ありがち?な例

ありがちな例1〜山好き夫婦の出発前の会話
    奥さん:「あなた、ポットに飲み物なに入れていく?」
    だんな:「あー?。なんでもいいや。なんでも」
    奥さん:「だったら冷蔵庫の麦茶入れていくね。」

    その後、寒風吹きすさぶ山頂にて。
    だんな:「うー、この時期にこれ程冷えると思わなかった。しかし寒いなー。おーい、暖かい飲み物くれ!。なに!冷えた麦茶しかない?。バカ、こんな環境で飲めるかよ!」
    奥さん:「だって、”なんだっていいや”って言ったのあなたでしょう!。」

ありがちな例2〜山の同好会のミーティングにて

    リーダー:「今週末の山行どこにする?。」
    メンツ:「どこでもいいっすよ!。」
    リーダー:「○○山、最近行っていないから、そこどうだ?。」
    メンツ:「いいっすねー」

    その後、下山してからの会話。
    リーダー:「ちょっときつかったかな?。」
    メンツ:「ちょっとどころじゃないっすよ!。うちらのレベルじゃ、隣の△△山にしておいた方が良かったんじゃないっすか?。」
    リーダー:「だってお前ら、”どこでもいい”って言ってたじゃねーかよー!。」


 いきなり変なたとえ話から始まったけど、自分で判断しないくせに結果論で人の事を非難する人が、あまりに世の中に多い今日この頃。たとえ自分の事とはいえ、自分で判断してその結果に責任持つって事は確かにわずらわしいかもしれない。それに比べて、面倒臭い判断は人にさせておいて、結果論でその事にいちゃもん付ける事の”美味しさ”っていったら、そりゃあーた、一度味わったら”密の味”でっせ!(ホンマかいな?)。

 でもねえ、自分の事も決断出来ない人間に、人を非難する権利ってあると思う?。そういうバカとは、相手にする時間が勿体ないので今後一切関わらないようにしましょう。また貴方がもし”どっちでもいい”って、自分で判断する事を放棄した時は、後で何が起こっても他人にとやかく言う資格もなく、結果をすべて受け入れる覚悟と度量が必要。って事はこの言葉、結構”重い”でしょう?。

    (それとは逆に”仕切屋”の私、しなくても良い余計な判断まで自分でしてしまい、後で人に恨まれる事もあるなど、これはこれでちょっと問題!?。)

 またそう言ういい加減な輩と共にこれまた問題なのが、人の言い出した事に"No!”と言えない、自己主張の出来ないメダカの国民性。たとえ自分で言い出さなくても、言うべき時にはっきり"No!”と意志表示しなければ、結果として自分が”Yes”と言ったと同じ。って事はたとえ自分が言い出しっぺじゃなくても、結局自分に責任が降りかかって来るっていう事。インチキ商法に引っかかって、法外な請求書来ても、ぼく知ーらない!。

 そりゃーはっきり”NO”と自己主張すれば時として、角が立ったり敵を作ったり後でなにか言われたりと、煩わしい事に巻き込まれるのも世の常。ただたとえ人に嫌われようが何言われようが、必要な時に正しい主張・意志表示をするって事が、事態の悪化を防ぎ、最終的に煩わしい事に巻き込まれる度合いを一番少なくする事にもつながる。まして報酬として金を貰う社会人(つまりプロ)であればなおさら、必要最低限の必須要素。それが出来なければお家でゲームでもしてなっつーの!。

 えっ?でも”NO”と言って、その場の雰囲気を悪くするのがやっぱり怖いだって?。そう言う貴方は、インチキ商法とインチキ宗教に好かれる”とてもいい人”で生涯を貫いて下さい。それはそれでまた凄い事かも?。


ここでちょっと脱線

     かなり以前にテレビで見た番組の様子が今でも記憶に残っている。全く初対面同士の各国の子供達を、おもちゃのある一室に集め、言葉の通じない状態でどう行動するかを実験したもの。自己主張の得意なあちらの子供達は、とにかく身振り手振りで主張しあいながら(あれで遊びたい・これで一緒に遊ぼう等)、かつ喧嘩になることもなく、そこそこ仲良く遊んでいた。

     一方日本の子供の場合は、その自己主張の輪に入ることも出来ず、壁際で淋しく一人遊びしていたっけ。なんか自己主張下手の日本人の国民性をかいま見た感じ。”あの子、一人で淋しそうだから、一緒に遊ぼうって誘おうか?”なんて風に、主張下手の人をフォローする、古い学園ドラマにありがちなウェットなメンタリティーは、どうやら日本固有のものらしい(それすら今は既に風化したけどネ)。

     これまた脱線するけど、なかで面白かったのがアメリカ人の子供の口癖。自分の気に入らない事があるととにかく”It's not Fair!"を連発し、言った後でフェアでない理由を一生懸命考えていたっけ。全くもって、合州国(あえて合衆国とは書かない!)の外交戦略とまるっきり同じ。子供って正直だね!。


 長くなったけどやっと今回の小まとめ。自分の事は自分で責任持って判断・主張し、最後まで人に責任転嫁しない。また、自分で判断出来る事のみ行う、と言うのが重要だって事を言いたかった訳。そしてこの次に、このコラムの普遍のテーマでもある”自己責任”にまで話が展開するのだけど、これまた長くなるのでこの続きは続編にて。
最後に、ありがち?であって欲しくない例3〜真冬のビバーク地の会話
    メンツ:「リーダーがここ登りたいって言うから付き合ったらこんな事になっちゃってー。
      この吹雪じゃー前にも後ろにも進めないよー。おまけに食料も燃料ももうないしー。
      ちゃんと責任とってよね!」
    リーダー:「z z z z z z z z z ......」
    メンツ:「リーダー!、ちゃんと聞いてるの?。えっ?おい!こんな所で寝ちゃだめだー!
      寝ちゃー!。起きろー!」
    リーダー:「z z z z z......」「z z z ......」「z ......」
    メンツ:「寝ちゃだめだー!寝ちゃー!。ねちゃあ........。ねちゃ.........」

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