ふたご1 「怒りの中でお送りいたします。」
ふたご2 「何を怒っておられるのかはあえて聞きますまい。」
ふたご1 「EUに大統領を置く案についてドイツが賛意を示したそうです。」
ふたご2 「そうなんですか。」
ふたご1 「いろいろとややこしいことになるかもしれませんよ。」
ふたご2 「そうですかね。」
ふたご1 「この案が実現するとフランスやドイツなどの大統領を置く国では、大統領の上に大統領ができてしまいますからね。大統領大統領ですよ。」
ふたご2 「まあそんなものかもしれませんが。」
ふたご1 「もし国連などに大統領を置く案ができれば大統領大統領大統領ですよ」
ふたご2 「大統領まみれですか。」
ふたご1 「ニュースとかでもややこしいですよ。「大統領は大統領に大統領が大統領で…」」
ふたご2 「それは、国名とか個人名とかつけたら区別できるんと違いますか。」
ふたご1 「………。」
ふたご2 「現に今世界中に大統領や首相とかいますし、それで区別ついてますし。」
ふたご1 「…………。」
ふたご2 「だいたい大統領大統領大統領ってなんですか。黙って聞いてましたけど意味がわかりません。」
ふたご1 「だうっ!!」
ふたご2 「ぐわっ!」
ふたご1 「EUの大統領といえば各国の大統領や国王の上に立つような存在になるわけです。それをただの大統領といっては申し訳が立たないです。」
ふたご2 「ど、どこに申し訳が。」
ふたご1 「国王の上に立つ者がかつて皇帝と呼ばれたように、大統領の上に立つ物にもそれなりの称号を与えるべきだと私は思うわけです。」
ふたご2 「へー。」
ふたご1 「だうっ!!」
ふたご2 「はうっ!」
ふたご1 「そこで私があたらしい称号を考えました。」
ふたご2 「はあなんでしょう。」
ふたご1 「その名も!「頭領」!」
ふたご2 「は?大を抜いてグレードダウンしてどうするんですか。」
ふたご1 「わかりませんか。昔から重要な物ほど字数は少ない物なのですよ。神にしても天にしても。だから大統領の上にたつものの字数は少ないのが理想的なのです!」
ふたご2 「にしたって、よけいわかりにくくなるだけじゃないかなあ。」
ふたご1 「そしてゆくゆくは国連に「頭」が!」
ふたご2 「まあたしかに国連の頭かも知れんけれども!暴走族やないんやからね。」
ふたご1 「だうっ!」
ふたご2 「はうううっ!」
ふたご1 「アフガン攻撃の際に一躍有名になったカタールの衛星テレビ局、アルジャジーラについて、ペルシャ湾岸諸国が放送内容の改善を求める決議をしたそうです。」
ふたご2 「ビンラディンのメッセージとか流したりして過激ですからね。」
ふたご1 「いえ、そこが問題になったのではなく、湾岸諸国の指導者を批判する際の用語が不適切だというのです。」
ふたご2 「そうなんですか?どんな感じですか。」
ふたご1 「イランのハタミ大統領のボケはイラクのフセイン大統領のハゲに対して批判を強め…」
ふたご2 「確かに不適切ですね。」
ふたご1 「でもこれだけだったら湾岸諸国の首脳もそんなに怒らなかったのかも知れません。」
ふたご2 「え、まだあったのですか。」
ふたご1 「アメリカの”これまで地上に生まれてきた大統領の仲で最も偉大な”ブッシュ”輝かしい栄光に満ち溢れた”大統領はイラク攻撃への意思を明確にし…」
ふたご2 「なんでまたそんなにブッシュ大統領をほめたたえているんですか。」
ふたご1 「別にブッシュ大統領に限らず、湾岸諸国以外の首脳はこんな風にべた褒めするのに、湾岸諸国の首脳はボロクソなのです。」
ふたご2 「そりゃ怒りますね。」
ふたご1 「ですから、ささやかでもいい、せめて普通に「サウジアラビアのファハド国王」とか言う風に普通に呼んでくれといっているのです。この最小限のご意見ぐらいくんでほしいというのがわからんのかっ!だうっ!!」
ふたご2 「はああああああああうっ!」
10月11日、アルジャジーラ昼下がり