微かな狂気


「アイシテルワ」
「アイシテルヨ」
なんてくだらない 虚飾の世界
本当は別のことを 考えてるくせに



もうすぐ日付が変わる
だけど 方舟は明日も出ない
自分で壊してしまったからね



真夜中に目が覚めるのって
誰もいなくて 怖いんだ



あなたが呼んでいるような
そんな 気がして



永遠がいいね
あなたと ずっと二人で
誰の目も気にせずに
永遠の時を 過ごすんだ



それでも
手をさしのばしてくれる人は
絶対に いるんだ



ダレカ この時計の音を
とめてください
キカイジカケの音を
今は 聞きたくない



たとえばこの部屋にあるもの全部
叩き壊したとしたら
それで 静かになるのかな



誰か お願い
狂気の海の中にいる私を
早く 見つけてください



日々の日常(ふつう)の中で
何気なく使った言葉で
僕が大人になったことを知った
流れる時間の早さは それでも
僕をおいていってはくれなかったようだ



押し殺すには 強すぎる想いは
いつまでも隠してはおけない
思うだけで身を焦がす気持ち(ことば)は
伝えずにはいられない
たとえ それが
全てを嘘に変える言葉でも



何が間違っていたのだろう
僕とあなたの間で
好きだという想いに
偽りはなかったのに



真実の中に散りばめられた偽りは
長い時間をかけて
全てを嘘に変えていく
どれだけ 涙を流しても





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