似てるよね。
って話してた。ずっと昔。
考えること一緒で。何にも言わなかったのにタイミングばっちりあってたとか。
同じじゃなかった。当たり前だけど。
全然違う人で、だから似てるって思った。
似てるから、何したいのかとかどうしてるのかとか、わかった。わかってた。
あたし自分の気持ちに正直になれなくてずっと逃げてたときも、あなたは何も言わなくても自分の気持ちに正直で逃げたりなんかしなくて、だけどでもだからわかってた。いつでも。本当は、いつだって。
あなたの、その無表情な意味も。
あなたの、その冷たい声の意味も。
言葉じゃ言えない、心のどこか凄い奥の方で、ちゃんとわかってた。知ってた。
目を、そらしてはいたけど。
わかってたから、知ってたから、どんなに淋しくても哀しくても平気だったのかもしれないね。
10kmとちょっと、多分20kmまではいってない距離でなら、たまにあなたの話も聞けたし、あなたの姿見れなくても平気だった気がする。
淋しくてもなんでも、狂わないでいられた……少なくとも。
ずっとそのままが良かったのかもしれない。
正確な数字なんかしんないけど、800km以上離れてるだろう場所では、あなたの欠片さえ見つけらんない。見られない。
だからわかんない。知らない。
ねえあたしたち、今でも似てるの?
わかんない。知らない。
あなたがくれたもの、800km以上一緒に持ってきても、ぬくもりさえ伝えてくれない。
だから、泣きそうになる。
ねえ、あたしたち、今も似てるの?
|