−2002年8月12日未明−
街は未だ微睡みの中にあり、人通りもまばらな時間帯。
一人の人間が車をとばしていた。
その人物はある場所に車を滑り込ませると、そこにいた男に声をかける。
「遠路はるばるご苦労だったな……」
その男……場に似つかわしくない大きな荷物を持ち、疲れた表情をした……は、その声に気がつくと
「うむ」
とだけ答え、車の後部座席に荷物を積み込んだ。
「ここでは何だ。いつものところに場所を変えようか」
車を運転してきた人物は周囲にちらりと目を配ると、男を助手席に乗せ走り去った。
二人はいつもの店に入ると、入り口からは死角になる席に腰を下ろした。
店員への注文もそこそこに取引が始まる。
「例のブツを引き渡してもらおうか」
もはや興奮を隠しきれないと言った様子で男を急かす。
男はニヤリと笑みを浮かべると荷物の中から厳重に保護されたブツを取り出す。
車を運転していた人物は目を細めると、その内の一つを手に取り
「これは……すばらしい……」
と素直な感想を口にする。
予想通り………いや、予想を上回る結果にある人物の口元が自然にほころぶ。
ある人物……いや、もう名を隠す必要もあるまい……はーちゃんは、ある男、すなわち紗水さんが取り出した夏コミの成果を確認すると
はにゃ〜ん
となったのだ(笑)。
頼んでおいた同人誌は「猫禁漁区」のものを除き、全てがある。
入手が困難であろうと予測された大手サークルの新刊も。
ひゃっほ〜うっ
夏コミに赴き、そして散っていった多くのヲタ達よ……。
今はしばしの休息をとるがいい。
そして、また冬に約束の地で会おうではないかっ!
最後に、はーちゃんの代わりとなりサークルをまわってきてくれた
さるたすさん
紗水さん
せちさん
はなちゃん
(五十音順)
と、すばらしい作品を作ってくださった多くの同人作家さん達に贈りたい言葉がある。
ただ一言……
ありがとう
と……。
Fin
あとがき
と、言うわけで、突発的に(書いて)描いてみました。
まぁ、最初の方でオチは読めちゃうとは思いますが。
最初にこの絵を書いたときは1Pぐらいのマンガにしようかと考えてたんですが、諸々の事情でテキストに。
もっとも、まともにテキスト(SS?)書くのも初めてなんですけどね。
うぐぅ……精進したいと思います。
と、こんなモノを書いているヒマがあるんなら、冬コミのサークルカットでも描けって話ですね。
知ってはいたけど、やっぱり締め切りが明後日なのは辛いです。
……みんな、がんばっ(笑)