ふたご1 「じまーんじまーん自慢のできる人生―♪」
ふたご2 「何もかもがいやな歌ですね。」
ふたご1 「釜山で開催されたアジア大会真っ盛りですが。」
ふたご2 「あーそうなんですか。」
ふたご1 「日本が男子セパタクローで銅メダルを獲得したそうですよ。」
ふたご2 「ほうそれはそれは。」
ふたご1 「でも4位なんですよ。」
ふたご2 「え、普通3位が銅メダルなんじゃないですか。」
ふたご1 「大会規定により、3位も4位も銅メダルを獲得したそうです。」
ふたご2 「どんな大会規定なんですか。」
ふたご1 「3位なんか4位といっしょじゃ!といった大会規定なんじゃないですか。」
ふたご2 「そんなこと言われたら3位の人間立つ瀬が無いですよ。」
ふたご1 「でもねえ、1位金メダル、2位銀メダル、3位銅メダルというのが、当然だと思ってるじゃないですか。」
ふたご2 「まあそれはありますね。」
ふたご1 「実は我々が知らない大会規定の条文ががあって、予想外のところで予想外のメダルがもらえるものなののかもしれませんよ。」
ふたご2 「なんですか予想外のメダルって。」
ふたご1 「実は777位の選手にも金メダルが贈られているとか。」
ふたご2 「いやそんなことでもらっても嬉しくないでしょう。」
ふたご1 「嬉しくなかろうがなんだろうが、大会規定なんだからもらってもらわなくては困る!」
ふたご2 「押し付けがましい大会規定だなあ。」
ふたご1 「35位の方にはメダルというよりむしろドラム缶に近いメダルを。」
ふたご2 「そんな物もらっても邪魔だって。」
ふたご1 「邪魔だろうがなんだろうが、大会規定なんだから床の間で額に入れてかざってもらわねば困る!」
ふたご2 「かざる場所まで指定すんな!」
ふたご1 「選手の皆さん、いろんなメダル目指してがんばってくださいね!」
ふたご2 「いろんなか。」
ふたご1 「モスクワのルシコフ市長が旧ソ連のKGBの創設者、ジェルジンスキーの銅像の再建を提案したそうです。」
ふたご2 「冷戦時代、あのCIAと双璧をなしたスパイKGBの創設者ジェルジンスキーの像を。確かソ連崩壊のときに撤去されたんじゃないですか。なんでまた。」
ふたご1 「なんでかわかりませんが。で、反対集会が行われたりして大変だそうです。」
ふたご2 「まあ旧社会主義体制時代の象徴みたいなもんですからね、KGBは。そりゃ反対運動も起こるでしょう。」
ふたご1 「私は悲しい。」
ふたご2 「何がですか。」
ふたご1 「ルシコフ市長の気持ちがみんなに誤解されていることが。」
ふたご2 「誤解ってなんなんですか。」
ふたご1 「ジェルジンスキーの銅像を再建しようといっているのは純粋に国民のためを思ってのことなのです。別に旧体制を支持したり、警察国家を再現したいと思ってのことじゃないんです。」
ふたご2 「銅像を再建することがどう国民のためになるんですか。」
ふたご1 「それもちょっと違いますね。」
ふたご2 「は?」
ふたご1 「正確に言うと、「KGBの創設者ジェルジンスキーの銅像を再建すると提案すること」が国民のためになるのです。」
ふたご2 「…いまいち意味がわかりませんが。」
ふたご1 「いいですか、銅像を再建するとなると、ロシア中の銅像製作関係者が「自分のところに仕事がくるんじゃないか」と考えますね。」
ふたご2 「まあ考えるかもしれませんね。」
ふたご1 「そうなると、製作のヒントにするために銅像製作者は、ジェルジンスキーに似た人を観察するようになりますね。」
ふたご2 「まあ似た人が近くにいたらそうするかもしれませんね。」
ふたご1 「そうなると、ロシアの国内消費がアップして、景気が良くなるわけですよ。」
ふたご2 「何で国内消費がアップするんですか。」
ふたご1 「ジェルジンスキーの横顔は、ロシア文字で書かれた「物をたくさん買ってみたって、いんじゃない?」という文にそっくりなのです!」
ふたご2 「そんな人間いるかっ!!」
10月4日、それほど似てません。