幻影−ミラージュ−


姿を見ることさえもできなくなって
それでも僕はずっと
心の中の君を 愛している



難しいかもしれないけど
僕のことは 忘れて下さい
そして 幸せになって下さい
僕は 君のことを
ずっと 憶えているから



あなたとの想い出のある部屋で眠るのは
今日で 最後です
この部屋から出て行けば
あなたの幻を見ることも
なくなって しまうのでしょうか



想い出の上に想い出を重ねていけば
いつかはあなたのことを
忘れられるのでしょうか



眠るのが怖い
瞳を閉じたら
そこにあなたがいるから
だから 怖い



明日は必ず来るなんて
太陽は必ず昇るなんて
どうしたら 信じられるの?
未来(あした)のことなんて 誰も
なにもわからないのに



時々 あなたの笑みを打ち砕きたくなります
大丈夫だと言い切る仕事上でのあなたの笑みを
消し去ることが もしもできたなら
私はどんなに嬉しく
哀しいものでしょうか



ごめんなさい
私は あなたを困らせてばかりいますね
だけど 大人の考え方を
私はまだ できないから
こう言う以外 わからないのです
ごめんなさい



必死になって違うことを考えていても
想いは いつも
あなたへ 戻って行ってしまう



「ああ ここはあの人と通った道だ」
「ああ ここはあの人が連れてきてくれた場所だ」
「ああ ここは・・・」
あの人の影のない場所は
どこへ行けば 見つかりますか



涙をどうやって流していたのか
もう 忘れてしまいました



結局 私から離れて行くのに
どうして 近寄ったりするの?



寒いと 淋しいの
中間にいるような
そんな 感覚





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