<宿泊した五龍館の部屋からのジャンプ台>

合宿2日目 1999年6月25日(金) 曇り時々

前日は 五龍館へ宿泊。
6:30の白馬は曇り空。「1日なんとかもってくれたらいいなぁ・・・」そう思いながら、まずは温泉へ。
湯上がりのビールもちょっと飲み、気分は温泉旅行。
朝食を食べ、ジャンプ台に着いたのは9時をちょっとまわっていた。

午前 ジャンプ

2日目もノーマルヒルを使い、9:00ちょっと過ぎからジャンプの練習が始まった。


<真剣な顔付きでジャンプ台へ向かう森選手>
私はこの日いろいろな位置からジャンプを見てみた。
まずはリフト乗り場前。ここはからは飛び出しの瞬間が見えない。
空から選手が降ってくるように見える。
着地の瞬間も良く見える。
そして、選手のジャンプを飛び終え次のジャンプへ向かうときの表情が
読み取れる。
森選手の顔つきは、この日も真剣そのものである。

昨日に比べ観光客も多い。
リフト乗り場周辺には選手がスタートゲート付近に登ると
「飛ぶのかな。速く飛ばないかな」などと
みんなジャンプ台を見つめている。
しかし、選手はすぐには飛ばないのである。
観光客も待てば待つほど期待感が募っていく。
そして選手が飛び出し、空から舞い降りてきた瞬間歓声が上がる。
「おおー!すごーい!!」と。
そんな観光客を見ながら、私も始めてジャンプを生で見たときの感動を
改めて思い出した。
あの感動はきっとジャンプを見たことのあるものでしかわからないだろう。

そんな観光客に何度も「取材ですか?」と聞かれた。
ずっとカメラをかまえ、写真を撮り続けていたらそう思うのかもしれない。
ブレーキングトラックでも見学をした。
リフトに乗り、ジャンプ台へ向かう森選手を見続けていると途中でリフトを降りた。
詳しい様子は見えないが、クラウチングの確認か河野コーチと話しをしていたのではないだろうか。
ジャンプで気になる点があったのだろ。

<電光掲示板前から撮影した森選手着地の瞬間>
練習間際になり、雨が降り出した。やはり梅雨であるから仕方ないのであろう。

この日は計5〜6本のジャンプを飛んだ。
飛距離はK点付近が多かったように見えた。
しかし、どのジャンプも森選手の中では納得していなかったのではないだろうか。

河野コーチがこの日の森選手のジャンプについてちょっと語ってくれた。
「飛距離をいつも練習で出すことが出来る訳ではないし、さとしは今課題となる点を多く抱えていて、
それを直すことに重点を置いている。今日の練習でそれが出来たかというと、出来てはいない。」
というようなことを話してくださった。

森選手は先シーズンよりももっともっと高いところを目指している。
その意気込みは、練習を見れば見るほど伝わってくる。

午後 ジャンプ&ランニング <スノーハープにて>


<コーチャーズBOXへ上がる前の森選手の表情>

午後の練習メニューは森選手以外はジャンプを飛び、
その後スノーハープにてランニングということになった。
(午後からは富山県連の阪大選手ともうひとりの選手も加わった)

14:30からジャンプを飛ぶということを聞いていたので、ジャンプ台に向かった。
森選手は河野コーチとコーチャーズBOXへあがり、
他の選手のジャンプを河野コーチと共に見守っていた。
高沢選手のジャンプは安定しているように感じた。
しかしそれは素人の私から見た印象であって、
実際にはどうなのであろうか。。。

先シーズン高沢選手は、コンチネンタル杯でかなりいいところまで
行ったのである。
もう少しでW杯に上がれるところまで来ていたが、
ほんの少しポイントが足りなかった。
今シーズンは絶対にW杯に上がって来て欲しい。
そして森選手と共に世界の頂点を目指して欲しいと願っている。

ジャンプは3本飛んで終了となった。

<頑張ります!と にっこり笑顔の高沢選手>



<山中のランニングへ向かう森・高沢両選手>
15:45よりスノーハープにてランニング開始。

クロスカントリーのコース?かどうかは不明だが約45分くらい山中をランニングしてきた。

その間、私はどうすることも出来なくひとりでスノーハープの建物の前で
ボーッとしているしかなかった。
河野コーチが「暇そうだね。運動靴はいているんだから運動したら?」と・・・・
やはりよほど暇そうに見えたのであろう。

昨年の今ごろ、ここスノーハープで植樹祭が行われた。
荻原健司選手、荻原次晴さん、そしてKIRINの社員の方々の手によって
植樹された樹木の様子を見てみた。
ちゃんと根づかないで枯れてしまっているものもあった。
一生懸命植樹したものがちゃんと育っていないというのは寂しいものである。
山中のランニングを終えた後、今度はスノーハープの
スタジアム部分というのだろうか?
芝生が敷き詰めてあるグラウンドのまわりをランニング。

3周を1set。1setごとにペースもあげていっている。
見ていての素直な感想 「疲れそうだなぁ。。。」
しかし、森選手はそんなに息が上がっている様子もない。
ランニングは持久力を高める練習なのであろう。
クロスの必要な持久力をこのようなつらい練習でつけていくのではないか。

<スノーハープでのランニング風景>
この日私は彼らの練習終了よりも少し前にスノーハープを後にした。
私がいる間にグラウンドでのランニングを4set行っていた。
いったい彼らは今日1日で何kmくらい走ったのであろうか。
スポーツを見るのが好きでも、スポーツをするのが苦手な私には
彼らの練習メニューは、とてつもなくきついものに見えてしまった。