ふたご1  「まにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまにまに」

ふたご2  「闇のまにまに。」

ふたご1  「出ましたよ出ましたよ。」

ふたご2  「なにが。」

ふたご1  「糖が。」

ふたご2  「糖尿かいな。」

ふたご1  「いん石から。」

ふたご2  「いん石から糖が。」

ふたご1  「1969年にオーストラリアに落下したマーチソンいん石から糖が検出されました。」

ふたご2  「なぜいん石に糖が。」

ふたご1  「知りません。ともかく、宇宙は我々が思っている以上に甘いということがわかりましたよ。」

ふたご2  「主成分が糖というわけではないですが。」

ふたご1  「こういうことがばれると人間だけでなくアリも宇宙を目指すようになるかもしれませんね。」

ふたご2  「貪欲やねえ。」

ふたご1  「しかし、そんな甘い考えで宇宙を目指してはいけない!宇宙はそんなに甘くない!」

ふたご2  「うわ。言ってしまった。」

ふたご1  「宇宙での注意事項!宇宙に行く前には必ず手をよく洗う!宇宙から帰ってきたら、必ず歯をよくみがく!」

ふたご2  「虫歯になるからね。」

ふたご1  「夜9時以降は宇宙へ行かない!」

ふたご2  「そもそも宇宙に時刻はない!」

ふたご1  「カイコが人間の美容に役立ちます。ヒトコラーゲンを吐き出すカイコができました。」

ふたご2  「コラーゲンというとお肌の成分ですね。」

ふたご1  「これまで美容用ヒトコラーゲンは牛の皮から作られていたのですが、牛もそう使えなくなり新しい存在としてカイコが。」

ふたご2  「カイコもたいへんやねえ。」

ふたご1  「数千年前中国で絹を作るために飼われてからずっと人間のために糸を吐かされつづけてきたのです。そして本人はゆでられて。」

ふたご2  「蛾にもなれず。」

ふたご1  「地域によっては食べられてしまいます。」

ふたご2  「やりきれんね。」

ふたご1  「そういつまでも人間に甘い顔もしてませんよ。カイコも。」

ふたご2  「宇宙と違ってね。」

ふたご1   「いずれ人間の脅威となるような何か恐ろしいものを吐き出すやも知れません。」

ふたご2  「やも。」

ふたご1  「糸からね、」

ふたご2  「糸から?」

ふたご1  「糖が。」

ふたご2  「また糖か。」

ふたご1  「カイコが甘い糸を吐き出すことによって、出来上がる服はみんな甘い服に!」

ふたご2  「そりゃそうだな。」

ふたご1  「すると服がアリや甘党に食いちぎられてあっという間に丸裸に!いやーん!」

ふたご2  「いやーんじゃねえよ。」

ふたご1  「服を食いちぎったあとは歯をよくみがく!」

ふたご2  「もっと他に注意することがあるだろう。」

ふたご1  「英紙報道によると日本がノーベル賞獲得のためにさまざまな活動をしていることにスウェーデンの関係者を怒らせているそうです。」

ふたご2  「まあ勝手に選ぶもんですからね。」

ふたご1  「日本人の学問への意識を向上させるためにむこう50年間にノーベル賞受賞者30人を目標にしているんだそうですね。ノーベル賞関係者の日本招待旅行を計画したり、スウェーデンに宣伝事務所を置いたりしているそうですが、もっといい方法があるのでは。」

ふたご2  「たとえばどんな方法が。」

ふたご1  「ノーベルさんに、国民栄誉賞をあげるとかね。ギブアンドテイク。」

ふたご2  「辞退するほかないな。」

 

12月21日、読み終わったあとはよく歯をみがく。


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