ふたご1  「おれはとうちゃんのモルモットじゃないやい!」

ふたご2  「もっと言ってやれ。」

ふたご1  「さあ今週こそはワールドカップの話をしないでおくぞ!」

ふたご2  「先週もしてませんが。」

ふたご1  「痴漢の容疑で逮捕された男性が三ヶ月もの間警察に拘束されていたことに対して、最高裁が「不適切」との見解を示したそうです。」

ふたご2  「痴漢で捕まると三ヶ月も刑務所に入るんですか。」

ふたご1  「いえ、刑ではなくて、裁判で判決がでるまでの間、ずっと警察の拘置所に入れられていたんだそうです。この男性はずっと容疑を否認していたので、簡易裁判所がなかなか保釈許可を出さなかったのだそうです。」

ふたご2  「痴漢の冤罪というのもけっこうあるそうですからねえ。勾留されている間に自白を強要されたりとかもする恐れがありますからね。」

ふたご1  「たしかに。でもまあそれは物事の一面に過ぎませんね。」

ふたご2  「一面ですか。」

ふたご1  「なぜ警察は三ヶ月もの間拘置所に痴漢――まあ警察はそう認定していますということで――、を入れておく必要があったのか、それを考えてみることが、物事の本質を見極めるのに大切ですね。」

ふたご2  「そりゃ犯人だと思ってますから拘置所にも入れるでしょう。」

ふたご1  「違うのですね…警察の真のねらい…それは…」

ふたご2  「真のねらい?」

ふたご1  「痴漢を拘置所に三ヶ月入れておくことだったのです!」

ふたご2  「はあ?」

ふたご1  「警察は痴漢を拘置所に三ヶ月入れておく、ただそれだけの目的のために男性を三ヶ月もの間拘置所に勾留しておいたのです。」

ふたご2  「…まったくもって意味がわかりませんが。」

ふたご1  「知りませんか?」

ふたご2  「何を?」

ふたご1  「拘置所に痴漢を三ヶ月入れておくと、願い事がかなうっていうおまじない!」

ふたご2  「知るかっ!!」

ふたご1  「フーリガンが暴れませんように。」

ふたご2  「そんな願い事してるヒマがあったら警備しろ。」

ふたご1  「シチズン商事が暗闇で発光するジュエリーを発売するそうです。」

ふたご2  「シチズンというと時計メーカーですね。時計の夜光みたいなしくみで光るのですか。」

ふたご1   「まあそんな感じではないですか。その名も「夏蛍の籠2」ですからね。」

ふたご2  「あ、2ですか。」

ふたご1  「前作にくらべ光が大幅にパワーアップ!」

ふたご2  「いや、あんまりパワーアップされても困るけどね。」

ふたご1  「取調べ中の容疑者の顔に照らされるライトのかわりになるくらいパワーアップ!」

ふたご2  「それは困るねえ。」

ふたご1  「実際には蛍程度なのだそうですが。」

ふたご2  「そりゃそうだ。」

ふたご1  「この夏蛍の籠2がどんどん売れてくるといっぱい出てくるでしょうねえ。光るジュエリー。」

ふたご2  「指輪とかネックレスとか。」

ふたご1  「プロポーズなどに使えますね。夜の海辺で「この小さな光を、君にあげるよ。だからお返しに…君の光でボクの人生を満たしてくれないか。」」

ふたご2  「何がくれないかだ。」

ふたご1  「「ごめんなさい。わたし、他に好きな人がいるの!」たったったった…。「ふっ。」男はそのまま指輪を海に投げ捨てる…海に沈む指輪がきらきらと光っていた…。」

ふたご2  「断られるんかい。」

ふたご1  「そんなこんなで日本中の海辺が富山県魚津市付近のホタルイカの群生海面のように光り輝くようになりました。」

ふたご2  「みんな断られるんかい。」

ふたご1  「海の中の無数の小さな光が日本列島を取り囲んでいる光景…なんてロマンチック…。」

ふたご2  「そのひとつひとつの光がプロポーズ失敗なんだが。」

ふたご1  「そんな素敵な夏蛍の籠2。シチズン商事の方、ください。」

ふたご2  「なんでこんな縁起悪い事言った奴にやらんといかんのだ。」

ふたご1  「じゃあホタルイカでもいいです。」

ふたご2  「魚津市の宣伝にもなってない!」

 

6月7日、放射性物質は遠慮しておきます。


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