| ──QuickUSOYA 2006.2.28────────────────── 今週の内容........ 1.「しーもす君と小猫さん」（担当：やゆよ） 2. 更新情報(笛育演芸場・笛育妖怪館・笛育シネマシアター・笛育新聞社/週刊魚魚) 3. 何が悲しうて英国在住日記 by まき・とうこ 4.「しーもす君と小猫さん」 1. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――― しーもす：終わりましたねトリノオリンピック。 小 猫 ：フィギュアスケートで金メダルとれて良かったなぁ。 しーもす：おめでとう荒川静香選手！ 小 猫 ：残念でしたミキティ。 しーもす：しかし戦いはまだ始まったばかりですから。 小 猫 ：そうそう。渡部絵美さんがどういう言い訳をするかがこのオリンピック最大 の焦点ですね。 しーもす：いやそうじゃなく。それにしても、日本人みんなが金メダルを祝福しました。 小 猫 ：感動的だったのは、全国各地に設けられた荒川選手の応援会場からの中継で した。 しーもす：勤務先とか、母校とか。 小 猫 ：某物置メーカーの「イナバウアー 百人反っても大丈夫」はやり過ぎでした。 しーもす：そんなことはやってません。 小 猫 ：横断幕を左右で持っている社員がそれぞれ外側にそっているあたり、芸が細 かかった。 しーもす：そんなこともやってません。 小 猫 ：新聞の解説記事はどれも感動的でした。 しーもす：初めて自発的にフィギュアを考えるようになった荒川選手が、コーチも曲も 自らの考えで選び、金メダルをかちとった……という感じの原稿ですね。 小 猫 ：ああいう原稿は、いろんなパターンを想定して、あらかじめ書いておくもの なんですよ。 しーもす：仮に村主選手が金メダルを取っていたら「世界に通じた日本の『女優』の表 現力――過剰なエキセントリックさ抑えて頂点に」という感じでしょうか。 小 猫 ：ミキティなら「４回転のつもりが７回転に。染之助さんの願いが通じて金メ ダル」って感じでしょうか。 しーもす：サービス過剰です。 小 猫 ：原田選手の金メダル予定原稿は、「ミスなし、体重も万全で最長不倒――ど うした原田、いつものお前じゃないぞ！」 しーもす：どんなかたちにせよ、期待されるというのは辛いものですね。 小 猫 ：しかし冬のオリンピックというのは、転倒するかしないかで成績がかなり左 右されますね。 しーもす：フィギュアスケートなんてとくにそう。 小 猫 ：転倒すればかえって全国のファンを感動させる箱根駅伝とは対照的です。 しーもす：狙って転んでいるわけじゃないと思うけど。 小 猫 ：全盛期の欽ちゃんなら転べば転ぶほど点が伸びるような気がしますが。 しーもす：しませんってば。 小 猫 ：そろそろ目先を変えて、寝っ転がることで初めて展開できる新しい技を開発 すべきです。 しーもす：たとえばなんでしょうか。 小 猫 ：腕ひしぎ逆十字とか腹固めとか４の字固めとか。 しーもす：それは寝技ではないでしょうか。 2.発売情報と更新情報のお知らせ ─────────────────────── ■笛育演芸場 http://fueiku.cocolog-nifty.com/engei/ 落語『三派系長屋』 歌劇『トゥーランドット』 ■笛育妖怪館 http://fueiku.cocolog-nifty.com/monster/ 『耳耳連』 ｅｔｃ ■笛育シネマシアター http://fueiku.cocolog-nifty.com/fueikumovie/ 『透明人間』 ■笛育新聞社 http://fueiku.cocolog-nifty.com/news/ 『伊天文学者、裁判で有罪認める』 ──────────────────── ■週刊魚魚 http://www.sakanafish.com 月日がたつのは早いものです。１月は去ぬ、３月は去る、２月はにしんはあれからどこ へいったやらといいますね。 今週の特集は「続々々々々々々々々々々々・智恵子(小)」です。 素敵まんがは「スーパーオルガナイザーリョウコmisson66」そしてふたご対談と いった内容ですって。 当選確率10万分の１！ プレゼントつきひよすちゃんおみくじ2006で今年の運勢や来年の運勢や去年の運勢を 占ってみよう！ ──────────────────── 嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら こちらの更新情報で紹介いたします。 紹介したい方はこちらまでご連絡ください。 q_usoya@yahoo.co.jp まで。 3. 何が悲しうて英国在住日記 そのにじゅうさん。─────────────── わたしが幼かったころ、フォルクスワーゲンのビートルがたいへんはやったことがあり ました。あのカブトムシ車は小学2年生にも容易に識別可能で、見た目もたいへんかわ いらしく、小学生はみんなカブトムシ車に夢中でした。小学生社会では「朝に赤いワー ゲンを見たらラッキーなんだよ（はあと）」などの「ワーゲン占い」がごく普通に普及 していたほどです。 ああけがれなき少女時代。もしあのころのかわいらしい純真な自分に会えるものならば、 わたしは「その根拠はなんだ！何故赤ワーゲンだとラッキー（はあと）なんだ！」と容 赦なく指摘したいものです。 ところで、 ここでひとつ小学生は初歩的あやまちをひとつ犯しています。 「フォルクスワーゲン・ビートル」あるいは「ビートル」と言えば確かにあのカブトム シ車ですが、 頭のわるい小学生群はもっぱらあれを 「ワーゲン」 と言い習わしており、 つまりわたしの好きなくるまは「ワーゲン」という名前なのだ、と認識した８歳の脳は、 次第に 「ワーゲン」が好き ↓ 「ワーゲン」はいい車にちがいない、だって好きなんだもん ↓ 大人になったら車に乗るのかなああたし ↓ そのときには「ワーゲン」を買おっと ↓ わーい赤いカブトムシに乗ろっとあたし ↓ わーいわーいかわいいなあカブトムシー ↓ あこがれのラッキーワーゲンー と、完全に間違った方向に理論を展開させていき、 隙間だらけの豆腐８歳脳は刷りこまれて取り返しがつかなくなり、 そしてわたしは大人になって英国に流れてきています。 最初にまず人に見繕ってもらったフィアットウノで肩ならしをしたあと、さあいよいよ 自分の意志でアコガレ車を買うのだ、これで本当にアコガレ車でくるま社会に華麗にデ ヴーなのだ、と車屋さんまではりきって走って行った結果、 わたしは11年ものの白いフォルクスワーゲンゴルフを１台買わされて帰ってきました。 確かに「わーげん」は一致している。 だけど何故、このゴルフという車というよりおじさんの接待のような名の車は、あのア コガレのカブトムシ型をしていないのだろう。 それに何故、ラッキーな赤とかのかろやかな色ではなく 白なんだろう。しかも純白ではなくオフホワイトの。しかも11年きっちり年季の入った。 この1990年代を色濃くひきずる四角い形のくるまは 「かろやかさ」とか「さわやかさ」とかそういう要素を積極的に排除し実用一点、 しかもそれが白だってえと 上にハシゴでも積んで横腹に 「加藤建具店」 とか書いたら似合いそうな風情である。 違うこのわーげんはあのアコガレのわーげんじゃない！ いや、 21世紀の社会ではビートルがあまり中古屋に出回っていないという事実、 わたしの予算が非常に限られていたという背景、 「こんだけの予算でカブトムシがほしい」と言ったときの 掃除のときソファの後ろから出てきた半年前のＴＶガイドを 眺めるような目で人を眺めた車屋さんの目、 そして 「あー、悪いことは言わん日本車にしとけ日本人は。今日マイクラいいの入ってるよ新 鮮だよ」 と言うのを 「マイクラなんて、そこらを群れなして走ってるイワシ大衆車にわたしは用はない。 （ニッサン様の皆様ごめんなさいごめんなさい。）わーげんをくれわーげんを」 「わーげん？あヴォークスワーゲン、ＶＷ（ヴィ・ダブリュ）ね。ふうんそうか、あん たＶＷがほしいのか」 「そうなんだよ、アコガレぐるまなんだよ、ああロンドンは超高級街パーク・レインの アストン・マーチンのディーラーにＤＢ９を買いにきたヒュー・グラントのような気分 だ。ちっといいところ見繕ってくれや金には糸目をつけないよ予算の範囲内で」 「それは糸目をつけていると思う日本人。しかもかなりきついやつ」 「もうわーげんわーげんわーげん！」 「ちょっとばかり古くなるよ、しかも赤なんか人気があるから、色も選べないけど」 「絶対わーげんわーげんわーげん！」 かくてわたしのもとにやって来た 加藤建具店の社用バンのようなくるまをながめながら おかしい。 確かにわーげんの一種には違いないんだが、最初に思い描いていた「わーげん生活」と はかなり違うものになってしまった。 ああ純粋で無垢な少女だったわたくしよ。大人になるとき、わたしはどこかで道をふみ はずしてしまったようだ。もし今わたしがここで、あのころの子供だった自分に会える ものならば、 「どうせアコガレるんならフェラーリとかにアコガレろ自分。そしたら今わたしの目の 前にはなんらかの形でフェラーリが」 ここでも何か理論的に何かが間違っているような気がしますがこの場合やむを得ません。 で、 とりあえずわたしが住んでいるところは 「人と車との関係があまりにも密接なので、人は車をロバのようにとことん乗り回し、 寿命が来たら皮を剥ぐんじゃないかと思う」 とか村上春樹が書いていたトルコのド田舎ほどではないにせよ 「車持ってないと死ぬ」というレベルの土地ではあります。 なんか道をふみはずすようにしてめぐり合った車ですが これも何かの縁だし仲良くやっていこうと思い、 わたしはいろいろ考えてそのゴルフに 「白ゴルファーさる号」 と名前をつけました。 初めて出勤したときに 「今朝はさるに乗って来ました。さるはなれないうちは扱いが大変ですね」 と言ったら、 同胞の上司がぶうとコーヒーを吹いたりしてなかなか愉快だったのですが とりあえず「さるとわたし」の密接依存生活はまた次回に。 （実はわたしは英国車社会の一員として、その社会の未来と疑問点とをするどく論じる 一文をものすべくここ数回車の話を続けているのですが、枝葉のほうばかりにとらわれ てどうしても本題に入れず苦しいです。） 執筆担当：まき・とうこ 【The Total Frontal John Cleese】 http://www.btinternet.com/~akko.o/tfjc/ 4. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――― しーもす：ライブドアのメール問題は、「偽装」で決着がつきそうですね。 小 猫 ：いやあ、新聞の見出しから切り抜いたひとつひとつの文字を貼って文章を作 っている時点で怪しいとは思ったんですよ。 しーもす：そんなことやってませんって。 小 猫 ：文末の結びが「あなたにも星の恵みがありますように」で、署名が「ルネヴ ァンダール・ホリエ」だったのは、すごいリアルだと思ったんだけどね。 しーもす：全然自然じゃないし。 小 猫 ：最新の報道によると、自分から自分に出したメールだったそうですが。 しーもす：議員に情報を提供したフリーライターがこしらえたもの、ということですね。 小 猫 ：自分から自分への振り込み指示なら、理論上は3000万円でも3000億円でも30 00兆円でも良かったわけです。 しーもす：むなしさがケタに比例して膨らみます。 小 猫 ：「ついでにブラジルもつけちゃえ」 しーもす：一応ブラジル政府の許可を得たほうが……。 小 猫 ：しかし、自分から自分へのメールは誰でも経験があることでしょう。 しーもす：メールサーバーの設定が正しいかどうかを確かめるときなんかには、よくし ますね。 小 猫 ：こんな時代ですから、自分あてのメールで自分を励ましている人がけっこう いるんじゃないかな。 しーもす：「がんばれ、おれ」とか？ 小 猫 ：そうそう。 しーもす：「負けるな、わたし」とか？ 小 猫 ：それもありそう。 しーもす：「くじけるなよ、本当はすごい力を持ってるんだからな、おれ」とか？ 小 猫 ：その内容はねつ造されてますね。 しーもす：やめさせてもらうわ。 執筆担当：やゆよ 【やゆよ記念財団】 http://www.yayuyo.org/ ──【広告】──────────────────────────── ★【イロブン 色物文具マニアックス】 ★【モンティ・パイソン正伝】 ★【旅の指さし会話帳 国内編２ 大阪】 ★【クリスマスおもしろ事典・重版出来】 http://myshop.esbooks.co.jp/myshop/cmosbooks?shelf_id=01 買うならしーもす書店 ☆ 21世紀の服飾をリードする 【IYA De GENKAI】 http://www.eva.hi-ho.ne.jp/~goliyaku/index.html ──────────────────────────────────── このメルマガは、Ｑ嘘加盟Webサイトの管理者が順番に執筆しています。 登録と解除 http://www.interq.or.jp/ski/sakana/quso/regist.html 過去の号：http://www.interq.or.jp/ski/sakana/quso/backnumber.html 嘘屋本舗 http://www.kasugai.com/usoya/ 発行：週刊魚魚 q_usoya@yahoo.co.jp Copyright by USOYA-HONPO 掲載内容の無断転載はお断りいたします。 このメルマガは『まぐまぐ』を利用しています。 http://www.mag2.com/ ──────────────────────────────────── |