ピンネシリ


標高〜1100m
標高差〜約950m


 山頂部には良い斜度の絶好な、オープン&疎林の極楽斜面が拡がっているこの山、難点はアプローチが長いことでしょうか。そっち岳スキー場から砂金沢沿いの林道を約8km歩かされます。

 また山頂下の北東斜面は絶好斜面ながら、厳冬期は雪崩の危険が大です。この紹介文も、雪の安定した残雪期を前提として書いています。残雪期以外の時期は、”ハードなコース”の方の分類になりますので、その点ご配慮下さい。

(もっともよほどの力量を持ったパーティーでないと、厳冬期に8kmもアプローチをラッセルしてまでこの山には来ないでしょうから、その点は大丈夫でしょうが..。)


 残念ながら道はそっち岳スキー場で除雪終わり。スキー場入り口付近に南北に延びる送電線から約1.5km地点です。ここからしばらくは忍耐の林道歩きです。


 約6km程で、地図に記載のある避難小屋ですが、ここは林道より一段段丘上にありますので、林道からは見えません。また避難小屋とは名ばかりの廃屋でして使用できません。

 ここからもう2km程行ったところでようやく尾根に取り付きます。林道をショートカットすると早いでしょう。

 この坂を乗っ越してもまたしばらくは林道を進みます。待根山が近づくと、林道は右にそれて幾つか沢の源頭を横切って、ようやくピンネシリ北東斜面の基部に取り付けます。


 この斜面はご覧のような、下部はダケカンバの疎林、上部はオープンな極楽斜面です。ただしピンネシリの南東稜線には雪庇が張り出していますので、そこからの崩落には注意しましょう。また残雪期とは言ってもこれだけのオープン斜面、雪が不安定と感じたときは雪崩に十分警戒しましょう
(ラッセルのある時期には、まだここに来ない方が無難です)。

 山頂にはレーダー基地があってちょっと拍子抜けしますが、360度視界が開け、なかなかの眺めが楽しめます。

 山頂からは、日射の影響を受けにくい、ややすり鉢状のご覧のような大斜面を滑走できます。この写真を見て頂ければ、私からはあえて付け加えて言う必要はないでしょう。

 標高差約300mを楽しんだ後、右手にトラバースをし、途中支尾根を2本越えます。この山は標高500m以上はどこにでも疎林のスロープが広がっていますので、標高差こそ少ないですが、支尾根の南東斜面も快適です。


 また待根山にも、スケールこそピンネシリに劣るものの、疎林の良い斜面が広がっていますので、雪質が良ければ是非梯子する事をお勧めします。ただこっちの方が部分的には斜度があるので、警戒は怠らないで下さい。

 極楽山スキーもあっという間。後はまたひたすら単調な林道です。砂金沢沿いの林道は、小さなブロック崩壊跡やら、上部から全層雪崩が来そうな所を多く通過しますので、雪が緩んだ帰り道は、一応山側を警戒して下さい。

参考データ


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