内は、藤仁の続く攻撃を受け止めて見せた。
 極接近した間合い。藤仁は股間から下腹部へと膝蹴りを放つ。陣内が腰を引いて逃れようとするが、すかさず膝を伸ばして突き蹴りに変化。靴先が腹部を抉り、陣内を遥か後方へと突き飛ばした。背中からアスファルトに叩き付けられた陣内に覆い被さるように藤仁は迫った。
「朱鷺子様に対する冒涜。死んで詫びろ!」
 指先を揃えた手刀が陣内の心臓を確かに貫いた。だが同時に陣内の両手が伸ばされ、藤仁の首を締め上げる。藤仁は、鈍い音が自分の首元から聞こえたような気がした。視界が徐々に傾き、赤黒いものが埋めていく。背中には断続的に鋭い痛みが加えられていく。
    今やこの世に わかれを告げて
    旅立ちゆく。
    恵みのみ手に すべてをゆだね
    永遠のみ国へと。
 耳元で鐘の声が鳴り響く。身体は冷たくなっていくのだが、意識はそのものは温かいものに包まれていくような感覚。
( ―― ああ、そうか。これが、死か )
 おれはどうやら志半ばで倒れるらしい。だが、陣内には致命傷を与えた自信がある。朱鷺子様は誉めて下さるだろうか ―― ?
 …… そして元陸士長、同志・斎藤仁の意識は光に包まれて ―― 消えたのだった。

*        *        *

 …… 5月19日。阿蘇山が突如、噴火する。
 噴火は僅か数分の事ではあったが、山頂から天へと屹立した炎の柱は、距離・天候に関わらず、熊本の何処からも観測された。
 それを見て天使の多くが恐慌状態に陥り、騒然となった。
 旧本渡市役所に慌てて乗り込んできた朱鷺子は美しい顔に怒りの皺を大いに刻み、唇を噛む。ドミニオンの姿を露わにした副官もまた厳しい表情を浮かべていた。
「 ―― 日本土着の悪魔が解放されては、“ ”の為にならんぞ!」
「アレの影響なのか、敵部隊の戦意も高揚となったそうです。“ 弟 ”達の、告解と洗礼の光を浴びても、なお戦意を捨てぬようで」
 そして、戦況は双翼十字部隊にとって悪いものに転がっていった。
 大矢野の敵部隊は補給線を回復させて息を噴き返すだけでなく、増援も加わって攻勢に転じてきた。松島の同志や天使達を壊走させると、ついに天草上島に上陸したのである。
 散り散りになった同志達は、天草上島の山岳に潜伏し、ゲリラ活動を続けているが、獰猛な狩猟犬を追い払うまでには到っていない。
「 …… あと、もう半月さえ耐え抜く事さえ出来ないのか。私自身が討って出られれば、どれほど、楽か」
 歯噛みする朱鷺子。
「それはなりません、朱鷺子様。それに下島に侵入している敵特殊部隊もまだ全て処理を終えたわけでもありませんし」
「 ―― そちらにはケルプを向かわせる。お前は引き続き同志達の指揮を頼む。…… 七つの封印、七つの角笛、七つの杯 ―― 処罰の杖を振り下ろすまで、あと半月程の辛抱なのだから」

■選択肢
A−01)大矢野を再び解放する
A−02)天草上島でゲリラ活動
A−03)宇土半島にて撹乱工作
A−04)SBUを追跡し、排除
A−05)その他、天草下島で行動


■作戦上の注意
 当作戦参加者には、功績ポイントを10点消費すれば、エンジェルス1個組(2〜3体)を恭順させる事が出来る。能力系統は「祝祷系」だが威力は弱いのでアテにはしない事。また超常体との接触時間が長いと、強制的に憑魔侵蝕率が上がるので注意されたし。
 なお挿入した詩は、日本基督教団讃美歌委員会・編『讃美歌21』日本基督教団出版局(1997年10月1日3版発行)より引用した。

)Special Boarding Unit:特別警備隊 …… 現実世界においては2000年に発足した海自の特殊部隊。不審な船舶に移乗し、制圧・武装解除し、積荷に武器や輸出入禁止物品が積載されていないか検査する。
 神州世界では2004年に発足され、沿岸部における特殊超常体殲滅活動に従事している、数少ない操船技術や水中作戦の専門家達として設定。


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