上ホロD尾根温泉スロープ


標高差〜約440m


 一般的に上ホロへのD尾根ルートは、化け物岩の下部から火口壁を通称Dポイントまで斜登行するルートが取られていますが、ここは結構斜度がある上に、斜面は吹き溜まり易いなど雪崩のリスクも低くなく、また上部には雪庇や岩稜も一部あるなど、ルートファインディング力も必要な、岳人向けのコースです。


 で、スキーが楽しめるお勧めコースは温泉スロープ経由でしょう。

 しかし温泉スロープより先の森林限界は、吹きっさらしのコースの上、ガスに巻かれると位置の把握が極めて難しくなります。で、天候の安定した春山ならともかく厳冬期は、ちょっとハードなコースの分類となりますのでご注意下さい。


 稜雲閣横の公共駐車場からは、安政火口への夏道ルートではなく、露天風呂のある温泉裏から斜滑降で沢に降ります。標高差こそないものの、結構斜度がありますので、降雪直後や弱層のある時は慎重に判断しましょう。

 沢を渡渉しトラバース気味に登って行き、疎林の尾根、通称温泉スロープに取り付きます。但し正月前だとスノーブリッジがまだ付いていなく、尾根に取り付けない恐れもありますが。


 温泉スロープを登り切るとやがて森林限界。ここから先は時折クラストしているのでスキーアイゼンがあると便利です。スキーで登れないほどではありませんが。

 化物岩を乗っこすと、一部痩せ尾根の下りとなりますのでご注意下さい。ヤツデ岩直前1900m付近まで尾根の右側を巻いてスキーで行けないことはありませんが快適ではないので、ヤツデ岩手前、写真の1720m当たりが折り返し点となるでしょう。


 やはり下りの楽しみは1440m付近から下の温泉スロープ。北斜面で雪質最高の疎林尾根の極楽スロープも良し、尾根と尾根の間のボウルにアタックするもよし。せっかくですから登り返して幾度も楽しみたいものです。


 ただ最後の最後に、稜雲閣への登り返しの急登がありますので、体力の温存をお忘れなく。


参考データ
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