──QuickUSOYA 2005.10.25──────────────────


今週の内容........
1.「しーもす君と小猫さん」(担当:週刊魚魚)
2. 更新情報(笛育シネマシアター・笛育ライブラリー・笛育妖怪館・笛育市更新日記/
週刊WEBマガジンSAKANAFISH) 
3. 何が悲しうて英国在住日記 そのにじゅう。by まき・とうこ 
4.「しーもす君と小猫さん」


1. しーもす君と小猫さん ―――――――――――――――――――――――――

しーもす:我らしーもす世代です。
小  猫:ポスト小猫世代です。
しーもす:こうやってさんまに大根おろしをつけるのが我らしーもす世代の特徴です。
小  猫:ずいぶんと幅広い世代ですね。
しーもす:それにしても小猫さん。少年ガンガンという漫画雑誌を知っていますか。
小  猫:読んだことはありませんが、エニックスというゲームメーカーがコンテンツ
          の確保を目指して創刊した漫画雑誌でしょう。
しーもす:そういう話はともかく、本屋に行ったのですが、なんとヤングガンガンとい
          う雑誌まであるではないですか。
小  猫:ガンガンのヤング層向けの雑誌なのでしょうね。
しーもす:ヤング島耕作はヤング層向けなのですか。
小  猫:はっきりしたことは言えませんがおそらく違います。
しーもす:そしてさらに恐ろしいことに気づきました。本棚にはヤングジャンプやヤン
          グマガジン、ヤングサンデーにヤングチャンピオン、ヤングアニマルといっ
          たヤング雑誌がたくさん並んでいるではないですか。
小  猫:ずいぶん前からあったと思いますが。
しーもす:しかもその表紙には水着を着た若い娘さんが必ずのっているのです。
小  猫:ヤング層は好きですからね。
しーもす:非ヤング層は嫌いだとでもいうのですか。
小  猫:はっきりしたことは言えませんがおそらく違います。
しーもす:それにしてもこのままでは、日本の漫画雑誌の半数がヤングになってしまう。
小  猫:このままの計算がだいぶおおざっぱですよ。
しーもす:どうしたら、どうしたらええんやー!
小  猫:叫んで後編へ。



2.更新情報のお知らせ ────────────────────────


■笛育シネマシアター
http://fueiku.cocolog-nifty.com/fueikumovie/
『E・T』
『日蓮はダメよ』

■笛育妖怪館
http://fueiku.cocolog-nifty.com/monster/
『ルルドの泉』
『第三者さま』
『ゼノン』
etc

■笛育ライブラリー
http://fueiku.cocolog-nifty.com/book/
【晴れときどきピカレスクところによりバイオレンス劇画】

■笛育市大喜利
http://homepage3.nifty.com/fueiku/ohgiri/index.html
『第81問:運転手』

■笛育市更新日記
http://d.hatena.ne.jp/DOCUMENT/
更新情報がメインですが、嘘ネタも書いています。


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■週刊WEBマガジンSAKANAFISH
http://www.sakanafish.com/

今週の特集は「マスク大」です。
まあおひさしぶり。

そのほかにはなんと
捕物帳まんが果糖水的生活208やふたご対談もあるという普通さ。


※なつやすみのおもいで絵画展開催中です。描いてみましょう。

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嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。



3. 何が悲しうて英国在住日記 そのにじゅう。―――――――――――――――――


10月になりました。すっかりクリスマスですね。

いや冗談ではなく、10月になると「もういくつ寝るとクリスマス」な感じが街に色濃く
漂い始めます。
どういうふうに漂うかというと。

・ スーパーの店頭にシャンパンやクリスマスプディングやミンスパイなど非実用的な
食品が出現する。
・ いかにも「彼氏または彼女へのクリスマスプレゼントです」といった、箱は立派な
化粧品やアクセサリーの詰め合わせデパートの店頭を占め始める。
・ だからこの時期テレビでは妙に箱入りの香水のCMが増えてくる。
・ 「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」がラジオから聞こえてくる。しかも
新しいほうの。
・ どこに行ってもクリスマスカードの箱がうず高く積まれていて、「はよ書かんかい
ボケ」と言っている。少なくともそう聞こえる。
・ 人々の挨拶に「クリスマス休暇はいつから取るのか」という一文が現れてくる。
・ それに「えー、取引先が日本なんで、クリスマスは平日だから出勤です。ちなみに
ニューイヤーはこっちが平日なんで出勤です」と答えるわたし。

こんなにクリスマスなのが嬉しいか、またはクリスマスが楽しみかというと、えー、少
し説明が必要かもしれません。

東京には空がないと誰かが言っていましたが、英国には季節がないです。いや、季節は
春夏秋冬と一応かろうじてあるのですが(期間は順に、2週間、3週間、4週間、残り
全部)、正確には「季節感」がないのです。つまり、「春だから何をする」「夏だから
これを食べる」というめりはりがなく、1年中基本的に同じことをしているのです。

例えば、春なら竹の子ごはんをお弁当に詰めるとか、山ホトトギス初鰹とか、夏だから
素麺をすするとか、秋なのでさんまを焼いて栗ごはんを炊くとか、冬だから蟹鍋と牡蠣
鍋と鶏鍋とキムチ鍋を一度に煮るとか、いや今ひもじいのでついこんなことばかり思い
浮かびますが、とにかく、伝統は失われていると言われつつもそれでも日本の人はやは
り、季節に沿った行動を起こしているようです。

英人はそういうことをしない。
まず食べ物に関しては、一年中飽きもせずに肉と野菜を焼いたりゆでたりしたものを食
べている。
さすがに季節によって野菜に若干の変化はあるものの、基本的に芋とかニンジンとかカ
リフラワーなどの地味なものばかりです。菜の花とか松茸とかフキノトウとか、八百屋
さんの店先を華やかに賑やかすスター的存在はこちらにはいないのです。

それから、季節の移り変わりをイベントとして愛でる、という習慣がこちらにはほとん
どありません。
つまり、春なので桜を見に行くとかあるいは秋なので紅葉とか、夏なので衣替えをする
とか、七夕でお星様にお願いをするとか、満月にススキと団子を置いてみるとか、そう
いうことをかれらは思いつかないようです。

それぞれの国において自然と人間との距離の違いが感じられてなかなか面白いのですが、
それにしてもある春の日につい、
「あー、桜を見に行きたいものだ」
とつぶやいたら、そばにいた英人は
「見ればいいじゃん、裏の公園に1本生えてるよ」
と答えた。思わず「違うんだそうじゃないんだよう」とつぶやきました。

そういう調子で1年生きて、しかし1回だけ社会的大イベントがあります。それがクリ
スマスです。だから冒頭のような光景が、9月の終わりごろから視界に入り始めます。

こっちのクリスマスはどちらかというと家族とわりと過ごすことになっています。ちょ
うどお正月みたいな感じです。子供は親元に帰り、カップルはどちらかの実家に行って、
親戚なんかも集まってきます。そこで再会を祝し、来年の無事を祈り、静かに生誕節を
迎える、ということが原則です。

原則なのですが。
というよりはっきり言って、
クリスマスイブからバスも電車も止まるし、店もパブも映画館も容赦なく全部閉まるし、
家にいるよりほかにやることがなくなるのです。

とは言え、滅多に会わない親戚の人たちと話がはずむかというとそうでもなく、かとい
って部屋で本を読んでいるわけにもいきません。仕方がないので昼前から酒を飲んでず
っとクリスマス食品を飲み食いして(とは言ってもこれも基本的に肉の焼いたのと野菜
のゆでたのですが)、「げふ」とか言いつつ、女王さまの年に1度のテレビでのご挨拶
をたまわり、クリスマスに必ず放映される「素晴らしき哉、人生」と「風と共に去りぬ」
をまた見ては、ああまた1年経ってしまった、という状態に陥る、というほうが実情に
近い。少なくともわたしの場合は。

それからクリスマスプレゼントのこともあります。高価なものである必要はないといえ、
やはり支出的にいろいろたいへんなことになります。それに支出よりも、去年まで誰に
何を贈ったかを記録しておく、ということが非常に重要です。お歳暮のように毎年石鹸
の詰め合わせをあげておけばいいのなら楽ですが、一応人のことを考えているという態
度を示すことになっているのでそうもいきません。それに、あげた方に比べてもらった
方は妙に詳細を覚えているものです。適当に決めていると、わたしの知り合いのように、
「ある職場の同僚から3年間同じ写真立てをもらい続けた」ということになり、人間関
係に支障が生じます。

かのようにクリスマスは嬉し苦しいものなので、わたしは心の準備も兼ねて、
「自分の視界にいつ一番最初にクリスマス的物件が入ってくるか」
という初雪ならぬ「初クリスマス」を毎年注意深く観測することにしました。
普通は上記のように10月始めですが、今年は大幅に記録を更新しました。

とある南イングランド地方を車で流していた最中、昼時に通りかかった村のパブに入り
ました。
なかなか趣のあるカントリーサイドのパブで、感心していろいろ眺めていたら、壁に張
り紙があり、

「2005年クリスマスパーティの予約受付中、残席僅少、お早めに店主まで」。

それは夏至直後の7月2日のこと。

わたしはふと、この国にかけられたクリスマスの祝福と呪いとを一度に感じ、あたかも
『アバウト・ア・ボーイ』のヒュー・グラントのような気分にしばし浸りいました。


執筆担当:まき・とうこ
【The Total Frontal John Cleese】
http://www.btinternet.com/~akko.o/tfjc/


関連図書:[モンティ・パイソン正伝]
http://www.byakuya-shobo.co.jp/product_info.php?products_id=772

4. しーもす君と小猫さん ―――――――――――――――――――――――――

しーもす:いかにしてヤングの魔の手を払いのけることができるのか。
小  猫:魔というか幻ではないですか。
しーもす:このままでは漫画雑誌にとどまらず、ヤング文芸春秋やヤングブリタニカ国
          際大百科事典が出てしまう。
小  猫:出ても特に困りませんが。
しーもす:ヤング宝塚グラフがでたら表紙の人はどっちの水着を着たらいいんですか。
小  猫:とりあえずラメをつけて飾ればいいんじゃないんですか。
しーもす:「ヤング壮快」や「ヤングひよこクラブ」や「ヤングめばえ」や「ヤングエ
          ノク」が出ようかという世の中に何を悠長なことを。
小  猫:世の中を見誤っていることはたしかですよ。
しーもす:ヤング六法全書の表紙は水着姿の南野知恵子法務大臣だというのに?
小  猫:ヤングの概念はどこに行ったんですか。
しーもす:ともかくヤングブームが行き着くところまで行くと大変なことになるという
          ことです。
小  猫:まず始まってもいないと思いますが。
しーもす:では一刻も早く始めなくては。
小  猫:目的も手段も原因もなにもかもぐちゃぐちゃですよ。
しーもす:手始めに私はヤングしーもすです。
小  猫:まず槐より始めよとはいいますが。
しーもす:そしてそんな私が書く遺言はヤング遺言書です。
小  猫:そんなもの書いてどうするというのですか。
しーもす:私の全ヤング、200ヤングを、ヤングブームを起こすという条件でユニセフ
          に寄贈する…
小  猫:よくわからないものを寄贈したりはしないでください。


執筆担当:週刊魚魚
【週刊WEBマガジンSAKANAFISH】
http://www.sakanafish.com/
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21世紀の服飾をリードする
【IYA De GENKAI】
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