線の細さがたまらない?

 別にスレンダー美人が云々の話じゃあない。また前回も難しい話して、読んでいる方もいい加減引いちゃいかねないから、今回は肩の凝らない話題を一つ。またしてもオフロードバイクの話だけど、ちょっとだけスキーにも共通点あるかな?。
 私は夏場はオフロードバイクに夢中。トライアルとレース、私は両方好きでバイクも2種類持っている。トライアルはスピードでなくバイク操作の基本技術を競う競技、だからスキーに例えると、基礎スキーに当たるかな?。今回はそれとは別のレースの方の話。これはスキーに例えるまでもなく、レースはレース、タイム勝負あるのみ。

 オフロードバイクは、一般的に排気量は、125cc、250cc、オーバー250ccと、大きく3クラスに分ける事が出来る(まああとこれに4サイクルも加わるけど、今回は省略)。私のレース用バイクは125cc(道交法上では原付自転車扱い!)。タイム勝負あるのみのレース用だけどあえて125ccと言う少排気量車にこだわりを持って乗っている。


 少排気量車のデメリットは山ほどある。

 まず”パワーが勝負”のコースでは、大排気量車にはかなわない。私は飛ばし屋じゃないからあまり関係ないけど、トップスピードまで引っ張ると、大排気量車に負けるだけじゃなく、軽さが災いして安定感も悪い。

 最大のデメリットは、難所の走破性が悪い事。250cc・300ccとかの大排気量車なら、ただハンドルにしがみついていれば勝手にバイクが登ってくれるヒルクライムだって125ccだと、助走に気を使い、入念に下見してライン取りに気を使い、ボディーアクション等のテクニックを駆使して、ようやくクリヤ出来る(但しそれなりのテクを使える人であれば、大排気量車とのハンデはほとんどないが)。

 耐久性だって悪い。距離が長いラリーを少排気量車で挑むなんて、これは競技じゃなくて凄い大冒険!。おまけに無理矢理パワーを絞り出しているもんだから燃費だってクラスで一番悪い。利点はせいぜい税金・保険の維持費位かな?。


 これだけデメリットがある少排気量車にあえて乗る理由だってちゃんと幾つかある。

 一つ目は”軽快感”。ハイスピードでのパワー・安定感はないものの、その分軽い車重を生かして、大排気量車が”よいしょ!”と曲がるタイトターンなんて、”クルン”といとも簡単に曲がれる。急なライン変更だって、ひらりひらり!。大排気量車だと”バイクにしがみついている”感が否めないけど、少排気量車だと、”バイクを操縦している!”と言う楽しさが段違いに大きい。

 二つ目は、難所でテクニックを駆使した時の快感。走破性にやや難ありの125cc、難所ではエンジンの回転数が高すぎても低すぎても、ボディーアクションがオーバーでも過小でも、うまく登れずスタックしてしまう。しかし持てるテクニックを駆使すれば大排気量車に全く劣らぬ走破性。私はまだ修行中だが、そんな私でも、少排気量車の”線の細さ”が逆に、うまく”つぼにはまった”時には快感となる。マシンのポテンシャルを最大限引き出した時の達成感は、ただシートにベタ座りしてアクセル開ければ楽に速く走れる大排気量車では味わえないプラスアルファ。

 軽快感と”線の細さ”をカバーするテクニック、この両者を駆使すれば、大排気量車をカモる事だって十分可能。まあ理屈はともあれ結局は”楽しいから”の一言なんだけどね。


 バイクとスキー、なんの関係があるのって?。いやー”軽快感”と、”線の細さ”をカバーするテクニック、そしてそれがうまく”つぼにはまった”時の達成感や快感って、ヒールが固定されているので難所・悪雪も楽ちんだけど重厚・鈍重な山スキーにはない、ヒールフリーのテレマークの楽しさと、なんか似てないかな?と思ってサ!(125cc使いのテレマーカー”Bの”さん、どう思う?)。

年内の更新予定はこれで終わり。では皆さん、よいお年を。

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