AKIRA.17


またひとつ 大人になっちゃったよ
あなたと一緒に なりたかったのに



いろんな嫌な事が重なって
もうどうでもいいって思っても
あなたの顔思い出すと
ちょっとだけ 嫌な気持ち
消えて いくんだ

ありがとね?



何もやる気おきなくて
どこに行く気力もなくて
だけどあなたのことだけは
しっかりと 考えてる
そんなモンだよね



まだ躰が痛むのが
少しだけ切なくて
少しだけ嬉しい
忘れてないよって
証拠 だから



もう外はすっかり春めいて
日差しなんかも暖かくて
だけど 私の心の中の
一ヶ所だけ寒いままでいる

そこに アキラがいないから



春が来たよ
二度目の春だよ
これから綺麗になっていくはずの
この 外の景色を
アキラにも 見せたかったな



私はきっと
まだまだ
弱いよね



ごめんねって
いつかは届くのかな
いつかって
いつなのかな



キミがいない時間は
ぽっかりと胸に穴が空いたようで
凄く凄く 淋しいんだ



捨てたい過去なら
いっぱい あるけど
あなたがいた事実は
絶対に 忘れないよ

私の宝もの だから



泣きたいときに
あの頃だったら
素直に泣いてた

今は泣きたいときは
アキラを想うだけで
泣けないで いるんだ



アキラが側にいたらな
一緒に 笑えるのにな



どこにもいない事実は
まだちょっと 辛いね



久しぶりに
黒い服でかためてみた
淋しい気持ちはいつもと変わらず
罪の意識も変わらないけど

アキラだけの日って気持ちは
いつもより 強かった気がする



どんなに疲れてても
どんなに眠くても
アキラだけのための時間は
ちゃんと 作るよ
アキラが淋しくないように
私が淋しくないように



あなたとの別れは
19の頃でした
今はもう 21になりました
月日が経つのは早いなって
なんとなく 思いました

止まっていたはずの時間は
いつの間にか 動いていたんですね





詩集 Vol.3の目次へ戻る

詩集コーナーの入口へ戻る or 案内表示板の元へ戻る





★館内の著作権はリレー小説以外全て私光坂歩に属します。リレー小説は光坂と亮に属しています。
 無断転載などは、絶対にやめてください。
★ご不満ご指摘などございましたら、お手数ですが光坂(kosaka@comco.ne.jp)までご一報願います。