はあ、はあ、はあ、はあ、 | |||
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ま、まだかね、 |
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あのなあ、山の場合は 距離だけじゃなくて傾斜とか道とかの 問題もあるんだよ。 だから君が思ってるほど近くないよ。 |
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全く、スコットランドヤードでは |
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平静でいられるわけ無いだろう、 ホームズが、あの、モリアーティ教授と 決闘するためにライヘンバッハの滝に 向かったっていう手紙は君も読んだだろう! |
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だったら、この僕がイライラしている 理由もわかりそうなもんだろう! |
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違うっ!!
そんなことじゃないっ!! この、スイスまでの往復代金を、 僕の銀行口座からそっくり 引き落としたんだっ! |
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ここで奴がモリアーティ教授にやられでも してみろ! その金はいったい 誰が払ってくれるんだっ!! |
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そうか。 じゃあ安心だ。 じゃあモリアーティ教授とホームズのどつき合いを じっくり高みの見物させてもらうとするよ。 |
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レストレード警部-っ!! |
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はーいっ! 二人分が仲良く並んでおる 足跡でありまーすっ! |
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いーえっ、この足跡の間隔からすると この二人の足跡はどう見ても 二人仲良くスキップした足跡でーす! |
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あ、みえてきましたよ、ワトスン博士! ライヘンバッハの滝です! |
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えらく音だけはやかましい滝だね。 ホームズとモリアーティ教授はどこだろう? |
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まあこの山道をスキップで登ってきたら どこかで遭難しててもおかしくないな。 |
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そうだね、山道を登ってきたので すっかり疲れてしまったよ。 弁当でも食うかね。 |
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わーい! おべんとうだおべんとうだ! |
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はーい。 | |||
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…なんだね、それは。 |
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わーいわーいお弁当だ! |
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…なんだかもっと税金を払っても いいような気がしてきたよ。 |
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い、いや… 兵糧丸はちょっと… |
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そうでーす!! | |||
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…こんな警官たちに安全を任せて いいのだろうか…。 |
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はーい。 全部で50スイスフランに なりまーす。 |
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よおワトスン君。 |
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まあ決闘もいいが
このライヘンバッハ弁当を食べてくれよ。 見たまえライヘンバッハの滝の水の色を イメージした真っ青なサンドイッチ! そして滝しぶきをイメージした微細な ローストビーフ! |
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えーお茶ーお茶はいりませんかー。 |
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ふふふ… |
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ふふふふ… なかなかよい着眼点だな ワトスン君…。 |
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ふふふ… どうしてだか知りたいかね? レストレード君… 見たまえこのライヘンバッハの滝を! |
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この雄大な自然。 |
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この雄大な自然に比べて我々は、 なんてちっぽけなんだろうと思ってな… フフフフフ… |
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ぱっ |
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はたしてホームズはどうなってしまったのか?