私の残雪期の登山スタイル

 もっぱら単独行が多い私にとって、厳冬期はラッセルがきついのと、また1〜2月はクロカンの方が忙しいため、山スキーは残雪期がメインです。

 3月下旬にもなると雪も締まってきて、つぼ足でもそこそこ歩けますので、シールを貼った重ったるい山スキーを引きずる機会も減りました。

 ただスキーを背負うと重いので、条件の良いところでは、腰に巻いた紐をスキーのトップの穴に結んで、この様に引きずる登り方をよくします。

 ゲレンデスキーを引きずる場合はこの様に、スキーブレーキも紐を輪にしてくくってしまいます。


 ただしこの引きずりスタイルには下記のような弱点もあります。

  • トラバースするとスキーが転がってしまう

  • ブッシュが多いと紐が引っかかる

  • 途中に下りがあると、スキーに追突される
        (その時ゲレンデスキーの場合、面倒ですがスキーブレーキを起こすと解決します。)
  • 万が一ひもが切れたらスキーが流される
        (その時にそなえ、流れ止めを左右のスキー同士で結んでおくと、たとえ同時に両方の板のひもが切れても、途中でお互い絡まって止まります。但し登り時ブッシュに引っかかりやすくなるのが欠点。)
     状況に応じて引きずったり担いだり、シールを付けて履いたりと忙しいですが、このスタイルで登っています。
     またつぼ足では時折潜ってしまう柔い雪質の時、あるいは下りを楽しむ為にゲレンデスキー靴や長靴で登る際は、スノーシューを履くという手段もあります。。当初私はスノーシューのどこがいいのか半信半疑でしたが、履いてみると下記のように実に快適でした。


  • シールを貼った重ったるい山スキーを引きずるより遥かに軽快
         重さがスキーより軽いだけでなく、引きずり抵抗も遥かに少ないので、太股の負担が少ないです。
  • ゲレンデスキー靴や長靴で登る際、ソールが滑るのを防げる。
         山靴や兼用靴より下りが楽しめる、ゲレンデ靴を履いたままでも、多少歩きにくいものの、一日中でなければ、そこそこ歩けます。ソールがスリップすることもありません。

         またスキー靴を担ぎ上げて長靴で登る場合、スノーシュー裏のアイゼンが斜面に食い込んで、20度以上のアイスバーンでも、長靴で上れました。

     強いて言えば難点は、下りの時重ね合わせて収納しても、結構かさばる事と、価格が2万円前後とちょっと高い事でしょうか。(私にとってもちょっと高額なので、未だ借り物で済ましてます。)



    おまけ編〜クロカンと山スキー板のコンビネーションプレー

     アプローチがあまりに長い山に行って来た際、アプローチの林道約8kmをクロカン板でスケーティング、その後は山スキーと言うコンビネーションプレーを試してみました。これぞ究極のオールラウンドクロスカントリー!。腰に巻いた紐で子供用ボブスレーを引き、それにザックを載せ、山スキーはそのボブスレーにまた牽引させて引っ張るという電車ごっこ作戦開始!。

     残雪期ならば、整地してなくてもスケーティング出来ますが、さすがに牽引抵抗が大きく、軽快に二歩スケーティングというのは体力が持たず、大半の区間を交互スケーティングで走ると言うより歩き、約6kmを約1時間。クロカンペースとしてはかなり遅いが、山スキーでペタペタ歩くよりかは速いかな?。でも結構体力的にきつくてここで大休止。ここから2km先まではちょっと勾配があって約20分かかったが、クリスターワックスはなんとか使わずに済んだ。ここでお茶を飲んだり靴を履き替えたりで時間を費やし、山スキーで再出発したのは歩き始めから2時間後。これだとクロカンを使ったのが、これでは果たして効果あるのかどうか解らない?。

     帰りの林道は下りなのだがあまり板が滑らず、またも交互スケーティング。結局1時間10分程と行きと対して変わらないタイムで下山。アプローチにクロカンを使うという今回の作戦は、効果が全くないわけではないのだが、履き替え等の手間を考えると、せいぜい1/3弱の時間の短縮に留まった。まあお陰で靴擦れしないで済んだけど、替わりに朝起きたら上半身が筋肉痛で痛かった。


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