スキー日記 1999年 12月編

 新しい日記ほど上に掲載してありますので、ご面倒でもスクロールして下からお読みいただけば幸いです。
98年12/31(金)曇り
     昨夜の星空で晴天を期待していたが、やはりどんよりとした朝を迎えた。で、今朝の冷え込みも-8度と、昨夜と同じ位。予報では今日の午後から崩れるとの事。

     なんとこんなに小さな町(失礼)にも24h営業のコンビニがあったので、久しぶりにコンビニ弁当の朝食の後、バーデン上富良野前に出発。道路脇の待避所に車を停め、富良野岳ジャイアント尾根に向かう。

     渡渉点の砂防ダム付近にはまだスノーブリッジが付いていなかったので、浅瀬をじゃぶじゃぶ歩いて越える。

     ラッキーな事にこの先、昨日のラッセル跡が残っていたので、ちゃっかり使わせて貰う。すねまでのラッセル深で、この時期の十勝としては浅いが、雪質は昨日からまた10cmほどふかふかのパウダーが積もったようで、コンディションはまずまず。

     しかし太めのカービング板&細目の取り付けシールの組み合わせは最悪。ちょっとした登りのラッセル跡を直登出来ず、半分以上自前でラッセルさせられる羽目に合う。でもこの極楽尾根を帰りに滑れることを考えれば、大した苦ではない。

     しかしあたりは見事な針葉樹林帯である。これだけのタンネの巨木を縫っての登行は久しぶり、歩いていても気持ちよい。

     そうこうしている内に森林限界に。風もちょっと出てきたのに加え、遂にガスでホワイトアウト。さらに適当に登るが、森林限界を越えると全く目標物がないため、地形がまるで判断できない。さすがにホコ岩(1700m)まで行くはあきらめ、1500〜1600m地点にて折り返す。

     尾根上はシュカブラがうるさく、第一ホワイトアウトでどこが尾根だか地形がわからない。で、尾根東側の沢の源頭斜面へ。雪庇の下でいつもの儀式、スコップを取り出しハンドテスト。結構な斜度&新雪はあるが雪は安定していた。

     源頭斜面を楽しんだ後ジャイアント尾根へトラバースして、ほとんどノンストップで尾根を一気に下る。ふかふか雪で板浮きまくり!。おまけにこれだけ標高があるので雪が軽い軽い!。ここまで苦労して来た甲斐があったというものだ。

     あっという間に下ってしまい、後はちんたら車に戻る。天気予報では今夜から気圧の谷が通過するとの事で、予定を早めて今日帰る事にした。帰れば仕事が待っている。世の中そんなに甘くない!。


98年12/30(木)曇り時々晴れ
      天気予報では今日は好天と言っていたが、残念ながらどんよりとした朝を迎えた。でも風もなければ雪も降ってないのでまあいいか。今朝の冷え込みは約-8度とさほどでもなかった。車内で朝食の後、7時過ぎに町中を出発、一路十勝岳温泉に向かう。今日の目的地は上ホロの中腹である。

     山の方はガスがかかっており見通しは悪いが、取りあえず出発。凌雲閣からすぐに沢を渡渉、温泉スロープへ。今年は雪不足と聞いていたため、スノーブリッジがあるか心配だったが、かろうじて付いていた。が、期待していたラッセル跡はなし(単独行は辛いね)。でもすねまでの浅いラッセルで助かった。

     温泉スロープを登り切った当たりからガスの中に突入、何処が尾根だかわからない状態だったが、幸い無風のため、行動出来ない事はない。

     化物岩を通過した当たりでようやく視界が利いてきた。適当な所で折り返す。雪も安定しているようなので、化け物岩の頂上付近からエキストリームな下降ルートを探すが雪不足。で、ノーマルルートであるDポイントから火口壁を降りる。ノーマルとは言ってもここも結構な斜度、降り口の雪庇の合間から豪快な斜面を一気下り。雪はこの時期としてはやや少なく岩もちょっと出ており、ライン取りはシビアだが雪質はまずまずパウダー、気持ち良い。

     本日のメインイベントである崖滑りもあっという間に終わり、後はちんたら駐車場に戻るが、まだ昼前。時間がもったいないので、三段山スロープへ遊びに行く。駐車場にはWEBで見た、黄色い回転灯を付けた白いデリカが停まっていたので、その隣に愛車を停め、一路三段山スロープへ。予想どおり、多くの人が登った後で、全くラッセル知らず。薄日も射してきて比較的快適なスキーツアー。

     標高1500m付近ですれ違った一行のなかに、これまたWEBで見覚えのあるデジタルカメラを下げた人。声をかけたら案の定、三段山クラブの大西さん他ご一行であった。もう午後2時過ぎだし、視界も悪くなったこともあって、今日はここまで。彼らと一緒に下る。

     大西さんは山頂直下で這い松に足を取られひどく捻挫したと言っていたが、それでもなかなか安定したテレマークターンを見せる。またゾンメルスキーに市販の長靴滑りでテレマークターンを決める人もいる。うーん、恐るべし、三段山クラブ!。さすがにスロープ下部は皆が滑った後でずたずただけど、上部はまだバージンスロープも残っており、また雪質も良く、快適に下れた。

     下山した後、新築された白銀荘で撮ったビデオの上映会をやったり、露天風呂でスキー談義に花を咲かせるなど、中身の濃いオフ会もどきであった。楽しかったひとときもあっという間に過ぎ、日もとっぷりと暮れた頃本日解散。綺麗な星空で今夜は昨夜より冷え込みそう。また上富良野市街に降り、夕食後いつもの駐車場で就寝。


98年12/29(水)曇り
     なんだかんだでようやく昨日仕事納め。しかし来年1/4期限の報告書は訂正個所の嵐。ちょっと深刻な事態ではあるが、気晴らしに(決して現実逃避ではない?)しばし放浪の旅に出る事にした。しかし札幌近郊は昨日も季節外れの雨が降るなど、雪質には最悪のコンディション。で、行く先は十勝岳連峰。ここなら雪質もばっちしであろう。

     栗山を午後3時頃出る。国道452線と道道美唄富良野線の通年開通のお陰で約2時間半弱で上富良野町着。ずいぶんと近くなったものだ。ニセコと同じ位かな。町内で夕食&明日の買い出しを行った後、今夜は住所不定の車中泊。十勝岳温泉まで行こうかと思ったが、わざわざ標高の高い寒いところで泊まる必要もないので、町内の公共駐車場泊。街に近い割には静かだった。


98年12/26 (日)晴れ
     今年はこの周辺、ちょっと雪不足。近郊の山ではまだ山スキー出来る程の積雪はない。大雪や十勝連峰まで行けば雪は十分らしいが、年内は色々と忙しく、まとまった休みが取れない。この日は天気が良く、気が向いたのでちょっと近所へ遊びに行く。この周辺でオープンバーンを滑れる所と言えばズリ山位しかない。夕張はまだ雪不足なので、三笠幌内のズリ山開拓へ。

     バス停終点を過ぎ数百m進んで幌内神社へ行くとそこからは、BOAWLの底にちょこっとデブリをたたえ険悪だが、小さいながらもHARDでCOREなEXTREAMERのHEARTを刺激するSTEAP HILLが間近に見える(今風のboard雑誌風、ナンノコッチャ?)。

     ここからだとちょっとシールの利くような斜度ではないので、バス終点から林道を使って、迂回しながら丘の上に立つ。雪質は、昨日までの暖気でくさった雪が今朝の冷え込みで良く締まっており、取りあえず雪崩のリスクはなさそう。ただ降雪後のパウダーだと、雪崩より速く滑り降りる腕がないと無理?(良い子は真似をしないでね)。ちょっとモナカ気味の急斜面、足を取られそうになるが、転んだらまず止まらないので、絶対転べない。

     さすがに標高差が100mにも満たない丘のため、あっという間に下ってしまう。ここからもう一度登り返そうとしたが、シールはもちろんつぼ足でも登り返せる斜面ではなかったので素直に退却。神社経由で車を停めたバス停まで、ちょっと歩いて無事完了。

     ズリ山は何処も、斜度は凄いけど標高差が物足りない。もう少し積雪が増えたら、夕張方面でもう少し大きなズリ山を開拓して来ようっと。


98年12/4 (土)
     ようやく今週末になって、ここ栗山周辺も積雪状態となり、周辺でも岩見沢以北や夕張ではスキー場もオープンし始めた。山スキー板も昨年買ってわずか2回しか使っていないし、先月にはゲレンデブーツを山用に衝動買いしたばっかり。早く滑りたい!。

     但しあまのじゃくの私のこと、圧雪整備されたスキー場では物足りない。そもそも深雪での滑走性を最重視して買ったこの太め板、しかもまだパウダーでは乗っていない。どうせ乗るなら新雪で試したい。ついでに山用に買ったゲレンデブーツも、シールを付けて実用テストをしなければ。

     と言う訳で、まだオープンしていないゲレンデで初滑り!。栗山周辺はまだ積雪不足だし、岩見沢以北ではほとんどこの日オープン予定。で、この日行ったのが、三笠市桂沢スキー場。実はここで滑るのは初めて(もっとも山で滑ってばっかりで、近くのスキー場には、ほとんど行ったことがないのだが)。

     でも行ってみると、斜度はまずまずで、標高差も200mちょっとと十分。積雪は50cm前後でパウダーで、誰も滑った跡がないし、天気も悪くなくと、なかなかのコンディションであった。

     シールを付けて、ブーツをWALKモードに切り替え、早速登る。ゲレンデブーツながら足首の動きは下手な兼用靴よりフレキシブル。履き心地は良いし、バックルを締めても指先は鬱血しない。一日中登り降りしても、心配だった靴ずれの予兆もないしと、ブーツは取りあえず合格点。

     さてリフト頂上まで登った後、待望の下り。そこそこ雪は軽く、いい感じ。おー、板を踏み込むとその後の板の、浮くこと浮くこと!。ちょっとスピードを維持すれば、ターン切り替え時はいとも簡単に板全体が雪面より浮き上がり、エアターン。おまけに新雪のロングターンでも、前後のバランス取りが全然シビアじゃない。ショートターンでも、昨シーズン感じた板の重ったるさが、雪が前回より軽かったせいか感じない。これは面白い!面白い!。

     適当に切り上げて帰るつもりだったが、面白かったので、計5回、累計で標高差1,000mも登り降りし、なかなか良い運動になった。オープン前ゲレンデのバックカントリースキー(?)も、お金かからない・新雪滑走楽し・アプローチなし・二登目以降ラッセルなしと、なかなか良いのだが、残念ながらここも来週末オープン(当たり前だけど)、もう使えない。来週はまた別のスキー場を開拓しなければ。

     ちなみに私は未だに取り付けシール執着派。このような登って降りての連続では、べたべたの張り付けシールじゃ、使いづらいだろうなあ。カービング用の幅広シールも欲しいのだが、値段が2万円近いし、当然張り付けタイプしかない。どうしようかなあ?。


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