ふたご1 「泣きながら電話をかけるんです。」
ふたご2 「何の話。」
ふたご1 「あ、どうもおはようございます。」
ふたご2 「なんの話て。」
ふたご1 「しかしなんですね、寒くなってきましたね。」
ふたご2 「ベタな話題のそらし方やね。」
ふたご1 「こう寒いとなんかあったかいものが食べたくなりますなあ。」
ふたご2 「そやね。」
ふたご1 「と、言うわけで鍋です。何鍋が好きですか。」
ふたご2 「あんまり鍋って好きじゃないんですけど。」
ふたご1 「トーク界の無法松か君は。」
ふたご2 「古いたとえやな。」
ふたご1 「何鍋が好きかって聞かれたら、ああ、僕はシリコンバレー鍋が好きですねえとか言うて盛り上がるんがすじっちゅうもんちゃうんかい。」
ふたご2 「何やシリコンバレー鍋って。」
ふたご1 「CPUやメモリーやポテトチップをマイクロソフト万歳、という気持ちを込めてじっくり煮込んだものです。」
ふたご2 「200%無い。」
ふたご1 「日本のシリコンバレー大分鍋では椎茸を一緒に。」
ふたご2 「じゃあ台湾のシリコンバレー新竹鍋はなんやねん。」
ふたご1 「なまず?」
ふたご2 「やめい。」
ふたご1 「自分からふっといて。ほんまに君はトーク界の無法塔やなあ。」
ふたご2 「何それ。」
ふたご1 「さあ・・・。」
ふたご2 「しばくぞボケ。」
ふたご1 「それよりですね、埼玉県警がまた派手にやってくれますねえ。隠蔽工作。」
ふたご2 「隠蔽工作を派手にしてどうすんねん。」
ふたご1 「いいじゃないですか。地味な隠蔽工作なんか分からないじゃないですか。」
ふたご2 「わからんようにするんが隠蔽工作やろ。」
ふたご1 「まあ、悪い悪いといわれているもんがやりたくなるのは人情ですよ。シャブはあかんというから警官も打ってみたくなるんですよ。打ってみたら意外と気持ちいいのでついつい。」
ふたご2 「それを暴くのが警察の仕事やろ。」
ふたご1 「そうやね。思い切って公開しとけば、人間味あふれる警察としてみんなの人気者になれたのにねえ。」
ふたご2 「なるか!」
ふたご1 「あと、若い新婚の警官の前途を思いやって処分を軽くしたりするなんてまるでドラマのようじゃないですか。
『本部長!自分は、後輩の警官に拳銃を突き付けて脅しました!申し訳ありません!この上は警察を辞めて・・・。』
『ん?何の事だ?』
『本部長!』
『わしは最近どうも物覚えが悪くてなあ・・・。ま、なんかやったんなら少し謹慎でもしとけ。新婚旅行、まだなんだろ。』
『あ、ありがとうございます!』
『ただし、今回だけ、だぞ!』
『はい!』とかね。ええ話や。」
ふたご2 「どこがやねん!」
ふたご1 「拳銃を突き付けるくらいあぶない刑事とかでもやってたじゃないですか。」
ふたご2 「それは犯人にやろ!」
ふたご1 「そんな!犯人も警官も同じ人間よ!」
ふたご2 「やかましいわ!」
ふたご1 「どうして人と人は憎しみあうの!」
ふたご2 「うるさい!」
ふたご1 「どうしてキャラメルコーンの中に入っているピーナッツは皮がついたままなの!」
ふたご2 「黙っとけえ!」
11月5日、車の中