坊主山


標高〜790m
標高差〜約700m

 聞き慣れない山ですが、国道274号線(樹海ロード)を穂別町福山から札幌方面に向かって走ると、左手に見える山頂付近が真っ白な山です。

 標高こそ700m峰と低いですが、全くの独立峰のため大変眺めが良く、360度のパノラマを望むことが出来て、また標高600mから上は牛の放牧場で樹林がないため、あたかも森林限界を越えた高山の趣もあります。


 穂別町富内から福山方向に道道を走りますが、残念ながら途中でご覧のとおりゲートが締められ、林道入口の約2kmちょっと手前から閉鎖となっていました。(必ずしもここから常に冬季閉鎖という訳ではないようです。事前に土現にご確認下さいませ。)

 この日はゲートから先も除雪がしてあり、車の走れる道を歩くのはかったるく、余計に疲れてしまいました。写真右の遠くには、白い横長の尾根と、三角の坊主山ピークが見えます。


 写真左が林道入口です。この坊主山林道は幅広い新道で、きつくもなくだるむこともない、ほぼ一定勾配で徐々に標高を稼いでいきます。

 地図の林道表示は旧道のため、一部表記と異なり、途中標高約300m付近で尾根筋からちょっと右に外れます。で、左の尾根筋を見ると旧道がありまして、こっちの方が近道でしょう。


 しばらくして標高340mの下二股に到着。ブッシュが少なければこのまま尾根に取り付けますし、楽をしたければ左の林道を選んで進み、じきに新道と合流して、相変わらずほぼ一定勾配で徐々に標高を稼いでいきます。


 林道を進んでも標高500mの上二股付近からは尾根に取り付き樹林を進みます。

 この樹林はかの悪名高きカラ松の植林地ですが、肉牛の林間放牧林のためブッシュが少なく、そんなに密林でもないので、林内は明るく、登りも下りもそこそこ快適です。
 尾根が徐々に急になり、標高が600mを越えた付近で急に樹林が開け、真っ白い斜面となります。この白い尾根は下りの格好のゲレンデとなりますが、木がなくていい斜度ということで、降雪直後は雪崩等に注意して下さい。あまり左に寄らず、尾根筋を登った方が良いでしょう。

 この尾根を乗り越すとあたりの眺望はあたかもミニ八甲田と言った趣で、とても標高700mとは思えない景色が広がります。


 山頂はピラミッドのように細く尖っており、この斜面で一汗かくと、人が数人で一杯になりそうなほど狭い坊主山山頂です。

 ここは全くの独立峰なので360度のパノラマを味わえます。正面にはハッタオマナイ岳もどっしりとかまえ、その奥には背鰭のような日高山系も望めます。
 下りは、山頂直下の斜面と白い尾根からの下りは、標高差こそ少ないものの、写真を見ての通りとても楽しめます。
 林道も、ほぼ一定勾配で下っているので、トレースさえあれば大半は漕いだり歩いたりせずに下れます。ただ幅広く整備されて味気ない道なので、テレマーク派であれば多少の凹凸も気にせずに、行きも帰りも尾根歩きを楽しんだ方が快適でしょう。
参考データ