ふたご1  「めっきり春めいてまいりました。」

ふたご2  「ぽかぽかやね。」

ふたご1  「長い間すっとぼけたニュースばかり話し合ってきましたが今週はやはり話題のあの人について話し合わざるをえません。」

ふたご2  「まあそうやね。世間も何もかもあの人一色やからね。」

ふたご1  「北朝鮮の朝鮮人民軍次帥の李斗益さん。」

ふたご2  「…誰?」

ふたご1  「故金日成主席とともに抗日パルチザンに参加し、党中央軍事委員も務めた李斗益さんが13日に亡くなったのですよ。」

ふたご2  「はあ、北朝鮮では有名人かもしれませんが、私ら日本人はぜんぜん知りませんが。」

ふたご1  「李斗益さんは実直な人柄で、いいものはいい、悪いものは悪いとハッキリさせる人でした。」

ふたご2  「はあ。」

ふたご1  「酸性のものは赤い、アルカリ性のものは青いと。」

ふたご2  「李斗益さんって「リトマス」さんとは読まんぞ。」

ふたご1  「がびーん!」

ふたご2  「何ががびーんや。北朝鮮の人なんやから日本人とは違うやろ。」

ふたご1  「嘘です。李斗益さんなんかぜんぜん話題ではありません。やっぱり話題はあの人です。」

ふたご2  「はいあの人ね。」

ふたご1  「ジンバブエのムガベ大統領です。」

ふたご2  「…誰?」

ふたご1  「ジンバブエの80年の独立以来大統領職にあるムガベ大統領の四回目の任期を問う大統領選挙が行われたんですね。ところがこの選挙にはいろいろと厄介な問題がありまして各国から選挙監視団が送り込まれていたのですよ。」

ふたご2  「はあ。何が問題なのですか。」

ふたご1  「ジンバブエというのはもともとイギリスの植民地で、白人の入植者がたくさん土地をもっていたのです。その後ローデシアとして白人政権の国としてイギリスから一方的に独立しましてこの傾向はますます強くなりました。しかしジンバブエというのはアフリカの国ですから圧倒的に黒人のほうが多いですね。」

ふたご2  「そうですね。」

ふたご1  「そこでムガベ大統領は2000年に白人の土地を没収する法律を作ろうとしたのですが、これは否決されました。ところがこれ以降、黒人の退役軍人などの武装勢力が白人の農園などを占拠する動きが活発になってきたのです。しかしムガベ大統領はこれを支持しているのです。」

ふたご2  「はあなるほどなかなか大変ですね。」

ふたご1  「しかし、白人の財産権を重視するアメリカ・EUなどの欧米諸国は反発しますね。また、白人の農園主だけでなく、農園で働いていた人もムガベ大統領に反発するわけです。そんな状況での今回の選挙です。ムガベ大統領側の選挙妨害などの可能性があるというわけで各国から選挙監視団が送り込まれていたのです。」

ふたご2  「なるほど。国際的にはえらい問題だったのですね。で、選挙はどうなったんですか。」

ふたご1  「ムガベ大統領が勝ちました。しかし、イギリス連邦やアメリカなどはこの選挙結果を認めないとしているのです。」

ふたご2  「やっぱり選挙妨害があったのですか。」

ふたご1  「それはわかりません。しかし憶測を許されるなら選挙妨害はあったと思われます。しかもかなり斬新な選挙妨害が。」

ふたご2  「斬新ですか。」

ふたご1   「ムガベ大統領を支持するのは主に黒人ですね。そして白人はムガベ大統領に反対するわけです。ですから白人の投票が圧倒的に不利になるような投票システムに変更したのです。」

ふたご2  「どんなシステムですか。」

ふたご1  「まず投票する人には服を脱いでもらいます。」

ふたご2  「は?」

ふたご1  「で、真っ白な幕の前に立ってもらいまして、全身で投票したい人の名前を表してもらうというシステムなのです!」

ふたご2  「ああ、白人は白いから真っ白な幕の前やったら見えにくいしなって、ドアホっ!!」

ふたご1  「あと対立候補のツアンギライ候補に比べてムガベ大統領は字数が少ないのでその点でも有利です。」

ふたご2  「どこの国がそんなTIMみたいな選挙するか。」

ふたご1  「さあ、残りわずかになってきましたが、あの人について語りましょう。」

ふたご2  「さあ今度は誰や。」

ふたご1  「アメリカのリッジ国土安全局長官です!」

ふたご2  「よく無理矢理見つけたなあ。で、何したんですか。」

ふたご1  「リッジ国土安全局長官の発表によりますと、これからアメリカ本土のテロ危険度は色であらわされることになりました。」

ふたご2  「色で。」

ふたご1 「 公共施設や政府庁舎を閉鎖し公共交通機関を止める必要があるというものが「赤」、軍の出動の必要があるのが「オレンジ」、連邦司法機関が主要施設を監視する必要があるのが「黄色」。」

ふたご2  「ははあ、なるほど。」

ふたご1  「子供や未成年者を遠ざけて、見せないようにする必要があるのが「桃色」。恋人と別れて友達とパーッと飲んでなぐさめてもらう必要があるのが「青色」。明かりをつける必要があるのが「黒色」。」

ふたご2  「てなわけで人づくし色づくしでした。」

 

3月15日、リッジ国土安全局長官自身については何も語っていないことを忘れるな。


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