――QuickUSOYA2005.2.15――――――――――――――――――


今週の内容........
1.「しーもす君と小猫さん」(担当:古賀)
2. 更新情報(週刊WEBマガジンSAKANAFISH)
3. ニューヨークジャンクフード烈伝 by 光デパート
4.「しーもす君と小猫さん」


1. しーもす君と小猫さん Q嘘シネマシアター『ゴジラVS酢豆腐』(前編)

「おーい、小猫、小猫、おめえ、豆腐をどうした?」
「豆腐?」
「昨晩買ってきてくれって頼んどいた豆腐だよ」
「ああ、あれか。あれなら大丈夫なところにしまってある」
「大丈夫なところってどこだ?」
「ほら、隣の家に住んでる片目に眼帯をしたマッドな科学者。あいつんとこの
冷蔵庫を借りて中にしまっといた」
「こいつ、馬鹿だな…相手はかりにもマッドな科学者だぞ。そんなところに
豆腐なんか入れといたら、どんな変な実験に使われるかわかりゃしねえ。
早く取り返してこい」
「取り返してきた」
「何でえ、この妙ちきりんな物体は…これが豆腐か?」
「うーん。黄色くなって、毛がぽーっと生えて、やけにすっぱそうだね」
「おれの鼻のそばに持ってくるなよ。くさくってしょうがねえじゃねえか。
あらゆる生物を死滅させる匂いってのはこういうのを言うんだ…まるで
空気中の酸素がことごとく破壊されちまいそうな匂いだ」
「とんでもない所に豆腐をあずけちまったなあ。捨てちまおうか?」
「待て待て、捨てるのは後でいい。これを是非食らわせてやりたいやつが
いるんだ」
「えっ?これをかい?誰に?」
「ほら、あの大戸島の変物。あいつが海から東京に上陸してこっちに向かって
来るじゃねえか」
「しかしいかになんでもそんなものを食らうかい?あいつが?」
「それをうまく食らわして退治できたらご喝采とくらあ。見ねえ、あの凶悪
そうなつらを。ジュラ紀の国からジュラ紀の生態系をひろめにきたってえのは
あいつみたいなのを言うんだ…若旦那、ねえ、若旦那。こっちに寄ってらっ
しゃい。あなた、皇居だけ素通りってのはなしですぜ…」
以下後編。


2.更新情報のお知らせ ――――――――――――――――――――――――


■週刊WEBマガジンSAKANAFISH
http://www.sakanafish.com/

今週の特集は「続々々々々々々々々々・智恵子(小)」です。
々が多いにもほどがありますね。

今年一年の運勢を「ひよすちゃんおみくじ2005」で占おう!
あしたもあさってもうらなおう。
そのほかにも近代職業婦人図鑑やふたご対談などあります。


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嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。
3. ニューヨークジャンクフード烈伝 3 ―――――――――――――――――――



アメリカ人というと牛肉ばかり食べているという印象があるが、それは1950年代以降の
話で、アメリカで食肉と言えば伝統的に豚肉であった。 

私の推測だが、主役交代の理由は冷蔵輸送網の発達にあると思う。 
冷蔵輸送が発達する前は、肉は保存のためハムやソーセージやベーコンとして流通する。
当然のことながら、これらの保存加工品においては豚のほうが牛よりも格段に美味い。 

開拓当時のアメリカでは、夏場は森に豚を放し木の実等を食べさせ(豚は猪の子孫なの
でもともと森の生き物だ)、とうもろこしやジャガイモの収穫期になると、収穫が終わ
った畑に放し収穫の残りを食べさせたっぷり太らせた。 

この豚から作ったカントリーハムはたいそう美味く、特に美味いとされたバージニアの
ハムは、英国王室御用達になったそうだ。 
ニューヨーク料理のエッグスベネディクトはこのカントリーハムを使った料理である。
最近は工場製のハムが増えたせいかそれほど美味いとは思えなかったが。 
http://www.kolisinn.com/menu-a/amenu041.html 

冷蔵輸送が発達すると、輸送途中の牛肉は低温熟成されうまみを増すので、あれステー
キ美味いじゃん、という話になる。そして、牛肉消費のほうが支配的になってゆく。 

牛肉に王座を奪われた豚肉だが、なぜか朝食においては豚、という概念がアメリカには
ある。手軽に調理できて保存が利く豚の加工品は、卵とあわせ朝食に適しているからな
のだろう。 

・エッグ・アンド・ソーセージ・オン・ア・ロール 
私の好物。ここでいうソーセージはあの細長いやつではなく、ぶっといソーセージを輪
切りにしたもの。朝マックで出されるソーセージマフィンのソーセージといえばわかっ
ていただけるであろうか。私はこのソーセージがマックで唯一美味いと感じる食材だ。 

通勤中、早朝から空いているデリからはソーセージやベーコンを焼く香りが漂う。私は
朝はご飯派だが、ソーセージが焼ける甘いにおいの誘惑に負けてつい第二朝食となって
しまう。 

注文はお好みによる組み合わせ制。「Sausage and one egg」と注文する。もちろん、t
wo eggsでもいいし5 sausageでもよい。すると「Roll or sub?」と聞かれる。 

ニューヨークではrollとsubという単語を知っておいたほうがいい。 
rollはハンバーガーのバンズ、ただし大きさはバーガーキングのビックワッパーの大き
さだ。 
subはチェーン店SUBWAYで出されるあのパン。潜水艦に似ているからsubとよばれる。 

丸いソーセージにはrollがあうので、rollを頼んではさんでもらおう。大きいので半分
に切って、アルミホイルに包んでくれる。オーダー製なので外見からは値段がわからな
いから、耳に挟んだ赤い油性マーカーでちょいと値段を書く。だいたい2ドル前後。手
にするととほんわりとソーセージと卵の暖かさが伝わる。 

第二朝食、しかもコレステロールたっぷりの卵とソーセージ。健康に悪いなあと思いつ
つかぶりつくと、ソーセージの塩味を卵が中和して程よい甘みが口に広がる。健康に悪
いものほど美味いと相場は決まっているのだ。 


・アメリカンブレックファスト 

カリカリのベーコンに目玉焼きorスクランブルエッグ、焼きじゃが。日本人が海外旅行
から帰るとご飯を食べたくなるように、アメリカ人は海外旅行から帰るとこのアメリカ
ンブレックファストが食べたくなるらしい。アメリカ人のソウルフードなのだ。 

アメリカのベーコンと日本のそれとは見た目がまるで違う。とにかく脂身が多いのがア
メリカのベーコンだ。これを鉄板で暖めると脂身が溶け、その油の中で赤み部分がから
揚げになり、旨みを凝縮したカリカリベーコンになる。体積は当初の五分の一。 

このカリカリベーコンがあって、アメリカンサンドウィッチの傑作BLTが生まれる。
ベーコンのイノシン酸とトマトのグルタミン酸、ベーコンのカリカリとトマトのジュワ
ッとレタスのシャキシャキ。この組み合わせは最強だ。 

アメリカンブレックファストに話を戻す。 
塩辛いカリカリベーコンに、半熟の黄身をまぶして口に入れるともうたまらない。どう
考えてもコレステロールの権化みたいな食べ物だが、健康に悪いものほど美味いと相場
は決まっているのだ。そしてしつこくなった口をホクホクポテトで鎮める。 

サルモネラ中毒対策のため、アメリカでは法律によって卵には完全に火を通すことが定
められている。生卵無しでは生きていけない日本人家庭は、安全で新鮮な卵を必死に追
い求める。そしてそれを卵かけご飯にすき焼きに、時にはマイタマゴとして吉野家に持
ち込んだりする。 

法律で禁じられていても、やはりアメリカンブレックファストは半熟の目玉焼きあって
こそだ。よくわかっている店は、ちゃんと半熟の目玉焼きを出してくれるのである。 



執筆担当:光デパート
【大嘘百貨店】
http://homepage3.nifty.com/usokyouen/oouso/


4. しーもす君と小猫さん Q嘘シネマシアター『ゴジラVS酢豆腐』(後編)

「おや、こんつわ」
「あれっ、こんつわとおいでなすったよ、トカゲの分際で…若旦那、お加減は
いかがですか。どうせ、若旦那のことだから、また海底でおつな色模様でも
ござんしたんでしょ。目がどんよりとして血走ってますぜ」
「やあやあ、さすがにお目が高いねえ。ゆうべの海底の色模様を見抜くなんざあ
どうもおそれいった…はなせば長いことながら、昨夜の姫ゴジラなる者は、拙に
ばかな恋着ぶりでごわしたねえ。今宵のふたりにゃじゃまな自衛隊なんて都都逸
を唄ってすねて、拙の背びれをつねつねやなんぞあって、尻尾をきゅーっ」
「おいおい受け付けかわっとくれよ…しかし、若旦那、あなたなんざあそう
もてるってのも、天下無敵な肉体があってのことでござんしょう?一体若旦那ほど
の方をうならせる兵器なんてものがこの世にはまだあるんでございますかね?」
「やあ、これはまた異なことをおたずねでげすなあ。当節、水爆から10万ボルト
の電流まで味わいつくした拙をもうおつなどといわしめる兵器はごわさんねえ」
「そうでござんしょうとも…で、さっそくなんでござんすが、いまよそから貰って
きたものがあるんですがね、どうもこれがみたこともないものなんで……ひとつ
若旦那に食らっていただきてえんで持ってきたんで…」
「ははあ、到来物で…では、さっそく拙がご検分の役をつとめるといたしやしょうか」
「こりゃありがてえ。おいおい、すぐに持ってこいよ、例の一件を…若旦那、これで
ござんす」
「ははあ、なるほど……ふーん、この匂いはまた…」
「若旦那にはぜひとも今この場でこれを食らっていただきたいんで」
「この場でとおっしゃるが、みなさんの前で食らっては失礼にあたりやすから、
これを海底に持ち帰りやして、夕餉の席で、一献かたむけながら食らうという
ことに…」
「そんなこと言わないで、ここで食らってくださいな。若旦那、おねがいします」
「ねえ、どうかあっしたちを助けると思って」
「それほどおっしゃるなら、危険をもかえりみず、ここで食らうといたしましょう」
「やった、ばんざい」
「さてと…うーん、この鼻へつーんとくるところが、また何ともいえぬ破壊力で……
うむ、目にもぴりっときやすな……この目ぴりなるものが体に広がっていって、
やがて全身が白骨と化していくところがまた珍なるゆえんで……こうして、一口に、
うーん……やられた」
「やった、やった、若旦那、とうとうやられちまいましたねえ。さすがにたいした
もんだ。ねえ、若旦那、これは一体なんという兵器なんでしょう?」
「拙のかんがえではオキシジェン・デストロイヤーでしょう」
「オキシジェン・デストロイヤー?なるほど、オキシジェン・デストロイヤーは
うまいねえ。これで第二、第三の若旦那の同類が現われても安心ですね」
「いや、オキシジェン・デストロイヤーの使用は一回きりに限りやす」


執筆担当:古賀
【笛育市大喜利掲示板】
http://homepage3.nifty.com/fueiku/ohgiri/
【笛育シネマシアター】
http://fueiku.cocolog-nifty.com/fueikumovie/


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