ふたご2 「はいどうもお久しぶりです。」
ふたご1 「今週先週とニュースはあればかりでしたねえ。」
ふたご2 「まあしかたないですねえ。」
ふたご1 「しかしこれからもこのニュースは続きますがその裏であまり取り上げられないニュースがあることも忘れてはいけませんよ。」
ふたご2 「それはそうだね。」
ふたご1 「奈良の弥生時代遺跡で古代の下痢止め薬が発見されたそうです。」
ふたご2 「そんなニュースは忘れてもええやろ!」
ふたご1 「まあちょっと聞いてください。この出土した「禹余糧」というのはその昔不老長寿の薬として開発され、現在では下痢止めの薬として500グラム4000円で売られていたりしているんですよ。」
ふたご2 「まあ効くだけましやけどね。」
ふたご1 「「不老長寿の薬」というのは中国の神仙思想のものなので、「鬼道」という邪馬台国の卑弥呼の術につながるといわれています。邪馬台国論争に一石を投じることになるでしょう。」
ふたご2 「はあそうですか。」
ふたご1 「しかしどうにもわからないのがなぜ不老不死の薬なのに飲まなかったのか。」
ふたご2 「そういやそうですねえ。」
ふたご1 「不老不死の薬というのはだいたい中国からきたものです。この遺跡は紀元前一世紀から紀元後一世紀ごろにできた遺跡です。この時代に中国から物を運ぶのはたいへんなことです。中国いうても広島と違いますよ。」
ふたご2 「誰がゼンジー北京や。」
ふたご1 「そんな貴重品をのまずに置いておくというのはなぜでしょうか。」
ふたご2 「うーん。別に不老不死になりたくなかったから。」
ふたご1 「そんなわけありませんよ。不老不死になりたくない権力者なんてこの世にいるはずないじゃないですか。昔から権力者はあやしげな占い師や科学者をたくさんやとって我々人民に内緒で自分達だけいい目を見ていつもいつもいつもいつも自分達ばかりいい目をいい目をいい目を権力者め権力者め権力者め権力者め…」
ふたご2 「権力に対する恨みつらみはわかったから。じゃあなぜ不老不死の薬をのまずに置いておいたんでしょうか。」
ふたご1 「それはですね、不老不死の薬のもうひとつの面に目を向ければいいのです。紀元前一世紀ごろといえば日本の国ができかかるころです。」
ふたご2 「歴史的にね。」
ふたご1 「日本の国はその頃土地がやせていました。稲作が伝わったばかりのころです。土地がやせていては米作りはうまくいきません。ですから質のよい肥料が必要だったのです。それが…」
ふたご2 「まさか。」
ふたご1 「うんこです。」
ふたご2 「わあ。」
ふたご1 「日本の基礎を築いた男たちは、来る日も来る日もうんこを垂れ流しつづけました。いつか日本の土地が豊かになる日が来るのを信じて―――。そのためには、たとえ不老長寿が得られるかもしれないとしても、下痢止めの効力がある「禹余糧」を飲むわけにはいかなかったのです―――。」
ふたご2 「いやな日本の始まりだなあ。」
ふたご1 「今こうして我々が立っている日本は、そうした先人の努力によって作られたのですね。」
ふたご2 「踏みまくりだなあ。」
ふたご1 「ついでに鯨の先祖の骨が発見されたそうです。」
ふたご2 「いや一緒に出てきたわけじゃないやろけど。」
ふたご1 「この骨によって鯨の先祖が何かわかったそうですよ。」
ふたご2 「鯨の先祖って?」
ふたご1 「つまり鯨の先祖というのは地上の動物が海に入って進化したものなんだそうですね。で、その海に入った地上の動物が何なのかということがこれまでわからなかったのですが、それが偶蹄類だということがわかったのです。」
ふたご2 「偶蹄類といいますと。」
ふたご1 「カバとか牛とか豚とかです。」
ふたご2 「なるほど。」
ふたご1 「つまりクジラを食うなという人は牛や豚も食べるべきではないでしょう。」
ふたご2 「いや、先祖というだけやからそれは別問題でしょうが。」
ふたご1 「とんでもない。子孫を食べてはいけないのなら先祖も食べるべきではないでしょう。だって人間を食べない人は、猿も食べないじゃないですか。」
ふたご2 「普通食わんからなあ。」
ふたご1 「みんな徳川慶喜を食べないでしょう?だから徳川家康も食べてはいけません。」
ふたご2 「いやどうやって食うんだ。」
ふたご1 「逆に藤原鎌足を食べるのであれば作曲家で宮内庁式部職楽部指導員の近衛秀健さんを食べてもいいです。」
ふたご2 「食うな食うな。」
ふたご1 「ご先祖様を大切にね。」
ふたご2 「お彼岸だしね。」
9月21日、藤原主義。