ずっと願っていたことがありました。
ずっと欲しかったものがありました。
それが手に入るなら全てを失ってもいいと、
そう思ったこともありました。
手に入ったと思いました。
これだったと、思いました。
だけど少しずつ何かが変わって、
気がつけばそれは、
偽りになってました。
きっとどこかで間違えたのでしょう。
たった一度の間違いは、
小さなものだと思っていたのに、
いつの間にか膨らんで、
取り返しがつかなくなっていました。
きっとこれが最後のチャンスだったのでしょう。
ずっと願っていて、
ずっとずっと欲しがっていたものは、
手に入れることができなくなってしまったのかもしれません。
もう二度と。
永遠に。
だけど、
もしももう一度チャンスが与えられるなら、
今度こそ手に入れるでしょう。
たったひとつのものを。
さしのべられる腕を。
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