灰色の景色


景色が たとえば
灰色に見えたとしても

哀しいのはきっと
僕だけじゃないから

歩くことを止めないように
気持ちが負けないように

いつか 光を見るまで



たとえば 空が蒼くて
それだけで嬉しくなるような
そんなとき 隣に
キミがいたらな と思った



今はもう 何を見ても
ただただ つまらなくて



何も要らない
キミだけいれば それで



キミのいる景色を想像してみた
そこで 時間を 止めたかった



あんなに一緒にいたのに
どうしてだろう 今は
キミの泣き顔しか 想い出せない



ごめんね 辛かったのはきっと
僕じゃなくて キミの方



取り戻したいなんて
贅沢すぎるよね



キミがいない
ただそれだけで
僕は こんなにも
変わってしまうんだ



キミの噂を聞くとき
一瞬だけ 景色が
色を取り戻す

キミのいる場所を
照らし出すために



キミならきっと
幸せになれるよね

僕がいても いなくても



僕が今 不安なのは
キミの心が 僕の側には
ないことを 知ってるから



キミの姿が見れないなら
キミの姿がそこにないなら

景色なんて 僕には
何の意味もないから





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