日記タイトル


苦手な絵のおはなし


「下手の横好き」とはよく言ったものである。
私の場合、絵を描くことがそれに当てはまる。

その昔、小学生の頃、私は「漫画家になる!!」という野望を持っていた。
「アンタ才能ないわよ」という親の声にも耳を貸さず、暇なときは常に漫画もどきを描いていた。先生が求めたわけでもないのに自由研究の課題として提出したくらいである。

しかし、無情にも、現実を知るときが来た。
小学校の卒業アルバムを各個人でデザインすることになったときである。
私は当然、気合いを入れて「花に囲まれた女の子」の絵をせっせと描いていた。そしてふと周りを見て愕然とした。

みんな私よりずっと上手いじゃん!!

私は水彩画の背景を塗るのが下手で、どうしてもムラになってしまうのに、他の子達は平然と綺麗に塗っている。
出来上がったアルバムの表紙を見て、私は漫画家になるのを断念した。

中学卒業後は、他人から評価されるという観点ではすっかり絵から遠ざかっていた私だが、どうしようもない事態に直面したのは就職してからである。
ソフト会社に入社した私は、仕事の一環として、時々アイコンを作成しなければならなくなってしまったのだ。

他人が作っているのを見ると、限られた大きさと色数のなかでとても綺麗なものが多い。私はドット絵で影を作る方法もいまいちわからない状態なので、他人にお願いしたり、シンプルなものを作ってなんとかやりすごしている。

そんな私がある日思い立ってマウスで描いたのがこの「オヤジ」である。
これを見れば、私のこれまでの苦労が想像できるだろう。
オヤジ

にもかかわらず、そのうちタブレットを買おうなどと画策しているので、心ある方は止めてくださった方が無難だと思う(笑)。



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