9月4日(土)くもりのち晴れ 朝の気温は23度

自宅を出るとき空を見上げるとやはり厚い雲に覆われていた。天気予報どうり。
今シーズン私が長野に向かうときは何故かお天気が悪い。どうしてなのだろか?
野沢のお天気は今日1日もってくれるだろうか・・不安を抱えながら いざ野沢へ。
今回も6月に木島平合宿へ見学にいったときと同じコースを使うことに決
めた。
しかし、関越道は霧。視界が悪い。
事故を起こさぬよう、慎重にかつ急いで野沢へ車をひた走らせていった。

午前:ジャンプ



野沢へついたのは予定より少し遅れて9:10ごろ。
野沢のジャンプ台は初めてなので、とりあえず車を野沢温泉アリーナの駐車場へとめ、
歩いてジャンプ台へ向かった。
しかしたどり着いてみると、何とそこには駐車場がちゃんとある。
車でここまで来ることが出来たのか・・・

野沢のジャンプ台は3つ並んでいる。
K点25mのスモールヒル、K点55mのミディアムヒル、そして
来年2月にW杯野沢大会の舞台となるK点90のノーマルヒルだ。

<野沢シャンツェ・ブレーキングトラックの風景>

<野沢での今シーズン1本目のジャンプ>
ジャンプ台を目指し歩いてきている間もずっとスタートゲートを見上げながら来たのだが、
ゲートを決めるのにかなり悩んでいたように感じた。私の思いすごしであろうか?

私がたどり着いたときには高沢選手はすでに1本目のジャンプを終えていた。
すぐに森選手も1本目のジャンプを飛んだ。
飛距離は出ていない。80mくらいであろうか。風はほんのわずかだったと思う。
森選手も高沢選手も飛び終えた後、「恐い」と連発していた。
「野沢のジャンプ台なんて一番飛び慣れているのでは?」と、ちょっと思ったりもしていたのだが、
この夏この日がここでの初飛びだったようだ。
この「恐い」という言葉はこの日1日、何度もお二人とも口にされていた。
相当怖かったのだろう。
2本目も同じゲートで飛んだ。飛距離も1本目と同じくらいだったと思う。
3本目、ゲートを下げた。
まずは高沢選手、87〜88mほど?。そして森選手、84mくらいであった。
4本目は見逃してしまった。
5本目、ゲートを上げたようだ。森選手が飛び出す。K点ちょっと手前だったようだ。
風もかなりよかったようだ。
森選手と高沢選手の会話がちょっと離れて見学していた私のところまで聞こえてくる。
この5本目のジャンプを終えた後、森選手はとっても嬉しそうに
「飛び出したらいきなりよい風だったのでびっくりしたー!」とおっしゃっていた。
6本目、またゲートを下げている。
森選手、カンテから飛び出しすぐに「あらー!」と…完全な失敗ジャンプだったようだ。
失敗ジャンプの時はやはり下から見ていても分かるものである。
飛び出してからの滞空時間がほとんどなく、すぐに落ちてくる感じ。見ている方も辛い。
7本目、6本目と同じゲートを使用。
先程のジャンプよりはかなりいい。飛距離はK点近く、88〜89mほどは
いったのではないだろうか。
8本目、この日の最後のジャンプ。ゲートは6、7本目と同じである。
これもまた失敗…また着地前に「あー!」と叫んでいた。

今日の課題は何だったのだろう?
ゲートの高さをいろいろ変え、助走路のスピードを変えたりして
いろいろ試していたのだろうか?
ジャンプについて、この日特別話しは伺わなかったがどんな感触を得たのだろう。
森選手の心境をちょっと聞いてみたかったように感じる。


<ばっちり決まったテレマーク>
この日は森選手、高沢選手に加え、野沢温泉村出身の河野智海選手も一緒に練習を行っていた。
飛び終え、次のジャンプへ向かうまで時間があるので、3人で楽しそうにお話しをしていたりもしていた。練習中に にこやかな森選手を久しぶりに見たような気がする。
また河野コーチの奥様とお子様もいらしていたり、とてもアットホームな合宿であったように感じた。ホームでの合宿ということがより一層そう感じさせるのであろう。

2000年2月、ここでW杯が行われる。
白馬ほど大きなシャンツェではないが、野沢の良さが出るいい試合になってくれることだろう。
そして、ここで森選手が表彰台の一番高いところに上がってくれることが、野沢温泉の方々、そして私たちファンの切なる希望である。

午前の練習が終わり、昼食。
今回森選手がお勧めのお店を紹介してくれた。「新屋」さんというお店なのだが、とても美味しかった。
(このお店の紹介は、後日 "森選手の育った野沢温泉村"のコーナーで紹介させて頂きます)


午後:ランニング
15:30〜 バイアスロン会場にて


<河野コーチと笑顔でお話しをしている森選手>


午後の練習はバイアスロンコースにてランニングを行った。

バイアスロンコースにはトレーニングセンターが併設されている。
このトレーニングセンターの前では大学生の合宿らしい方々がインラインスケートで
練習を行っていた。アルペン選手の夏の練習を始めてみた。
野沢温泉は、やはりスキーのメッカなのだと改めて感じた瞬間だった。

まず、トレーニングセンターに姿を見せたのは高沢選手。
15:00時ちょっと過ぎには到着。つぎは森選手。
お二人ともトレーニングセンターの中でストレッチを行ったりし、ウォーミングアップ。
河野コーチはちょっと遅れて到着。車を降りると急いでトレーニングセンターへ入っていった。
その後いよいよランニングの開始。
方法は6月の白馬合宿・2日目、スノーハープで行った方法と同じように、心拍数を
一定に保ちながらのランニングを行った。
全部で5set行ったのだが、徐々に心拍数を上げていく。
1set終えるごとに、河野コーチといろいろお話しをしていたりした。
心拍数の少ないところから始めるので、最初はスローペースだったのだが、
最終の5set目などはかなりのスピードであった。

ランニングの測定が終わり、クールダウンへ。
その時森選手、「熊に食べられちゃわないようにね。ここの下の方に檻があるんだよ」と、
かなり嬉しそうな表情でお話ししていた。
(あの後ファンの皆さんが、かなりいろいろな書き込みをしてくださっていたので嬉しかったのでしょう)
先日の奮闘記で書かれていたランニングの恐怖のお話しだ。
この日のランニングコースにはどうも熊捕獲用の檻はなかったようだが、バイアスロン会場の
ちょっと外れたところに問題の檻はあるようだ。
よほど怖かったのだろうなぁ…熊の檻。

この日すべての練習が終わったのは17:30過ぎであった。

<心拍計を見つめる森選手>