ストック小ネタ3題

 今回も、うるさいコラムじゃなくて、ちょっとした貧乏アイデア集。
ツアー用ストック

     以前のコラムでも書いたけど、今流行っている伸縮式のカーボンストック、確かに山ボーダーには必要な機能だけど、山スキーヤーにとっては、あんなの軟弱だし高価だし伸縮は不必要だしで、私には全然要らない。かと言って、昔店にならんでいた一本モノのアルミストックが今や売ってない!と言う訳で、これを使っています。

     まず、リサイクルショップで、ちょっと長めのストックをゲット!。このストックはなんと、信頼のブランド、シナノ製で、太めで丈夫そう。しかも石突き(バスケットから先端の長さ)が一般的なゲレンデストックより長くて7cmあるなど、とても山向き。この手の丈夫そうなゲレンデストックは、ショップの新品より、リサイクルショップの方が、品揃えが豊富だったりします。

     後はあらかじめ付いていた小さいバスケットを、秀岳荘から買ってきたツアーバスケット(なんとこれもシナノ純正)に付け替えて完了。しめて総額1300円也、安くて丈夫で使いやすいでっせ!。



リリース付きストラップ
     これも以前のコラムでも書いたけど、転んだりストックを突いた際にバスケットが雪から抜けなくなり、ストラップで腕が引っ張られて逆に肩の関節が抜けたと言う怪我例やらを聞きます(ADACHIさん、お元気?(^^ゞ)。

     聞くところによると高価なツアー用ストックにはストラップのリリース機能が付いているそうですが、”金はないけどアイデアはある?”私の事、この機能をパクって今現在使っています。幸いこのリリースが外れるような場面はないけど(^^ゞ、まあ、転ばぬ先の杖リリース?。

     まず、ストックのストラップを固定しているねじを外し、次に長いビットのドリルで、中まで貫通するように穴を広げます。私の場合は3mmビットを使用。

     最後に、ストラップを付けてからその穴に、爪楊枝を差し込み、出っ張った所をはさみでカットして完了。先のビット径だと、爪楊枝を1本差し込んでから、2本目をぐりぐり押し込むと、フリクションで抜けなくてぴったり。また強度的にも、軽い転倒で取れる程弱くなく、思いっきり強く引くと折れて抜けるなど、リリース強度としても合格点。もし誤作動が多くてしょっちゅう折れて抜けるようであれば、穴を広げて楊枝を3〜4本仕様にすれば良いでしょう。

     もしリリースした後は、別の楊枝で穴の中に残った残骸を中に押し込んで、またそこで差し込めば機能回復。別にストラップ付けなくても降りて来れるので、下山中に付け直さなくても良いしね。ちなみに改造費、ただでっせ!。



簡易スキーアイゼン?
     これまた以前のコラムでも書いたネタの繰り返し(最近ネタ切れ(^^ゞ)。でもわかりやすいように写真付けました。

     例えば斜登高中ちょっとしたクラスト斜面で谷側の板が滑る事良くありますよね。エッジを利かすとシールが利かず、シールを利かすとエッジが利かないけど、いちいちスキーアイゼン付けるまでもない場合や、スキーアイゼンが付かないテレマーカーには、ストックが簡易スキーアイゼンにもなるという、緊急避難例。

     まず次に谷側の足の踏み出す付近にあらかじめストックを突き、そのリングを惜しみなく谷足で踏んづけます。そしてがばっと膝を谷に寝かしてシールを斜面にフラットにします。するとストックがエッジの代用をしてくれ、シールも利くしで、結構踏ん張れたりします。但し谷足にしか通用しませんが一度お試しを。

     でもこんな事、高価なカーボンファイバー製じゃ勿体なくて出来やしないよね!。やはり山は、丈夫な一本モノの金属ストックに限る!。



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