新春大型ドラマ

主演     黒木沢雄三

脚本     中島莞爾 

キャスト表

役名

配役

 西村 和男 

黒木沢 雄三

 西園寺 公子 

  浜煮出汁 京子  

西沢 鈴香

寿司沢 弘美

西原 尚登

蜂須賀 仁

西

マンモス

   

花巻雄二

橋爪 功

出前

岡本 信人

母親

吉行 和子

母親

野際 陽子

悪代官

田口 計

エジプト

吉村 作治

プラズマ

大槻 義彦

ナレーション

芥川 隆行

キック

長渕 剛

カラオケボックス

荒井 注

タンクトップ(黒)

反町 隆史

タンクトップ(白)

石川 浩司(たま)

                       タモリ                              

コージー富田

明石家 さんま

ジミー 大西

  反町 隆史   明石家 さんま
岩城 滉一 明石家 さんま(二役)
ケビン・コスナー 明石家 さんま(三役)
神様はいつも順番を

間違えなさる。

森繁 久彌
ローソンからサークルKに

行った裏切り者

篠原 ともえ
兄貴帰ってこい。 今田 耕治
スケボー SMAP
リットン調査団

V・リットン

H・クローデル

水野 透

H・シュネー

L・アンドロバンディ

藤原 光博

F・マコイ

顧維鈞

10年に一人の逸材

藤王 康晴

ノンタン 千秋
スカーフぐるぐる 中尾 彬  
槍魔栗 三助 生瀬 勝久
MAKOTO 北野 誠
冨田 靖子 富田 靖子
モーニング娘。 自民党衆議院議員団(全員)
ミュージックシーンで

メジャーになるという夢のため、

大阪から上京し、ついに希望はかない、

メジャーブレイクしたものの、

日々の仕事に追われ、

本当に自分がやりたかった

事は何なのかと、

ぼんやりと考える日々だった。

そんなある日、大阪からかつての

恋人、優子が上京してくる。

昔のような感情はないものの、

大阪にいた頃を少し思い出すのだった。

優子の頼みで、東京の各地や、

自分の仕事場を案内する中、

優子の変わらない様子に少し

何か自分が変わってしまった

ような気がするのだった。

「わあ、すごいなあ。

今、こんなすごいことしてんの。」

「たいしたことあらへんよ。」

「すごいやん、だって。雑誌とか

テレビとかでめっちゃ見るもん。」

「そういう仕事やからな。」

「……。」

「どないしたん。」

「何か、XXちゃん、思てたんとなんかちゃうわ。」

「なにが。」

「もっと楽しそうにしてると思たもん。」

「何で。俺めっちゃ楽しいで。そう見えへん?」

「見えへん。」

「なんでえな。」

「だって城天

(大阪城公園。アマチュア・バンドが多数演奏している。)

で100人くらい集めた時、もっと嬉しそうやったで。」

「そうか?」

「俺は今日のこと絶対忘れへん、

どんなにメジャーになっても、絶対や!て、ゆうてたやん。」

「…………。」

思い出した。

「XXちゃん、ちょっとサングラスとって。」

「え。」

曲が売れて、TVにも出て、そんな日が長く続くうち、

いつのまにか、俺はサングラスをかけるように

なっていた。いつからだったのだろう。

「なあ、とってみてて。」

「なんでやねん。」

「なあて。」

「いややて。」

「なあ。」

「いやや。」

「なあ。」

「いや。」

「なあ。」

「しつこいな!」

「……。」

優子の顔から笑い顔が消えた。

同じ様なことがあったと

俺は思い出した。

「ごめん。帰るわ。」

優子がドアの方に向かって歩き出す。

「まてや。送ってくわ。」

「ええわ。」

「お前、東京の道知らんやろ。」

「うん。」

「せやから。」

「あたしが知ってるん、大阪のことだけやもん。XXちゃんのことも。」

「!」

ドアは俺が気づかないうちに開いて、バタンと閉じた。

「XXさん、新曲の方、まだでしょうか。

そろそろ次のシングル出さないと番組の方も…。」

この10日、ずっとマンションに缶詰だ。催促の電話は聞き飽きた。

たが、あのドアの音が耳に残って、新しい曲を書く気にはなれない。

ドアの方を何気なく見た。

新聞を見る気にもなれなかったので、

山のように新聞がたまっているらしい。

「これやったら、死亡説とか出るかもしれへんな。」

新聞の束を郵便受けから取り出す。

新聞の間から、一枚の紙がこぼれ落ちた。

「ごめん。一回だけ、見たかってん。XXちゃんの目。大阪と同じかって。」

相変わらず汚い字だった。

「何が目が見たいや。あほみたいなこというて。

俺の目はメーターでもついてるんか。

機械やあらへんねんから。」

どきっとした。俺は、機械のようにただ

いわれるまま曲を書いてきたんじゃないか。

いや、機械にしても俺は、

何か大事なことを、忘れていたのかもしれない。

思い出した。

俺は、新聞と一緒にサングラスを捨てた。

「XXさん、曲出来ましたか!」

「ごめんごめん。ずいぶん待たせたなあ。」

「じゃあ、ちょっと聞かせてもらえますか。

……ずいぶん感じ変わりましたね。明るい感じで。

あれ、サングラス…。」

「まあな、サングラス取ったら、

今まで見えへんかったもんが見えたんや。」

「な、なんです。」

「愛やな。」

「愛?」

「人間は、愛の機械やからな。」

      

つんく(シャ乱Q)

ディレクター   出川哲郎

プロデューサー  石井ふく子

主題歌 掃き溜めの街で歌い始めたチンピラ達の新しいメルヘン(アンジー)

挿入歌 メリーゴーランドに乗ってる君のことが好きだよ(川村かおり)

歩 (北島三郎)

この物語はフィクションであり、

実在の人物、

団体等には一切関係ありません。

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