AKIRA.15


体の中の時計は
正確に 時を刻む

あなたのいなくなった
空虚な 場所で



胸を刺す痛みと
体の訴える痛みと

その二つで現実を思い知る
あなたがいないこと 思い知る



声をかけようとして
あなたの話しようとして
そうしてまた 思い出す
あなたがここにいないことを



いつも苦しいのは
あなたがどこにもいないから



淋しくて 淋しくて
独りではいられないほどに



あなたのための日だから
精一杯 笑っていたい



たまには 夢にくらいは
出てきてくれませんか
私は 淋しいから
私が 淋しいから



あなたの強さ見習おうとして
自分の弱さを思い知る
いつも いつでも



あなたしかいない
もう あなたしか



アキラは
アキラだけは
ずっと 側に
いてくれるよね?



好きって想いだけで
全部終わればいいのに
全部伝わればいいのに



やっぱり 私だけ
幸せになっちゃ駄目かな
駄目だから なのかな



もう 独りにしないで
淋しくて 淋しくて
死んじゃいそうだよ
消えてしまいたいよ



あなたがいないから
淋しさが癒えることはない

きっと どれだけ幸せになっても



抱きしめたい
駄目ですか
抱きしめたい
……駄目ですか



何もなくていいよ
もう 何もなくても

ただあなただけ
側にいてくれたら



痛いよ 痛いよ
忘れないから
忘れてないから
ずっと 痛いよ



だって どうしたって
あなただけは
私の側にいるでしょう
私だけは ずっと
あなたの味方でしょう



私が側にいなくちゃ
誰がいるんだ って思ったんだ
アキラにとっての「私」は
代わりなんか いないから



理解ってくれなくてもいいよ
逃げ出されても仕方ないよ
どうしたって 私は
私がアキラの側にいたいから



仕方ないよ
仕方ないんだよ

その言葉だけじゃ
全てを諦められない



だってきっと
今でもそうする
今だってそうする
アキラが呼んでくれたら



アキラが呼んでくれるの
ずっと 待ってる
アキラが呼んでくれるの
ずっとずっと 待ってる



一緒に眠りたかった
朝一番におはようって言って
一番最後におやすみって言って
そうして 一緒に眠りたかった

どうして それだけの夢さえ
神様は叶えてくれないんだろう
どうして叶うことはないんだろう





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