――Quick USOYA 2003.05.27 ―――――――――――――――――――――

今週の内容........
1. 「しーもす君と小猫さん」(担当:まき・とうこ)
2.更新情報(週刊WEBマガジンSAKANAFISH)
3. 第27回嘘競演優秀者顕彰
4. 「しーもす君と小猫さん」


1. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――

しーもす:小猫君は何か動物を飼ってるかい。
小 猫 :何だと。何故そんなことを訊くっ。何だ貴様一体何を探ってやがるんだっ
しーもす:くっ苦しっ離せっげほがほぜいぜいぜい。なんだなんだそのいきなり過剰な
          反応は。
小 猫 :はあはあはあすまない。「飼う」や「飼育」や「調教仮面」とかいう単語に
          は深いトラウマがえぐられるんでつい。
しーもす:そしてつい人の首を締めるのか君は。どんな人生送ってきたんだ。なんだよ
          調教仮面って。
小 猫 :いやまあ色々とへへへ。
しーもす:へへへじゃない。せっかくまともに始めたのに何故こうなる。
小 猫 :全然。
しーもす:なに?
小 猫 :生まれてこのかた動物には全然縁がない。
しーもす:え? あそうか。ち、どうもかみあわん。
小 猫 :そう言えば君んちには何かいたな。
しーもす:実はチャボを一羽育ててる。
小 猫 :妙に唐突な選択だな。
しーもす:しかしこのチャボがどうも贅沢なチャボで。
小 猫 :「1泊2万円以上じゃないと、いや!」とか言う。
しーもす:シェラトングランデの人も大変だなチャボ連れに泊まられた日にゃ、て
     違うっ。贅沢とはだな、うちのチャボは生き餌しか食わないんだ。
小 猫 :「ナマじゃないと、いや!」とか言う。
しーもす:却下する。黙って聞け。ミミズだよミミズの生きたやつ。で僕は毎朝新鮮な
          ミミズを集めるのが日課なわけだ。
小 猫 :ははあ、こないだ目が覚めるとベッドの隣がもぬけの空で、こんなに
     朝早くどこに行ったんだろうと思っていたんだがそういうわけだったのか。
しーもす:そうだよでも君はそんなぼくが帰ってくるといつもにこやかに朝のコーヒー
          を淹れてくれ、って僕ら一緒に寝てるんかっ。同衾して互いを貪欲に貪り
     合ってるのか僕らわっ。
小 猫 :そこまでは言ってないだろう。なんだただの冗談なのにそんな、目ぇ血
     走らせてコブシ振りまわしたりして。
しーもす:お、お、おれはその手の冗談が嫌いだ嫌いだったらだいっ嫌いなんだっ。
小 猫 :君には君の過去がありそうだな。
しーもす:いいい言っていい冗談とそうでないのとがこの世にはっ。ああもうやん
     なった。帰る。帰るったら帰るっ。
小 猫 :いよっ!社長!チャボなんてえらいこってすなあ!いやーお話聞きたい
     ですなあ是非とも。
しーもす:なんだそのうらぶれた客引きのような口調は。
小 猫 :トリのためにミミズを毎朝なんて、さぞご苦労が。素晴らしいなあっ!
しーもす:……………。
小 猫 :並みの人にはできる仕事じゃないなあ尊敬しちゃうなあっ。
しーもす:そうかそんなに聞きたいかわははははは。いや実はね、朝早く大量の
     ミミズを泥の中から掘り出す瞬間ってのはまったく、
小 猫 :うがっうがががががぐあっぐぉー!
しーもす:くっくく苦し離せげほげほがほげこぐこ、やめろっどっからそんな荒縄を
          っ。なんだどうしたんだ今度は。
小 猫 :はあはあはあ。いや「朝」と「早く」と「大量の」と「泥」と「中」と「掘
          り」と「出す」と「瞬間」がトラウマなんだ。
しーもす:なんて人生だ。




2.更新情報と募集 ―――――――――――――――――――――


■【週刊WEBマガジンSAKANAFISH】
http://www.sakanafish.com/
なんだか肌寒い日でも夜になると寝苦しいお部屋に住んでいます。


今週の特集は
「よんこまちゃん」です。
そうそれはよんこま。

さらにいえば幽霊まんが果糖水的生活144や
ふたご対談などあります。


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嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。


3. 第27回嘘競演つきの女でいてくれよ―――――――――――

長々と続いてまいりました第27回嘘競演の顕彰。
本日でオーラスでございます。

日和見最多”一番”得票者
とびをさん【サイトはありません】

日和見最多得票ネタ執筆者 
じょーしゅさん【ことだまの城】
http://www5b.biglobe.ne.jp/~telsuz/

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とびをさん【サイトはありません】
じょーしゅさん【ことだまの城】
http://www5b.biglobe.ne.jp/~telsuz/

日和見最多得票者 
とびをさん【サイトはありません】

議長認定特別賞受賞者 
みじおさん【ロボットタイリク】
http://robo-t.com/
橋川桂さん【ウェンディシア建国軍】
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Cosmos/4659/

それでは、みなさま、第28回嘘競演でお会いしましょう。


4. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――

しーもす:近所の古井戸の底が素晴らしいミミズのサンクチュアリと化していてね。
小 猫 :やな聖域だな。
しーもす:ぼくはミミズに行き詰まるといつもその井戸に足をのばすんだよ。
小 猫 :行き詰まった挙句の井戸潜りとはどうにも村上春樹な。
しーもす:そのような暗く湿り狭いところに自己を下ろして底を這い回りミミズを探し
          ていると、やがて存在の境界が溶けあいはじめ僕は闇そのものであるかの
     ようにふとイドの奥から立ちのぼる根源的な疑問を問いかけたくなるかも
     しれない。
小 猫 :文体まで安易な村上春樹になってますがどんな問いですか。
しーもす:「何故カップやきそばのお湯を捨てると流しは『べこっ』というのかなあ」
     とか。
小 猫 :村上ファンが泣いていやがりそうな展開ですな。
しーもす:「隣の安藤さんの名前は『トロワ』かなあ」とか。
小 猫 :うっかりトウシューズに画鋲が入ってそうな人ですな。
しーもす:「『ひょんなことから』の『ひょん』ってなんだろうなあ」とか。
小 猫 :故事成語では。「漢の名将ひょんがある朝、くわえトーストで『ちこく
     ちこく!』と走ってたら曲がり角で衝突したのが実は転校生の趙軍陳余」
しーもす:それから「何故女は一心不乱に眉毛を抜いたあと、同じ位置に同じ眉毛
     を書きこむんだろうなあ」とか。
小 猫 :男が電池切れかけのリモコンをぎゅーぎゅー絞るのと同じ理由かもしれ
     ませんな。あたかも練り歯みがきみたいに力いっぱい押せばまだ少しは
     出ると信じてるかのように。
しーもす:………………………………………。
小 猫 :もしもしどうしました。
しーもす:………………………………………。
小 猫 :あ目がうるうるしてきた。
しーもす:……… リモコンと歯みがき ……
小 猫 :あハナたれてきた。
しーもす:……… 実はリモコンと歯みがきという ……
小 猫 :なにかいやな思い出があるんだね。
しーもす:……… ちょっと … 動揺の ……
小 猫 :君も色々あったんだね。
しーもす:…うん。
小 猫 :そして今は山のふもとでチャボと暮らしているんだね。
しーもす:うん。
小 猫 :幸せかい?
しーもす:うんうん。
小 猫 :大丈夫これからはぼくがついてるからもう恐くない、リモコンも歯みがき
     もスリコギも乗り越えて二人で生きていこ




小 猫 :痛いなあなにもそんなサンドウェッジでボコボコ殴らなくても。
しーもす:ど、ど、どうして、ななな何故スリコギの件をっ。
小 猫 :だっていつも寝言で苦しそうに「リモコンは勘弁してください」とか「スリ
     コギだけはやめてください」とか言ってるじゃな
しーもす:だから一緒に寝てなんかいないと言っただろうがあああああああ!
小 猫 :あ痛い痛い痛たた。
しーもす:どうしてこうなるのだぼくはこんなにまともに運ぼうとしているのにっ。
小 猫 :ところでチャボの名前はなんだっけ。
しーもす:ミミズ千次郎。
小 猫 :なんて人生だぼくら。



(執筆担当:まき・とうこ【The Total Frontal John Cleese】
http://www.btinternet.com/~akko.o/tfjc/ ) 
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