――Quick USOYA 2001.02.27――――――――――――――――――――――― 今週の内容........ 1. 小猫の部屋 2. 「第18回嘘競演」開催のお知らせ 3. 小猫の部屋 4. 少ぉしゆるめの頭ネジ by Donald Mac 5. 小猫の部屋 1. 小猫の部屋 ――――――――――――――――――――――――――――― (♪ルールルッ・ルルル ルールルッ・ルルル ルールールールー ルールル…) (テロップ:今日のお客様は 玄界灘男さん) 黒柳小猫(早口):みなさまこんにちはコネコの部屋でございます本日のお客様 は嘘ツキャーの玄界灘男さんをお迎えしておりますいろいろ楽しいお話し をお聞かせいただこうと思いますどうぞお楽しみに。 (CM1) 2. 「第18回嘘競演」開催のお知らせ ―――――――――――――――――― ども、玄界です。21世紀になりましたが、な〜〜んにも変わってないすね。少 なくても個人用ランドセル型ジェットやチューブの中を疾走して東京〜大阪を1 時間位でつなぐ弾丸列車とかはあると思ってたのにね・・・・。 さて私の感慨は別としまして、「嘘競演」開催のおしらせです。 大学受験や就職試験に落ちちゃったキミも、落としてしまった先生や試験官も長 い人生においてはそんなの些細なことだぞぅ。さあ、気をとりなおして21世紀 最初の嘘競演に参加しよう! 第18回嘘競演、お題発表は3月1日(友引)。 開催期間:3月16日(金)大安/午前0時〜3月20日(火・祝)午後24時 今回はエキジビションとして3月15日(木)に議長招聘作品を掲載します。 開催情報については http://village.infoweb.ne.jp/~fwba0050/usokyo/ において詳細をお伝えしていく予定です。 皆様ふるってのご参加をお待ちしておりま〜す。 3. 小猫の部屋 ―――――――――――――――――――――――― 黒柳小猫:みなさまこんにちは。本日のお客様,えー(台本に眼を落とし)第18 回ウソキョウエン,わたくしあまり詳しく存じ上げないんですけど嘘競演 の,えー議長に就任された,玄界灘男さんをお迎えしています。玄界さん はまた,大変いろいろなお仕事,ご経験をされているということでも大変 有名でいらしって,今日はそんなお話なんかもお聞かせいただこうと楽し みにしておりますの。どうもはじめまして黒柳です。 玄界灘男:はじめまして。 小猫:早速なんですけどね,嘘競演は世界中の嘘ツキャーが一同に会して嘘を競 う,ってこれわかりやすく説明してくださる? 玄界:ええ。 小猫:まず「世界中」というのはどんなところから来られるの? 玄界:えーとですね,例えば台湾とかニューヨークとか。 小猫:あらまあ,全部で何カ国ぐらいですの? わたくしユニセフのお仕事をし ていますのでアフリカの方にはずいぶん行かせて頂いているんですけど。 玄界:何カ国と言われると・・・多くて7つか8つかなあ。 小猫:えっ,7つか8つで世界中・・・あぁ。嘘だからいいのね。おほほほほ。 玄界:いやそういうわけでも・・・。 小猫:で,嘘というのは,「そういうお前をわしゃ食った」とかいうの? 玄界:いえ,嘘といってもお笑いを目的とした文章全般ですね。 小猫:議長っていうのは何するの? やっぱり議論のまとめとか? 玄界:いえ,議長と言っても会議をするわけじゃないので,まずお題を決めます よね。 小猫:議題をね。 玄界:いえ,議題じゃなくてお題。 小猫:お題? 玄界:例えば「2001年」とか「健康法」とか「死」とか。 小猫:ああ,健康法や脳死問題についての会議をするのね。それも笑いながらな ごやかにやりましょうということですね。やっとわかりました。わたくし それはとってもいいことだと思いますのね。 玄界:いやその・・・。 小猫:次回の議題は「急激に減少する干潟について」なんてどうかしら。 玄界:えーと,百聞は一見にしかずということで,やっぱり実際の競演を見てい ただいたほうがいいんじゃないかと・・・。 小猫:あらまあここで見られるの? 玄界:パソコンあれば・・・えーと,今写っているのが前回の競演なんですが・ ・・。 小猫:ほんとう,すごいわねえ,ええとお題が・・・・・・・・ あらわたくし ・・・・あの・・・・失礼,ここで一旦コマーシャ(ぷつり) (CM2) 4. 少ぉしゆるめの頭ネジ ―――――――――――――――――――――――― 第9話 狂人を作ってほしいひとびと Donald Mac ( http://ca.sakura.ne.jp/~daisy/lanking/ ) ▼「どう思う?」 相当量の検査結果とカルテや資料類を持ち込んだ知人の精神医が、私に尋ねます。 「微妙やねえ‥‥通院治療が大前提(として必要)やな。」 このインチキ関西弁づかいが、私。 「いや、それがねえ‥‥」 と、ちょっと口ごもる知人。 ▼16歳。男。検査結果や問診記録を見る限り、脳障害は認められない。知能遅滞 もなく、むしろ学習能力高し。質疑応答も的確明瞭で、情緒不安傾向は強い。さ らに強度の思春期特有の妄信傾向あり。妄信を実行してしまったことの1点が問 題であろうことが、調書資料から読み取れます。『調書資料』――そう、彼はこ のところ多発、と言われる少年犯罪の加害者なのです。法医務に従事するこの知 人は、裁判所より精神鑑定の依頼を受け、彼の鑑定を進めています。 ▼「通院でけへんのん?」 「いや、この子の弁護士代理とかいうのが、何がなんでも重度の精神病にしろと せがむんだよ。」 「何なん?それ?」 「犯罪人よりは『精神病でございました。この子に悪意はございません』という 判決のほうが、弁護人としての実務能力が高いと見なされるみたいだよ。」 「前科モンかてキチガイかて、社会復帰しにくいに変わりあれへんやん。臭いモ ンにはフタ、やろ?つまり。」 「けど弁護士の仕事としては、重度精神疾病と診断してほしくて仕方ないみたい。 勿論、弁護士本人は出てきやしないさ。ルール違反になるからな。3日に1回は代 理人とかいうのが電話連絡よこすよ、『先生!ご鑑定はいかがでしょうか?』」 「占い師扱いやな。鑑定に『ご』をつけてくさる。」 「なにしゃべっても『やはり長期入院が必要でございますよね?』が最期の質問 なんだ。こっちの説明聞いてるとは思えない時すら、あるね。」 「この子入院させたら、余計イカれてまうやろなあ。通院のほうが(治るスピー ドが)早いわ。この子に一番欠けてんのん、倫理観とかやないのん?精神疾病の ほうは大したことないわ。」 「んなこたあ、お前に言われなくたって、わかるよ。オレだって医者の端くれだ。」 ▼「保護者はどうなん?」 「んー‥‥そっちの記録、ちょっと見てみろよ。」 「あ?これ?読んだけど、話になれへんやんか。」 記録は殆ど母親のコメントでした。短大卒業後、販売職を数年経験したのち、 現在の夫と結婚。言葉を変え訴えるのは“この子は根のいい子です、私にはわか ります、自分の育て方のどこが誤っていたのかずっと考えています”の1点張り。 そのコメントから先にも後にも進みません。判断不能状態。もともと判断能力が あまり高くない性格のようですが、わが子が大きな過ち起こし、恐らく報道関係 も含め周囲が騒ぎ軽い心理パニック状態なことも、まあ、手伝っているのでしょ う。わが子は悪人ではありません、の主張がイヤというほど、延々記録されてい ます。 ▼「父親の発言記録、極端に少ないな?」 「ん?ああ。こんなことがあったから、職場を変えたんだ。居たまれない職場状 況、だったそうな。」 「ふうん。それが?」 「新しい職場をそう何度も欠勤できないとかで、あまり会ってくれないねえ。わ れわれは法務機関のように職務尋問や出頭要請の権限はないからね。新しい職場 にもだいぶ何度も行ったんだが、すっぽかされた。 ま、職場にわれわれが訪れれば不審に思われるからだろうよ。」 「はあ、さよか‥‥。やれやれ。このおとーちゃん、子供のこと、何も知らへん な。いい想い出が『7歳の時の夏休みに‥‥』って、何やねん、これ?おっさん、 こっから9年間、子供と過ごした楽しい記憶あれへんのんか?」 「極度に子育ては母親任せ切りだね。」 「このおっさんも、自分の息子を犯罪人にしたくない、てなことばかり言うてけ つかるなあ。なんや、話の論点、ずっとズレてへんか?このおとーちゃん。」 「まあ、“ひとときのヒステリックな気の高ぶりでこんなことをしでかしてしま ったんですね”と言ってもらいたくてしょうがないようだね。気の迷いで殺され ちゃあ、殺されるほうはたまらないねえ。」 ▼医者などという職種は、お客さんの病気を直すサービス業の一形態に過ぎませ んが、こんな時、ひときわ私は医者の社会的な無力感を感じます。われわれは被 害者の関係者のかたはもとより、加害者であるこの子のためになることすらも、 何もしてやれず、ただ狂人を作りたがる輩に不愉快な気にさせられるだけです。 「んー。ま、鑑定は鑑定で仕事として(裁判所に)キチンと報告してもやね――」 と、私。 「キチガイかどうかの判断――この子より精神鑑定してやりたいのが、少なくと も3人、居てるなあ。」 (続く・第10話は4月3日号掲載予定です) 5. 小猫の部屋 ――――――――――――――――――――――――――――― 小猫:本日のゲスト,玄界灘男さんです。玄界さんはずいぶんいろいろなご職業 をご経験なすったんですって? 玄界:ええ,それもそうなんですがさっき嘘競演の話が途中で・・・ 小猫(さえぎり):某アイドルグループのデビューイベントの不祥事で謝り要員 で行ったり。 玄界:はい,それはそうなんですが,あの・・・。 小猫:チェルノブイリ原発を作ったのも玄界さんなんですって? 玄界:いえ,原発といっても・・・。 小猫:ケネディもジョン・レノンもジョンベネも,裏で糸を引いていたのは玄界 さんなんですって? 玄界:引いてないけど嘘競演の・・・。 小猫:潜水艦を運転してたのも海岸に死体埋めたのも・・・。 玄界:運転してないし死体埋めてないけど・・・。 小猫:あら残念もうお時間がないようです。 (♪ルールルッ・ルルル ルールルッ・ルルル ルールールールー ルールル…) (テロップ:明日のお客様は パンチョ加賀美さん) 玄界:ええっ! まだ嘘競演の話が・・・ 小猫:ではまた明日。 ぷちっ (テロップ:「コネコの部屋」が早く終わりましたので,この後は「プロ野球日 本シリーズ思い出の名勝負」をお送りします。) しーもす:しねえよっ! ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― (今週、更新情報はありません)このメルマガは、Quick USOYA加盟Webサイトの 管理者が順番に執筆しています。嘘屋本舗 http://www.kasugai.com/usoya/ 編集・発行:やゆよ tf2m-nsd@asahi-net.or.jp 登録と解除 http://village.infoweb.ne.jp/~fwic2299/osirase/q_usoya.html Copyright by USOYA-HONPO 掲載内容の無断転載はお断りいたします。 このメルマガは『まぐまぐ』を利用しています。 http://www.mag2.com/ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― |