Q u i c k U s o y a 【バックナンバー】


――Quick USOYA 2001.09.11―――――――――――――――――――――――
今週の内容........
1. しーもす君と小猫さん
2. 更新情報（Ｄの嘘）
3. しーもす君と小猫さん
4. 嘘書籍探訪 by 壇つな
5. しーもす君と小猫さん

1. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――

しーもす：こんにちは～っ！しーもすで～す。
小　　猫：・・・・・・・・小猫です。
しーもす：おや？小猫さん。元気ないですね?どうしたの。
小　　猫：いや、嘘競演も終わって生活の張りっていうか、そういうのが
　　　　　なくなったというか、燃え尽き症候群というか・・・。
しーもす：なんかのめりこんでたんだねぇ。
小　　猫：投票が残ってるんだけど勿体無くて投票できない。
しーもす：うん、一抹の寂しさはあるよね。祭りの後っていうか。でも感
　　　　　想戦も大切なイベントだからね。
小　　猫：だから今は面白いことなんか言える雰囲気じゃないんだ。
しーもす：それじゃまずいんだけどなあ。人の話聞いて無いし。
小　　猫：今回の競演のために仕事も約束もほっぽらかしにしたのに。
しーもす：おやおや。
小　　猫：参考のために世界中のアダルトサイトというアダルトサイトを
　　　　　見まくったのに。
しーもす：それは頷けないなあ。まあ、お題からいえば陥りやすい甘い罠
　　　　　ではあるけれど・・・・・。
小　　猫：「世の中にはこんなにアダルトサイトがあって、多分僕が生き
　　　　　ている間には全部は見切れない」のかと思うと人の命の儚さを
　　　　　感じるしなあ。
しーもす：それはちょっと違うと思うなあ。
小　　猫：さあ、もったいないけど僕も投票に行こう。

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               嘘競演は現在、投票および感想の入出力中です
        http://village.infoweb.ne.jp/~fwba0050/usokyo/index.htm
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2. 更新情報 ――――――――――――――――――――――――――――――

【Ｄの嘘】 http://d-uso.com/　

gooで「少年 ブリーフ」で検索するとトップに出てくる
【Ｄの嘘】の更新情報です。

今週の虚偽速報
【囲碁】ロブスター囲碁＝スチーム聖決定戦
【囲碁】ロブスター囲碁＝ボイル本因坊決定戦第５局
【囲碁】ロブスター囲碁第６局＝恵比寿九段が名人位奪取
【社会】愛知万博＝堺屋氏、メインテーマに「ワープロ」を加える案を提出
 
ロブスター囲碁がなんなのか、私もよくわかりません。

3. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――

小　　猫：はあはあ・・・・。
しーもす：あ、小猫。投票してきたんだね。
小　　猫：うん、自分の考えで投票してきたよ。
しーもす：ありがちな展開になりそうだなあ・・・・。
小　　猫：後は神に許しを乞うだけだよ。
しーもす：やっぱりなあ・・・・・。
小　　猫：力作が多かったから大変だったんだよ。
しーもす：まあ、そうだね。
小　　猫：さあ、投票も終わったからゆっくり連載が読めるぞ。
しーもす：では、みなさんも連載をどうぞ。

4. 嘘書籍探訪 ――――――――――――――――――――――――
壇つな＠Ｄの嘘　　http://d-uso.com/
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第六回
　『どこかにいってしまったものたち』　　著・クラフト・エヴィング商會
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　　嘘　度：★★★★★
　　笑　度：★★
　入手易度：やや容易（大型書店かネット書店で入手可）
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　　丁寧な奇想。精緻な郷愁。
　　豊かな幻想に遊べ。
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珍しく女性にも堂々とオススメできる嘘書籍。

「当世病気道楽」の「痔道楽のエピソード」には目をそむけたお姉さまでも
この本なら大喜び間違いなしだ。

　筆者（製作者？）はクラフト・エヴィング商會。不思議なものを取り扱いつ
づけてきた三代続く架空の商會で、創業者は吉田傳次郎氏。

　この本は、クラフト・エヴィング商會が明治～昭和初期にかけて取り扱って
きた商品の目録で、今はもう存在しない不思議なものたちの解説書や、収まって
いた箱、紹介記事を写真で紹介している。

　そのどれもが不思議で、郷愁を誘い、どこか笑いを誘う。
　文章よりは写真が主体なので、見ているだけでも綺麗で楽しい。

　とにかくそのノスタルジック度は非常に高く、ノスタルジックさだけで
トリップできるような勢いだ。

この目録で、私のお気に入りのものを並べると…

　・硝子蝙蝠
　　硝子の中の蝙蝠が重力の弱い地点を判別し、
　　使用者は重力の戒めから解きたれ天井に立つが如き
　　倒立を可能とする。 

　・アストロ燈
　　大いなる闇を作り出す懐中電闇灯。 
　　足元を照らすと自然な幽霊になれる。 

　・水蜜桃調査猿
　　猿の自動人形が「水蜜桃」の食べごろを判定し、皮むきまでしてくれる装置。
　　ただし、猿の自動人形はぜんまい式で使用前には85個のぜんまいを巻
　　かなければならない。 　 

　これらの不思議さもなかなかのものなのだが、奇想幻想に慣れた人から見
れば「ドラえもんとかわらないじゃん」と言うことになりかねない。

「アストロ燈」なんてそのままのがドラえもんにあったような覚えがある。

　だが、心配ご無用。この本の真価は恐るべき程のディティールの精密さとそれ
がかもし出す空気にある。

　例えば、「硝子蝙蝠」では、その解説書や新聞記事が当時の文字を用いた
作品として示される。当時の新聞から文字を切り抜き、貼り付けることで解説
書を作成しているのだ。陶酔を誘うほどのもっともらしさだ。
「硝子蝙蝠」の倒立した紳士の挿絵のいかにもの風情には思わずクスリとさせら
れる。

　「アストロ燈」ではその化粧箱、当時商品と一緒に配布された小冊子が紹介
されており、小冊子には「アストロ燈」の愉快な使い方やら、「アストロ燈」の
図面やらが掲載されいる。図面などはモデルチェンジ毎に異なるという懲りよう。

　「水蜜桃調査猿」に至っては、その新聞記事、調査猿の各部説明、さらには
昭和初期のユーザーサポートとでも言うべき「調査猿の敗北について」が記載さ
れている。

圧巻は85個ものぜんまいの詳細な説明、そしてさらには85個のぜんまいの巻き方
が記されたページだろう。

　　　４．いよいよ第七十五ゼンマイより第八十四ゼンマイを巻きます。
　　　　修練を重ねたる後、自信を持って巻きませう。

こんな感じで数ページにわたってゼンマイの説明が書き記されている。
それらについてもいちいちイラストがついており、つい笑ってしまった。

これらの作品の醸し出す空気は、いくらテキストで書いたところでなかなか
伝わらない。是非、お手にとって、堪能していただきたい。

「どこかにいってしまったものたち」はとにかく、異常な程、ディティールが丁
寧に丁寧に作りこまれている。正直、これほど丁寧な創作物にはなかなかお目に
かかれない。

そう、クラフト・エヴィング商會を一言で表すなら、「丁寧」でしかありえない
と思う。

　Web上のテキストの質は低い。直接的な表現と手軽さとよくわからない仲間意
識だけで成り立っている素人創作であふれており、丁寧などという概念が入る余
地もない。

チープなWebの創作に飽き、もっとちゃんとしたものが読みたい…そう感じてい
る贅沢な方は2400円をはたいてこの豊かな奇想の世界に遊んでみてほしい。
2400円はちょっと高いかもしれないが、贅沢代としては格安だ。

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謝辞…この本を教えてくださった、さすけさんに感謝いたします。
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書名「どこかにいってしまったものたち」
著者・クラフト・エヴィング商会
出版社 筑摩書房　ISBN 4-480-87292-2　 販売価格 2400円（税抜） 
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5. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――

しーもす：そういえば今年は台風の当たり年だね。
小　　猫：そうだね。今こうしている瞬間にも日本に迫り来る台風の魔の
　　　　　手が感じられるね。
しーもす：別に台風は悪の秘密結社って訳でもないし・・・・。
小　　猫：ここしばらく台風来て無いしなあ。僕等が子供の頃には台風っ
　　　　　て頻繁に来てたかなあ？
しーもす：あんまり記憶にないですねえ。
小　　猫：確か連絡船に被害が出たのは覚えてるけど。
しーもす：小猫って意外と歳くってんだなあ。
小　　猫：子供心に「なんで外人さんの名前がついてんのかなぁ？」とか。
しーもす：それってえらいオヤジじゃん。
小　　猫：大平洋上では台風発生してるよね。例年20号くらいまでいって
　　　　　るし。
しーもす：１号とか２号なんてのは人知れず発生しては消えてるんでしょ
　　　　　うね。誰にも気付かれず。
小　　猫：そう考えると台風に生まれなかった幸せを感じますね。
しーもす：別に感じないよ。
小　　猫：観測する人も１号２号のことなんか気にしない。
しーもす：気にするって。
小　　猫：単に記録に留まるがために生まれる台風、って詩的だね。
しーもす：当人はそんなこと考えてないよ。
小　　猫：いや、台風は人じゃないから。
しーもす：だって人の名前ついてんじゃん。キャサリンとか。
小　　猫：しーもすだって結構オヤジじゃないか！

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