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ネオポケソフト講座
第七回
「FASELEI!」(ファーゼライ!)
購入時期:1999年12月
惰性。

 ダイヴアラートを作ったメーカー、サクノスのSLG。今度は近未来軍隊モノ。
 時代は2099年、トイソルジャー(TS)と呼ばれる人型(例外アリ)軍事兵器が一般的になっていて、主人公が搭乗するのもこれになる。大体ボト○ズくらいのサイズ。ちなみにクイズは出してくれない。シチュエーションは中東あたりの国家紛争をイメージしてもらうと分かりやすいかと思う。主人公の所属する「ファーゼライ」は、最強の傭兵部隊として名を馳せており、亡命した弟王子率いる革命軍の一員として正規軍と戦闘を繰り広げていく。
 ゲームはドッグでTSのメンテ・換装をした後出撃、戦闘パートで目的を達成してクリア、その前後でエピソードが挿入されて、の繰り返しで進んでいく。今作の特徴はメンテパートでのTSの設定と、戦闘パートでのTIPSによるコマンド入力である。
 まずメンテナンスでは機体の選択から始まる。何種類かのTSがあり、それぞれ耐久力・武装設置可能個所数・TIPS入力最大回数などで性能に差がある。一方武装は武器・防具・補助に大別される。武器が最もバリエーションが豊富で、射程・威力・命中率・弾数などの数値を参考に選択していく。例えばサブマシンガンは威力は低いものの命中率が高く射程は中程度、ライフルは射程が長く威力もそこそこあるが弾数が少ないなど一長一短。防具は武器ほどバリエーションがある訳ではなく、耐久力の減るのをある程度防いでくれるアーマーと、受けるダメージを軽減してくれるシールド、回避能力を高めてくれるポッドなど。補助装備は予備弾装と耐久力回復アイテム。以上の組み合わせにより、自分の目的とする、或いはミッション毎に要求される戦術に適した機体をカスタマイズしていく。
 そしてそうやってセットアップしたTSを駆って戦闘パートを攻略していくのだが、ここでのコマンド入力がもう一つの特徴であるTIPS=タクティカル・インテリジェント・プログラミング・システムによるものである。移動系・攻撃系・防御系・サポート系といったさまざまな動作をさせるプログラムチップを先行入力して、敵味方全機が同時に行動開始、指示通りの動きをしていくという、先読みが要求されるシステムになっている。適当に突っ込んで攻撃を仕掛けても、実際攻撃しようとしたら射程外に移動されていたという事が起こりうるという訳。チップは武装ともどもメンテパートのショップで購入する必要がある。チップが貧弱だとまともにTSを動かせない。例えば移動系だと、「右横滑り」を指示するチップを用意してないと「右旋回」「前進」「左旋回」と指示しないと同じ状況に出来ない。いくら武装を強化しても、行動がもたついていては元も子も無いので、資金繰りの厳しい序盤ではここらへんの兼ね合いもポイントになってくる。

 何故か異様に印象が薄い。特徴がダイヴアラートに似通っているせいでしょうか。ただ今回は独創性溢れるこだわり機体で貫く事はかなり難。TIPS上でうまい事立ち回るには行動入力回数が多い事と武器の射程(攻撃範囲)圧倒的に重要で、この二要素を外すと途端に弱っちくなってしまいます。1ターンで行動する回数が少ないと手数不足で追い込まれ、若干の読み違いだけで攻撃範囲に捉えられないとダメージを与える事すらままなりません。という訳で機体はもちろんの事、武器の方も有効な種類はかなり絞られてしまいます。即ち高威力・広射程・高命中率と三拍子揃ったミサイルポッド。こいつを遠距離から連発するのが最強です。近づく必要も無いので攻撃回数も多く取れますし。弾数が極端に少ないという欠点はありますが、予備弾装たんまり持っていけば問題無し。まあ序盤は金も無いので諦めてサブマシンガンで地道に頑張りましょう。
 でもそれじゃああんまりつまらないのでやはり接近戦にかける漢の機体も駆ってみたいもの。もっともこの場合は一生懸命敵にまとわりつく必要があるので、行動入力回数はより一層重要になります。更には武装のスロットも多くなければ美しい闘いかたは演出出来ません。両肩にはガトリングガン、手にはショットガンにマシンガン、たまには威力重視でバズーカもあり。そして勿論最強威力のクロー、パイルバンカにブレードも装備して完成です。余裕があればチョバムアーマーも装備してダメージ軽減を図りましょう。ちなみにシールドはわざわざ防御コマンドを入力しなければならないので効率が悪すぎ。
 さあいざ出陣。2マス進めるダッシュと方向転換を省ける横滑りを活用して素早く敵に接近、蜂の巣にしてやるのです。まだ動ける輩にはパイルバンカを見舞ってやりましょう。ただ最強威力ではありますが接近戦武器のくせに火薬を必要とするのであまり多用できません。普通にブレードで一刀両断でも十分でしょう。さてここで重要な問題があります。調子に乗ってウロチョロしてると、体当たりでダメージを食らってしまいますので気を付けてください。こちらの方が装甲が厚ければ問題ありませんが、後半はまずそんな事はありません。・・・やはりかなり不利なようですね。
 このように無理矢理イメージ膨らませないと愛すべき機体は辛いですね。あとはまあダイヴアラートと同様、キャラはしっかりいるのにイベントが不備で掘り下げられていないのが勿体無いのと、一本道ストーリーが減点対象。傭兵部隊なんだから色々振る舞えてもいいような気もするんですが。まあキャラ関係上無理なんですけど。敵エースパイロットが赤いTSを好んで乗るのはありがちですが、そいつの妹がファーゼライの通信兵やってたり後半では自ら志願してTSで出撃したりするところまでやったのは結構偉いかも。しかもそいつら・・・(自主規制) 。更に余談ですがゴッド・タカツなる豪放磊落キャラもいます。出ずっぱりですね高津さん。20セーブですか。
2000/7

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