○○システム
アンチロックブレーキシステム
(ABS)
 急制動時に車輪がロックするのを電子制御の断続ブレーキによって防止してくれるシステム。このことにより、車体の安定性が保たれ、効果的にブレーキ性能を発揮する事ができる。
エアアシストサスペンションシステム  GL1500に採用される、リアの2本サスの右側に加圧された空気の反発力を利用したエアショックが取り付けられ、また車体側には電動のエアポンプが備えられ、スイッチひとつで0〜4.5の加圧調整ができるシステム。乗車人数や積載量、路面の状況に関わらず、優れた路面追従性と操縦性、快適な乗り心地を高次元でバランスさせている。
AR燃焼システム  2ストロークエンジンで、残留ガスと新規を積極的に混合圧縮させ、無数のポイントから同時発生的に起こる自己着火を利用して燃焼を促すことにより、燃焼効率を高くし、不正燃焼が問題となる低負荷域でも失火しにくくしている。また、燃費が向上し、排ガス中の炭化水素の低減も実現している。
オートクルーズコントロールシステム  設定した車速を自動的に保って走行してくれるシステム。オートクルーズ中に車速が落ちるとインテークマニホールドに通じるバルブを開いて、アクチュエーターに負圧がかかり、スロットルバルブが開く。車速が上がった場合は、アクチュエーターの負圧が開放されてスロットルが閉じられる。
カワサキ・インテグレーテッド・パワーバルブシステム
(KIPS)
 エンジンの回転域を高回転側と低回転側に分け、排気ポートの断面積を切り替えることで2ストロークエンジンの低速トルクを増強させるシステム。
カワサキ・クールエア・システム
(K-CAS)
 ZZ-R400K型に採用される、フルフェアリング左右のダクトからシリンダーヘッド上部へダイレクトに新気を送り込むシステム。エンジンの冷却を促進するとともに吸入空気の温度上昇を抑えて高速連続走行時の熱ダレを防止する。
カワサキ・ロー・エミッション・システム
(KLEEN)
 プラチナとロジウムでコーティングされたハニカムメタルによって、排気ガス中のCO(一酸化炭素)、HO(炭化水素)を無害なCO(二酸化炭素)やHO(水)に還元する、排気ガス中に含まれる有害物質を無害化するカタリチックコンバーター(触媒)システム。
スズキ・アドバンスド・クーリング・システム
(SACS)
 SUZUKI独特の油冷のエンジン冷却システム。空冷より冷却効果に優れ、水冷より軽量である。他の冷却システムと違い、エンジンを冷却するのではなく、エンジンオイルそのものを冷やすので、ラジエターとオイルクーラー両方を装備する必要が無い。
スズキ・パワーアップ・エギゾースト・システム
(SPES)
 排気脈動の反射波を利用し、排気流速の遅い低中回転域では副膨張室に排気ガスが入り込み、それが直後の吸気時のバルブオーバーラップによる混合気の排気ポートへの流出を押し返し、充填効果を高める働きを持ち、排気流速の速い高回転では排気ガスが副膨張室を素通りし、滑らかなガスの排出が行えるシステム。
デジタル・コントロールド・イグニッション・システム
(DCIS)
 フライホイールのパルスジェネレーターからエンジンの回転数を読みとり、デジタル回路のマイクロコンピューターがその信号を元に計算を行って点火の制御をするシステム。
テレレバーシステム  BMWが採用している独特のサスペンションシステムで、ホイール、ショック、アブソーバー、ステアリングシステム、アンチダイブシステムを一本化し、縦方向だけでなく横方向への剛性も確保している。フロントにもスイングアームが付いたようなスタイルで、剛性、レスポンス性、アンチダイブ効果、メンテナンス性など様々なシステムのフロントフォークが備えうる数々の利点をハイレベルで兼備するシステム。
パラレバーシステム  BMWが特許を持つ、シャフトドライブでフレームとのラインを平行四辺形にすることによって、動きのメカニズムによりホイールのリフトアップを約70%抑える事ができるシステム。ダンピング路面や段差の走破性の向上、ブレ-キング時のトラッピングの減少にも大きな効果を持つ。
ホンダ・マルチアクション・システム
(H.M.A.S.)
 オイルの流れをどのようにコントロールすれば理想的なダンパー特性が得られるかにポイントを置いて、ダンパーピストンを設計して、初期の作動性が柔らかいために動きがよく、しかもピストンスピードが早い高入力時には腰があるというサスペンションの理にかなったシステム。
モーター駆動リバースシステム  GL1500に採用される、乾燥重量385kgを簡単に取りまわしできるように、決められた条件(安全性の為、エンジン作動中、ギアがニュートラル等)でリバースレバーを操作してセルスイッチを押すとファイナルギアを逆回転させて、人の歩く速度よりも遅い1.0〜1.5m/hに制御されたリバース走行ができるシステム。下り坂でも電流が制御され、設定速度を越える事はない。
ヤマハ・コンピュータライズド・ルブリケーション・システム
(YCLS)
 エンジンオイルの供給量をエンジンの回転数とスロットル開度をセンサーで感知して、マイクロコンピューターで制御する事によりオイル消費量と排気煙を大幅の低減するシステム。
ヤマハ・パワー・バルブ・システム
(YPVS)
 2ストエンジンのトルクが落ち込む現象を解消するために排気ポート上端に鼓型バルブを設けたシステム。鼓型のバルブはサーボモーターにより回転し、ポート上部を開閉させる事で排気タイミングを可変する事ができる。対してチャンバーは高回転型とし、中回転域ではバルブをある程度閉じて排気タイミングを遅らせ、低速トルクの谷を消している。
 最新のトリプルYPVSは、従来の主排気ポートだけの制御システムを進化させ、主排気ポートに板状のフラットバルブを使用して、左右の補助排気ポートへの制御バルブを設け、さらに幅広くキメ細やかな制御を実現させている。
ラムエアシステム
K-RAS(KAWASAKI)
SRAD(SUZUKI)
DAI(HONDA)
 走行中、カウルに当たってくる風をカウル正面に配置したダクトからエアクリーナーボックスに送り込み、その圧力により加給効果を得るシステム。簡易ではあるがターボやスーパーチャージャーと同じ加給装置と言える。
 ツインラムエアシステムは、エアの取り入れ口をダブルにし、エアクリーナーボックスに加え、キャブのフロート室への加圧も行っているシステムで、中高速域でのパワーフィールやアクセルレスポンスの向上が実現されている。これにより、従来は200km/hくらいからでないと体感できなかったパワーアップは70km/hから体感できる。
連動ブレーキシステム  片方のブレーキをかけただけで前後のブレーキを理想的な配分で作動させてくれるシステム。ただし、Uターン時など意図的に片方のブレーキだけをかけたいときなどには不便である。(Uターンの時などは慣れないとオーバーステアになる。)