しらないひと


夢で逢おう なんて
そんな 科白
あなた どこで覚えたの?



「しらないひと」なあなたは
私には要らない もう要らない

なのに どうして
こんなに胸が痛むの?



ほんとは好き
まだ好き
「しらないひと」になった
今の あなたも



偶然が偶然を呼んだ
あなたに逢うなんて
これっぽちも思わなかった
びっくりした びっくりしたけど
ほんの少し 嬉しかった



偶然がふたつ重なれば
「必然」になるんだって
誰かが言ってたよ

だから 今日の出逢いも
「必然」なんだね



「しらないひと」になった
あなたの中に
「知ってる人」なあなたが
少しも 見つからない

私の知ってるあなたを
あなたはどこに隠したの?



あの頃みたいに
平気な顔して
電話をかけること
できなくなりました

それは あなたが
「しらないひと」になったから



しらないあなたは
ちょっと怖い

何を想ってるかわからなくて
けっこう 怖い



帰ってきてよ
お願いだから

このまま「しらないひと」に
なってしまわないで



気がついたらあなたは
私のしらないひとに
なっていた



あの人ばかりずるいなって
そう 思った

私の知ってる「あなた」に逢えて
ずるいなって 思った



でも 逢いたい
それでも逢いたい
あなたに逢いたい





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