ふたご1  「一週間のトップニュースをいなせにお送りするふたご対談。さあ今週もちぇきらー。」

ふたご2  「ちぇきらー。」

ふたご1  「韓国の朴正熙・元大統領の長女朴槿恵が副総裁をつとめていた野党ハンナラ党を離党したそうです。」

ふたご2  「ほう。」

ふたご1  「朴正熙大統領といえば軍事独裁をしたりはしたものの、漢河の奇跡と呼ばれる経済成長をなしとげた大統領として韓国では人気があるのです。その娘ということで日本でいえば田中真紀子前外相みたいなものですね。」

ふたご2  「そんな人が野党第一党のハンナラ党を抜けるということは大統領選挙などにも大きな影響をあたえると見られているのだね。いったい何が原因だったのでしょうか。」

ふたご1  「先月19日のブッシュ大統領の訪韓の際のパーティーへの招待状が来なかったからだとか、ハンナラ党の中で指輪を無くしたとか、李会昌ハンナラ党総裁がずっとスカートのすそを踏んでいた体とか、さまざまな説はありますがね。」

ふたご2  「そこまで田中真紀子と一緒違うわ。」

ふたご1  「しかしこうしてみるとアジアの政界には偉大な指導者の娘さんがたくさんいますね。」

ふたご2  「そうですか。」

ふたご1  「インドネシアのメガワティ大統領はスカルノ初代大統領の娘、フィリピンのアロヨ大統領はマカパガル大統領の娘、パキスタンではズルフィカル・ブット初代首相の娘ベネジール・ブット元首相、バングラデシュのハシナ・ワゼド首相はムジブル・ラーマン大統領の娘、スリランカのクマラトゥンガ大統領はバンダラナイケ首相とシリマボ首相の娘、そして暗殺されましたがインドではネール初代首相の娘インディラ=ガンジー元首相もいましたね。」

ふたご2  「こうしてみるとアメリカ・ヨーロッパにくらべて格段に多いですね。」

ふたご1  「なぜこんなふうに娘が国家元首になったりするのがアジアでは多いのでしょうか。」

ふたご2  「それはやっぱり偉大な父親の後を継ぐという面があるのではないですか。」

ふたご1  「それなら息子がついでもいいでしょう。しかし息子が元首になるパターンは北朝鮮の金正日総書記やインドのラジブ・ガンジー元首相の例くらいしかないのです。」

ふたご2  「ということはどういう原因なのでしょう。」

ふたご1  「それはアジアに張り巡らされた「いとはんネットワーク」の力です。」

ふたご2  「い、いとはんネットワーク?」

ふたご1  「第二次大戦終戦直後、当時建国の英雄とされた父親達は国のために懸命に働いていました。その父親の仕事を支える板前の定吉。建国の父たちの食事はみな定吉が作っていたのです。」

ふたご2  「インドネシアやパキスタンに定吉か。」

ふたご1  「そして建国の父の娘である後の国家元首にひそかな思いを寄せる定吉。しかし単なる板前と国家元首の娘では身分が違いすぎるのです…。」

ふたご2  「ありがちやね。」

ふたご1  「そこで自分は板前だからたいしたことはできないが、影ながら娘さんのために力を貸してあげたい…その思いを持ったアジア各国の定吉たちが集まってできたのがいとはんネットワークです。」

ふたご2  「板前のあつまりがどうやったら国家元首までにできるんや。」

ふたご1  「それは政治上のライバル達をみじんぎりにしたり、かつらむきにしたり、落し蓋をしたりしてですね…。」

ふたご2  「怖!」

ふたご1  「田中真紀子さんもこのいとはんネットワークの支援さえうけていれば首相就任も夢ではかったのですがねえ。」

ふたご2  「なぜ支援を受けないのですか。」

ふたご1  「いとはんネットワークが案内状を送ったのですが、田中真紀子さんは「聞いてない」「届いてない」の一点張りで。」

ふたご2  「やっぱりか。」

ふたご1   「27日、モンゴルが独立しました。」

ふたご2  「…いや、モンゴルはとうの昔に独立してるんじゃないですか。」

ふたご1  「おかしいなあ。中華民国行政院が2002年2月27日付けでモンゴルの事実上の独立を承認したんだけどなあ。」

ふたご2  「中華民国って台湾じゃないか。まだ独立承認してなかったのか。」

ふたご1  「そうなんですよ。しかし今までほっておいたということは、台湾の人もモンゴルの独立を承認してないことを忘れてたんでしょうね。うすうすおかしいとは思っていたんでしょうがね。」

ふたご2  「うすうすねえ。」

ふたご1  「なんだか羊が多いなあ多いなあと思っていたんですがね。」

ふたご2  「いや、羊がいるのはあくまでモンゴルであってやね。そんな法律上領土の一部になってるからって羊が台湾にくるわけではないのであってやね。」

ふたご1  「ビルの上にゲルがあったり、演説をしているとホーミーのようにもうひとつの音が混じったり、バンドを組んだら馬頭琴担当の奴がいつの間にか参加してたり、床の下に羊の糞がしきつめてあって断熱材の役割を果たしていたりしておかしいなあと思っていたのですがね。」

ふたご2  「いやあのね。」

ふたご1  「で、今年の2月になって台湾の人が気づいたのですよ。「あっ!モンゴルの独立承認するの忘れてた!」」

ふたご2  「「ガスの元栓締めるの忘れた」、みたいに言うな!」

ふたご1  「そういえば、最近私気になることがあるんですよ。」

ふたご2  「なんだね。」

ふたご1  「どうも最近マクドナルドやスターバックスやトイザらスがふえてきたとおもいません?」

ふたご2  「……。」

ふたご1  「私たち日本人は、いつからか、アメリカを独立させることを、忘れてしまったんじゃないでしょうか…。」

ふたご2  「メッセージみたいに言うな!」

 

3月1日、最近の若いもんは暗殺もろくにできんとは!


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