時間の忘れ物


静かな部屋は嫌い
あなたがいないから 嫌い



大人になって憶えたことなんて
作り笑いとタバコの味くらいのもんだよね



私なら 大丈夫
独りでも 平気
だってちゃんと
笑っているでしょう?



どれだけ泣けば
全てが手に入る朝が来るのだろうか



ごめんなさい
一生 あなたのことを
想っているかもしれない



どれだけ泣いても
涙って涸れないんだ
すごいね



自分自身なんて
いつだって嫌いだったのに
あなたといるときの私は
なんとなく 好きでした



絶対に鳴りはしない電話を
それでもずっと 待っていた



これが正夢ならいいのにって
目が覚めるたび 想ってる



あなたの寝顔
もう一度 見たいよ



時間が置いてったものは
あの人への想いと
私自身



手を伸ばせば あなたに触れられるのに
たった数センチの距離が
なんだか 哀しかった



たとえば 足元から
地面が消えていくような
そんな 感じ





詩集 Vol.1の目次へ戻る

詩集コーナーの入口へ戻る or 案内表示板の元へ戻る





★館内の著作権はリレー小説以外全て私光坂歩に属します。リレー小説は光坂と亮に属しています。
 無断転載などは、絶対にやめてください。
★ご不満ご指摘などございましたら、お手数ですが光坂(kosaka@comco.ne.jp)までご一報願います。