ふたご1  「まったく先が思いやられるね。」

ふたご2  「3月3月。」

ふたご1  「ベルリンの日本大使館がナチス・ドイツ時代に立てられた旧大使館の建物に移るそうです。」

ふたご2  「ほう。」

ふたご1  「1945年のドイツ敗戦以来荒れ果てたままになっていたそうですが、このほど改修しまして移転することに。」

ふたご2  「56年間ほったらかしですか。なんでいまさら。」

ふたご1  「なにしろソ連軍のベルリン攻撃を耐え抜き、ベルリンの壁にも負けず、冷戦を生き抜いた大使館です。他の大使館とはできが違うのです。」

ふたご2  「そんなに。」

ふたご1  「ペルー大使館のようにゲリラが襲ってきても、この大使館なら簡単に撃退できるわけです。だからわざわざ戻ったのです。」

ふたご2  「たとえばどんな設備があるのですか。」

ふたご1  「まず玄関です。大きな木造りの門には槍を持った門番が二人立っています。」

ふたご2  「時代劇の大名屋敷みたいやな。」

ふたご1  「そこで開門、かいもーんとさけべば厳かに門がきしみ音を立てて開きます。ここからがこの大使館の恐るべきところです。日本人か日本に敵対心を持っていない人間だけがとおれるようになっているのです。」

ふたご2  「なんでしょう。」

ふたご1  「庭の玉砂利のかわりに納豆を使っています。」

ふたご2  「そんなもんおれかて通るのいややわ。」

ふたご1  「しかし日本の敵には我慢強い奴もいるでしょう。そこで日本人の味方かどうかチェックされます。」

ふたご2  「調べてわかるものかなあ。」

ふたご1  「メガネをかけているか…。出っ歯か…。カメラを首から下げているか…。」

ふたご2  「そんなわかりやすい奴探すのも難しいわ。」


ふたご1  「しかし、次なるトラップが。大使館に入ると長い廊下が。しかしすぐに行き止まりになっています。ここを通らなければ大使の元にはたどりつけません。」

ふたご2  「いきどまりちゃうん。」

ふたご1  「そう思って壁に手をつけてみるとなんかぬめっとしている…。これはクジラ!
そうか…このクジラを倒さなければ先には進めないというわけかっ!」

ふたご2  「こらこら。」

ふたご1  「しかし日本の敵には平気でクジラを倒すノルウェー人やイヌイットがいるかもしれません。しかし次のトラップは本当に日本の味方しか通れません。」

ふたご2  「まだあんの。」

ふたご1  「そこで急にたくさんのニンジャがまわりを取り囲みます。『日本大使に渡す手筈のその密書…渡してもらおうか…。』」

ふたご2  「どないすんねん。」

ふたご1  「そこは得意のカンフーで切り抜けます。」

ふたご2  「日本ちゃうんかい!」

ふたご1  「似たようなもんです。もしくはカラテで。」

ふたご2  「まあそっちやったらわかるけども。」

ふたご1   「やっと大使のもとにたどりつくとすでに大使は腹をかっさばいて…『遅かりし由良助…。』」

ふたご2  「何大使が腹をかっさばいとんねん!」

ふたご1  「タイムアップということです。時間がかかりすぎました。」

ふたご2  「大使が死んでどうすんねん。」

ふたご1  「このように悪人は大使のもとにたどりつけないのです。」

ふたご2  「そんなもん大使館の人間もたどりつかれへんわ。」

ふたご1  「そういう時は横の通洋口から。」

ふたご2  「あるんかい。」

ふたご1  「ギリシャのパパンドレウ前首相夫人ディミトラが暴露本を出して大騒ぎに。」

ふたご2  「ほう。」

ふたご1  「フランスのミッテラン元大統領が愛人との旅行のためお忍びでギリシャを訪れた時、パパンドレウ前首相は完璧なマスコミ対策でカモフラージュしたそうです。」

ふたご2  「完璧なマスコミ対策?」

ふたご1  「ディミトラ夫人がギリシャのタレントの悪口を言って大騒ぎにすることでみごとに。」

ふたご2  「デビ夫人か。」

ふたご1  「今春、いよいよ日本上陸!!はたして日本の運命は!」

ふたご2  「「デビ夫人VSディミトラ夫人」。」

 

3月2日、時代劇の大名屋敷に「松代藩上屋敷」などと大書してある看板がかかっているが実際の屋敷にはそんなものはない。。


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