ふたご1 「すいません。」
ふたご2 「どないしたん。」
ふたご1 「和尚様の水あめを全部なめてしまいました。」
ふたご2 「それは水飴をなめましたがまだ死ねませぬ、だろうが。」
ふたご1 「そうです。附子です。」
ふたご2 「そんなことはどうでもええねん。何。」
ふたご1 「今日、何も考えずに来てしまいました。」
ふたご2 「いつものことやろ。」
ふたご1 「何でですか。僕は今日と言う日のために何年も前から下調べをして、亀の甲を火であぶり、今日の日を占って。」
ふたご2 「亀卜に使う亀の甲って、腹側なんやで。」
ふたご1 「うそん。」
ふたご2 「まあそんなことより、夏ももう終わりやからねえ。」
ふたご1 「9月の終わりになっても暑いままでねえ。」
ふたこ2 「こう暑いと水っぽいもんばっかり食べてしまいますね。」
ふたご1 「水蜜桃が食べたいと言ったのは死ぬ間際の新渡戸稲造ですが。」
ふたご2 「アイスクリームっていうのが今はあって当たり前ですが、冷凍技術が無いころはすいかとかそんなんだけだったのでしょうなあ。」
ふたご1 「馬鹿にしてはいけない。清少納言なども氷に甘葛の汁をかけたものを食っておる。氷室と言うのに富士山の氷を入れておいてだな、夏場に食うと。」
ふたご2 「はあ、そうなんですか。」
ふたご1 「和菓子には寒天などを使って涼しげな風情を出しておるしな。しかしアイスクリームが食卓に上るようなところと言うのは、フィレンツェのメディチ家くらいのもんだったであろうな。メディチ家の城の地下には雪を貯蔵してあるところがあり、豊富に雪があったという。」
ふたご2 「はあ。」
ふたご1 「魔、それが例のカトリーヌ・ド・メディチのフランス王家との結婚により、フランス料理に導入されたのだな。ま、そのころはフランスはかのルイ14世ですらも手づかみで飯を食っておったというからな。当時のイタリアの先進性がわかるだろう。ん?君。」
ふたご2 「はあ。」
ふたご1 「アイスクリームが一般に広く食べられるようになってからはな、やはり無しでは過ごせんようになったらしくてな、アメリカ海軍には、空母や巡洋艦や戦艦と並んで「アイスクリーム製造艦」があったという。」
ふたご2 「はあ、そうなんですかハカセ。」
ふたご1 「ふう、久しぶりに話し過ぎたかな、少し疲れたよ・・・。・・・少し、眠らせてもらうよ・・・。」
ふたご2 「ハカセ?ハカセ?」
ふたご1 「・・・・。」
ふたご2 「ハカセーっ!」
9月29日、大阪市庁前。
まめちしき the end of genesis T.M.R.evolution turbo type D というやたら長い名前になった西川貴教さん(レボリューションさんと呼ぼう)だが、そんな彼を和製元プリンスと呼んではいけない。