――QuickUSOYA2003.11.04―――――――――――――――――――――

今週の内容........

1.「しーもす君と小猫さん」(担当:壇つな)
2. 更新情報(週刊WEBマガジンSAKANAFISH)
3. NY移民街ぶらり旅 おやおや光さんどちらへ by 光デパート
4. 何が悲しうて英国在住日記 by まき・とうこ
5.「しーもす君と小猫さん」


1. しーもす君と小猫さん―――――――――――――――――――――――――――


 小 猫:さて、いよいよ秋も深まって参りました
しーもす:えぇ、めっきり秋、秋といえば「叙勲」、叙勲の秋ですね。
 小 猫:なんだよそれは!
しーもす:知らないんですか?じょ・く・ん♪国が勲章をくれるあれですよ。
 小 猫:あーあれねぇ。政治家とかがもらうヤツでしょ
しーもす:それが今年からスポーツ選手とかにも拡大されてね。
 小 猫:柔道の田村亮子とか競泳の北島康介とか
しーもす:そうそう。それで私もメルマガ界初の受賞を狙っているわけですよ。
 小 猫:無理だろう。
しーもす:いや、それがそうでもない。
 小 猫:はぁ
しーもす:元々叙勲の推薦者の条件で「国家又は公共に対し功労のあるもの」ってのが
          あって、それで政治家とか多いんだけど
 小 猫:多いよね。
しーもす:でもこれだといかにも政治家限定っぽいと思ったのか、別の条件もあって
     「人目に付きにくい分野において真に功労のある者」
     ってのがある。これなんかもうメルマガ発行者のための条件じゃない?!
 小 猫:そんなことないだろ…
しーもす:「人目に付きにくい分野」の該当する職業を読み上げていくと、まず「看護
          師」
 小 猫:つきにくいかもね
しーもす:それから「へき地の医師」
 小 猫:それはつきにくいねぇ。
しーもす:でもこれ差別だよなぁ。看護師はへき地じゃなくてもいいのに、医者はへき
          地じゃなきゃダメなんだぜ。都会の医者は全部叙勲対象外。これが原因で看
          護師をいじめる医者が多いって話もあるし。
 小 猫:ねぇよ!
しーもす:医者に殺される看護師の数が秋は他の季節に比べて
     10倍にもなるっていうデータもあるし。日本に限ってね。
 小 猫:もっともらしい嘘をつくな!




2.更新情報 ―――――――――――――――――――――――――――――


■【週刊WEBマガジンSAKANAFISH】
http://www.sakanafish.com/


11月です。霜月です。
土などほとんどない大都会にお住みの方にはよくわからないことですが、
この季節になると霜柱と言うものが現れます。しかしこの霜柱は
上に霜が降ることはあっても、霜が固まってできるものではないのです。
いわば霜降り柱です。肉なんかよりよっぽど霜降りです。肉め。

今週の特集は
「物販部設立準備委員会」です。
カレンダーなどを家内制手工業で販売しております。


さらにいえば近代職業婦人図鑑やふたご対談などあります。

ちなみに忘れてましたが
私が表紙イラストを書かせていただきました楽譜本
「バイエルで弾けるわくわくアニメ」も でております。
みかけてね。

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嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。

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3. NY移民街ぶらり旅 おやおや光さんどちらへ――――――――――――――


指令4 ユダヤ人たるキリストの顔はラファエロのそれよりもビン・ラ(中略)・・・
・・の巻


一口にユダヤ系移民も、渡米時期と出身地によって大きな違いがある。
まず初めに来たのがドイツ系ユダヤ人。初期のドイツ系移民と同じく、宗教的迫害を逃
れた比較的裕福な移民達だったらしい。
だが、初期の移民の例に漏れず、彼らはアメリカの中に拡散してしまい、マイノリティ
として移民街を形成することはもはや無い。
リトルイタリーも今や本来の移民街の趣を失い観光地となってしまったが・・・移民街
の消滅は、民族の移民先での成功の証として、それはそれで誇るべきことなのだ。

ドイツ系の次に東欧系ユダヤ人が大挙して押し寄せる。彼らは経済的難民の様相が強く、
裸一貫からアメリカンドリームを勝ち取った。
この層が、今やアメリカユダヤ社会のマジョリティを形成している。
そして戦後になってイスラエル系ユダヤ人、80年代最後には、ペレストロイカの恩恵
でロシア系ユダヤ人が移民としてやってきた。

今回のレストラン探訪はイスラエル系ユダヤ人の食べ物について。というのも、前回ご
紹介したパキスタン−インド人街、28stとLex Aveの角にイスラエル系ピタサンドの店が
あるからだ。

イスラエル系ピタパンに野菜やファラフェル(ヒヨコマメのコロッケ)、ナスのトマト
煮を挟み込むピタサンドの店は、NYのあちこちにある。
ここでわかる方にはわかるだろうが、イスラエル料理といっても、要は中近東料理なの
だ。
同じパキスタン−インド人街にある恐ろしい品揃えの食料品店、Kalustyan'sの2階でも
中近東サンドを売っているので、食べ比べるのもよいかもしれない。
http://www.boiledeggs.com/oishi/ny18.html(大石陽子さんのKalustyan'sエッセイ)

ここでもやはり、「祖国は対立していてもNYでは隣人」の法則が働いている。
考えてみれば旧約聖書オリジナルのユダヤ人は、顔も言語(セム語系)も食文化も近隣
のアラブ人とほとんど同じはず。
ユダヤ人=白人のイメージがあるが、本家本元ダビデの頃のユダヤ人は中近東系民族だ
ったわけだ。

平日の昼時に、マンハッタン最高級のオフィス街、50st周辺のPark Aveもしくは6A
veのロックフェラーセンター周辺を歩く。
そこにはファラフェルやケバブの中近東屋台が多く並び、ビジネスマン達が行列をなす。
オフィス街に流れるスパイシーな空気。ここでの屋台の主流は、イスラエルと同じ中近
東系なのだった。

ファラフェルサンドは早い、安い、美味い、そして健康によいNYファストフード界の
王者。ファラフェルサンドが合理的な米国エリートビジネスマンに支持される
のも、当然なのかもしれない。
そういえば、今は亡きワールドトレードセンター周辺にも、中近東屋台が多く並んでい
た。


執筆担当:光デパート
【大嘘百貨店】
http://village.infoweb.ne.jp/~fwba0050/index2.htm



4. 何が悲しうて英国在住日記  そのよん。―――――――――――――――――――
 

英国に住みついていいかげん長くなる、とは以前にも書きましたが、その長い期間、実
はわたしはロンドンに住んだことが一度もありません。最初に定住したのはニューカッ
スルという英国の青森市のような街でした。しかし、出発前まで働いていた東京の会社
の社長などとは最後まで
 
「ではマキ君ロンドン行ってもがんばりやー」
「社長、ニューカッスルです」
 
という会話を交わしていたものです。
 
(なお、当時とってもびんぼうだったこの会社は、わたしの退社と同時にいきなり持ち
なおし、大儲けしました。縁の下のシロアリのようなわたしの貢献がめでたく実を結ん
だものと見えます。こないだ社長に会ったら、オーラが晴ればれと裕福になっていて、
素敵なウナ重をおごってくださり、そして「どうやーマキ君ロンドンの方は」と、やは
り覚えていてくれませんでした。)
 
以降わたしはニューカッスルで、菱沼聖子のように長あい学生生活を送ることになるの
ですが、それはまだ先の話です。
 
その北の街に定着して半年後のこと、ある崇高な文化的用件が発生し、片道6時間半の
夜行バスで上ロンドンしました。わたしの文化的用件とは時おり「おっかけ」とも呼ば
れることもありますが、その詳細やノウハウなどについては、ここではそっと割愛いた
します。
 
ところで通常、英人の方々は、タンクトップにジーンズとか(冬でも)、ピンクのロン
グスカートに肉色タイツとか(夏でも)、これを「ださい」と呼ぶのは真にださい人々
に対する侮辱になりそうな、好き勝手な身なりで生きています。だから衣替えというみ
やびな風習は英国には存在しません。
 
わけても学生たちは、切り詰めた下宿生活のもと学問をぎゅうぎゅう詰めこまれるキビ
シイ日々を送っているため、ジーンズにTシャツスニーカー、ひっつめ髪に
ノーメーク、背中には図書館の本を詰めるための使いこんだリュックサックと、アトス
山の修道僧のように清々しくもシブいスタイルで生きています。
 
そのような環境に放りこまれ日々鍛えられた結果、わたしもまたあっという間にシブく
キビシい学生スタイルに染まりました。それはそれは素早く染まりまして、やはりこれ
は才能なのでしょうか。なのでその日も、当然のように、そのスタイルで堂々上ロンし
たのです。
 
が、
 
雑多な人種の様々な言語が聞こえるオックスフッドストリートの人いきれを歩くうち、
しかしわたしはある事実に気がつきました。音声多重のざわめきの中でも、日本語だけ
はぴかりと聞こえてきます。そして目が本能的にその声を追うと、そこには、アトス山
の対極から来たような、きらきらの身なりの日本の青少年たちが闊歩しているのです。

 
わたしは思わず、
 
「我々は観光客には絶対見えないわな」
 
と呟くと、
同じく学生の連れいわく
 
「というかあんたロンドン在住にだって見えんわ。」
 
所用で北ロンドンを歩いていたとき、セント・ジョンズ・ウッドあたりの超高級住宅街
に迷いこんだのは、その少し後のことでした。迷うままに道を歩くにつれ、空気がある
一線からはっきりと「裕福」に、だんだん道は広くおうちは大きくなってきて、車庫に
はベンツやジャガーなどがどこどこ止まっています。迷いでもしなければわたしには近
寄る機会もなさそうなところです。ロンドンの綺麗なところを絵に描いて額に入れて、
ハタキをかけてニ科展に出したような光景です。
 
ほー、一体こういうとこにはどういう人々が住んでいるのだろうと呆けたように口を開
けて考えていると、
前方から奥様風の、見るからに高級な身なりの女性が歩いてきました。
その人は日本人でした。
腕に下げているのはヴィトンのバッグでした。
そしてモップのような犬をとことこ連れていました。
マダムとヴィトンとモップ犬は、しゃなりしゃなりとわたしのそばを通りすぎました。
 
その北ロンドンの一角には、日本企業の駐在さんが多数住んでいて、その方々は特によ
い暮らしをしている、という事実を知るのはもう少し先のことになります。しかし、才
能とはいえアトス風シブいスタイルに心底染まっていたはずのわたくしの清廉なココロ
にはそのとき、
 
「ちくそう覚えてろロンドン、いつか必ずここをしゃなりしゃなりと歩いたる」
 
と、ほの暗い決意がぼっと灯ったのであります。
 
 
 
それから数年経ちまして、いろいろあったわたくしは今、人口より牛口が多そうな緑い
っぱいの村に定住し、羊たちの上をしゃなりしゃなりと闊歩しています。どうしてもロ
ンドンは遠いようです。


執筆担当:まき・とうこ
【The Total Frontal John Cleese】
http://www.btinternet.com/~akko.o/tfjc/


5. しーもす君と小猫さん――――――――――――――――――――――――――――

しーもす:えーと、それ以外の人目に付きにくい分野として「消防団員、水防団員」
 小 猫:妥当だね。
しーもす:「水位観測員」
 小 猫:地味だな!
しーもす:まぁ人目につきにくいよね、それから「灯台灯火監視協力者」これもへき地
          系だね。
 小 猫:うん。
しーもす:これ以外では、「社会福祉施設の寮母・指導員、保育園の保育士、保健師、
          助産師、森林看守人、骨川スネ夫…」
 小 猫:スネ夫は関係ないだろ!架空の人物だし!
しーもす:まぁここに「メルマガ発行者」があったって良いわけですよ。
     「叙勲対象者としては社会福祉施設の寮母・指導員、保育園の保育士、保健
     師、助産師、メルマガ発行者、骨川スネ夫」
 小 猫:スネ夫はいらないって!
しーもす:はいはい。
     「叙勲対象者としては社会福祉施設のゴスロリ、保育園の保育士、保健師、
     助産師、メルマガ発行者、骨川スネ夫」
 小 猫:わけわからないよ!なんだよゴスロリって!
しーもす:ゴシック&ロリータ。間違った葬式帰りみたいな人たち。原宿いくといっぱ
          いいるよ。
 小 猫:どう考えても叙勲対象外だろう!
しーもす:でもさぁ、医者でもへき地に行けば叙勲対象になるんだから、ゴスロリもへ
          き地に行けば叙勲対象なんじゃないかなぁ。
 小 猫:んなことあるかい!
しーもす:「叙勲対象者としてはへき地の社会福祉施設のゴスロリ、へき地の保育園の
          保育士、へき地の保健師、へき地の助産師、へき地のメルマガ発行者、へき
          地の骨川スネ夫」
 小 猫:へき地つければなんでもいいのかよ!スネ夫残ってるし!
しーもす:というわけで、へき地の社会福祉施設のゴスロリファンの方も、いつの日か
          内閣府賞勲局総務課から電話が来ることを楽しみにしていてくださいね!
 小 猫:そんなオチでいいのか!



執筆担当:壇つな
【Dの嘘】
http://www.d-uso.to/
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