――QuickUSOYA2005.2.1――――――――――――――――――

今週の内容........
1.「しーもす君と小猫さん」(担当:まき・とうこ)
2. 更新情報(週刊WEBマガジンSAKANAFISH)
3. 玄界灘男の「お仕事できたかな?」
4.「しーもす君と小猫さん」

1. しーもす君と小猫さん  ――――――――――――――――――――――――


しーもす:葬式に対してどう思う。
小 猫 :いやどうと思うほど改めて思ったことはないが。
しーもす:あれは、物凄く恥ずかしい。
小 猫 :葬式がか。
しーもす:もうあまりにも恥ずかしくて、自分の葬式なんかされるくらいなら、
     いっそ死んだほうがましだとすら思う。
小 猫 :死んだほうがましって、葬式んとき死んでるよ君。
しーもす:だって葬式って、公衆の面前で「今後晴れて堂々と死に続けま
     す」と声高に宣言するようなもんだろう。
小 猫 :うん?
しーもす:人前で、昼夜の区別なく、あたかも本能のおもむくままむさぼり
     あう獣と化して。
小 猫 :いやそういう言い方をしたら誤解が。
しーもす:表向きでは人は口々に「あの人は優しい方でした」と言うだろう
     が、しかし陰では「あんなこと言ってっけどさあ、実はあいつうっ
     かり死んじゃったから、今あわてて式やってんだよ」とか。
小 猫 :まったく近頃の若いもんは。って、普通葬式は死んだあとだろう。
しーもす:その後なんか、骨に剥かれて人にじろじろ見られるんだよ。
小 猫 :剥かれるわけじゃない。
しーもす:その上箸ではさまれちゃうんだよ。
小 猫 :まそういうことになってる。
しーもす:「この小さいのは何ですか」「はい、お恥骨でございます」と言わ
     れてもいいのか。
小 猫 :それはちょっと嫌だな。
しーもす:だろう。ぼくはそんなふうに生き恥をさらすのはごめんだ。
小 猫 :生き恥って、死んでるよ君。
しーもす:だいたい寺というイメージが陰鬱なうえ、卒塔婆で十万、戒名で
     三十万、坊主ひとり五十万、指名料十万上乗せ、その前にも檀
     家づきあいで同伴出勤、とかどうにも不明朗会計でいかん。
小 猫 :最後のやつはともかくとしても、実際そうだな。
しーもす:そこで、まず、卒塔婆のかわりに、スキーを立ててもらう。
小 猫 :思わず松任谷由実が聞こえてくるような墓だな。
しーもす:あと戒名を生前に決めておく。
小 猫 :仏教的にはそれで正しいらしいが、自分で考えるのか。
しーもす:戒名とは、生前のイメージに合った名前ということになるらしい。
     だからぼくの場合、「ジョニー院デップ居士」。
小 猫 :知らんぞジョニデファンに墓を倒されても。
しーもす:ついでに遺影もジョニー・デップにしよう。生前の記録としてエド・
     ウッドとギルバート・グレイプを上映しよう。婦女子わーきゃーぶい
     ぶい言わしたろう。ああなんてすてきなんだ俺様、喪服の女どもよ
     足元にひざまずき、俺様の足を舐めるがよいわははははは。
小 猫 :舐められても死んでるよ君。




2.更新情報のお知らせ ――――――――――――――――――――――――

■週刊WEBマガジンSAKANAFISH
http://www.sakanafish.com/

今週の特集は「コロ助の科学質問箱2月号」です。
ほくろについて。

そのほかにも戦国時代まんが果糖水的生活190やふたご対談などあります。
今年一年の運勢を「ひよすちゃんおみくじ2005」で占おう!
あしたもあさってもうらなおう。



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嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。




3. 玄界灘男の「お仕事できたかな?」 ―――――――――――――――――――

第18回 それいけ横文字商売編「とんだ伏兵大登場。」

さて、プレゼン代を飲みかつ食いしてしまい、その上に足まで出してしまった私たちに
は仕事をやるしか補填の道は残されてはいないわけで、いやいやというかなんというか、
コチコチと「香港観光」の企画を始めた訳です。
とはいってもその時点で香港に行ったことがある人が一人もおらず、全員の知識を集め
ても「アグネス・チャン」「ブルース・リー」「テレサ・テン」「ミスター・ブー」「
ジャッキー・チェン」という頭の悪い田舎の中学生みたいなイメージしか沸かない訳で
す。半分以上カンフー映画だし。「あ、そういえば『慕情』という映画の舞台が香港だ
ぜ。」という意見が出たところで「それじゃあレンタルビデオを借りて来よう。」とな
ったのですが、冷静に考えると「朝鮮戦争当時」の香港が、今の香港の資料になるとも
思えません。日本人が映画『愛染かつら』の庶民生活を今でもしてるといわれれば、怒
るもんなあ、普通。とりあえずネットやら書籍やらであちらこちらの名所をかき集めて、
なんとなくそれっぽい旅行ガイドのガイドを作り上げると、喜び勇んで提出に行った訳
ですよ。
客先につくと今まで見たことがない人が座っています。クライアントの人でもないし、
かといってまるっきりの部外者でもなさそうです。いぶかしさを抑えて座っていますが、
なんとなく知らない人がいるというのは気持ちの悪いものです。「こうもり君」です。
なんとなく会釈をして話しもせずずっと沈黙が続きます。
やがてお客さんが登場しました。「あ、玄界さんは初めてでしたね。こちらコーディネ
ーターのレイモンド千葉さんです。香港のことならなんでも知ってますから、いろいろ
と相談してくださいね。」という紹介に私とアートディレクターさんは顔を見合わせま
した。「不思議の国香港」です。「ブティックに入ると女性客がさらわれてしまうとい
う香港」です。そんな怪しい国に詳しいなんて、それだけで信用がおけません。その上
見るからに怪しいのですよ、レイモンド。(後から知ったとこによるとものすごく普通
の名前でした、千葉氏。)
「ああ、なんだかわからないとこにつれてかれる上に、なんだかわからない人と一緒か
よ。」
始めっからテンションが低くなりがちなのですが、そのレイモンドが怪しい上に変に馴
れ馴れしいのもいや。クライアントがいなくなるやいなや「僕のことレイって読んでく
ださいね。香港じゃみんなそう呼ぶんですよ。」とか言い出します。顔を見ると「寅太」
みたいなレイを交えて、香港誘致企画が開始となったのです。
いかに怪しかろうがなんだろうが、さすがは香港ゴロ、レイモンド実によく香港のこと
を知っています。その上月に何回も香港に行っているので、裏事情や時流に詳しい。
「やるじゃん、寅太。」と思いつつ、とりあえずは国内でまとめられるものはまとめ、
いよいよ香港(返還前)に乗り込むことになりました。ここでまた一悶着。
撮影クルー2組、各アシスタント、ディレクターで6名、それにレイと現地コーディネ
ーター(気持ちのいいお兄ちゃんでした。)の総勢8名がクルーなのですが、副社長や
例のど素人さんまでが「僕も行きたい。」と言い出し始めたのです。あんたら遊びのつ
もりだろう、と思いつつ、「そんな金はない!」と切り捨て、一行は一路成田へと進ん
だのです。その後約3週間+αとなる香港(返還前)の滞在の始まりです。これがえら
いこととなったのですがねえ。

次回は「それいけ香港(返還前)」をお送りします。


執筆担当:玄界灘男
【駄嘘!】
http://www2.ocn.ne.jp/~genkai/

4. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――


しーもす:もういい、ぼくは寺の葬式なんかに興味はない。
小 猫 :まだその話か。君、なんか悩みでもあるのか。
しーもす:寺のシステムは結局頂点の坊主を儲けさすだけのネズミ講、とい
     うよりは霊感商法、というよりは、立川談志と弟子的なしくみにすぎ
     ぬのだ。
小 猫 :じゃ、教会にでも通うのか。
しーもす:いや、ぼくは今日からユダヤ教徒になることにした。
小 猫 :待て、ユダヤ教徒ってのは途中で『なる』もんじゃないだろう。
しーもす:お兄さん、このスキー板買う?
小 猫 :さっき墓場から抜いてきた卒塔婆を売りつけるんじゃない。
     誰のだ一体。
しーもす:ティファニーのヴェネチアンブレスレット買う?
小 猫 :誰の数珠だ。どこの通夜から盗んできたんだ。
しーもす:香典はトイチにしといてあげるよ。
小 猫 :どうして香典が借金になるのだ。
しーもす:新郎新婦が香典の勘定とその利子の計算を致します、二人の最後の
     共同作業でございます、カメラをお持ちの方はどうぞ前へ。ここらで松任
     谷由実に「精霊流し」かなんか歌ってもらってさ、ああ待ち遠しいなあ気
     分いいだろうなあどうしてるだろうなあ俺様。
小 猫 : 死んでるよ。





執筆担当:まき・とうこ
【The Total Frontal John Cleese】
http://www.btinternet.com/~akko.o/tfjc/

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