接木のいろいろ


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切り接ぎ



台木

切り接ぎ用の台木。ノイバラの実生苗1年もの(ノイバラでなくとも野生あるいはそれに近いものであれば何でも可)。
挿し木したものに接いでもOK。

根首で切って台木から芽が出ないようにする。

ノイバラは、チョット郊外に出て、山の裾を歩けばいくらでもあります。
また、新しく開発された別荘地の未伐採個所を探せばだいたい見つかります。都会でも公園の植え込みの中に混じっていることが多いと想います。

少し折って持ち帰り挿し木すればほとんどつきます。2年目には、花が咲いて種がとれます。(11月頃ならば、種を持ち帰ってもいいでしょう。)


接ぎ穂

充実した(硬くしまった)枝を選んで挿し穂にします。冬に剪定した枝から良さそうなものを選ぶ。
芽を1〜2つけて接ぎ穂にする(5〜7cm 位)
台木に会わせる部分を薄く削る(木質部に少しかかる程度)。

切り接ぎの適季は、2月。


台木にセット

台木に接ぎ穂を合わせる。
このときのポイントは、形成層を合わせることと、接ぎ穂の先端から活着するので、深く差し込むこと。
このとき、できれば左の写真と反対に下の芽が台木側で台木の少し上の状態が望ましい。(カルスが台木をくるむのが早い。)



台木よりも少し上まで、接ぎ穂の削り面が出る。


ビニールテープでまく

接いだ部分をビニールテープ(園芸店で売っている)でまく。
切り接ぎは、接ぎ方よりも、後の温度管理で成否がきまります。


水ゴケでくるんで

水ゴケでくるんでビニール袋に入れ、日当たりの良い室内へ。
もちろん温室があればその中に。

大量にやる時は、温室内に川砂等で専用の苗床をつくる。 。


活着

活着したら、ポットへ移植します。
その後は、水肥などを。
私の場合(初級者レベル)の成功率:60%


貼り芽接ぎ



接ぐ芽をそぐ

接ぐ芽を薄く木質部にかかるように、そぎとります。


芽を貼り付ける

台木も薄くそいで、芽を差込ます。
一番下から活着するので、しっかりと深く差し込みます。 (写真は、スタンダード用の高芽接ぎ、根に接ぐ場合も要領は同じです。)


ビニールで巻く

接いだ部分をビニールで巻きます。
秋に接いだ時は、芽を出さなくてもOK。


活着

活着すると約3週間で芽が伸びてきます


私の場合(初級者レベル)の成功率:60%(失敗しても再度接げます)


T字法



Tの字に切り込む

台木にT字形の切り込みをいれて、芽を差込ます。
一番下から活着するので、しっかりと深く差し込みます。 このとき、芽は、木質部をはがしてしまいます。 また、台木側は、指で押す程度で皮がはがれる用でなければ上手く活着しません。 接ぐ前に、台木に水を十分与えることがポイントです。(冬はできません。)

後は、貼り芽接ぎと同じです。
私の場合(初級者レベル)の成功率:30%


こんな接ぎ方も



台木と接ぎ穂をV字形に切って切り口を合わせて接ぎます。
ビニールでしっかりと巻いてください。

生育期はこの方をお勧めします。

私の場合(初級者レベル)の成功率:30%


更にその方法で接いだ穂を同時に挿し木することもできます。
私の場合(初級者レベル)の成功率:5%


貼り芽でも接いだ穂を同時に挿し木することもできます。
私の場合(初級者レベル)の成功率:5%


スタンダードづくり

最初にスタンダード用の台木を挿し木します。ノイバラやランブラーでないつる系のものが適しています。ツクシイバラがお勧めです。

次に、貼り芽接ぎかT字法で接ぎます。
接いだところから上には伸びません。

活着したらそこよりも上の部分を切り落とします。

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