――QuickUSOYA 2006.12.26――――――――――――――――――


今週の内容........
1.「しーもす君と小猫さん」(担当:梅千代)
2. 更新情報(週刊魚魚)
3. 玄界灘男の「お仕事できたかな?」
4.「しーもす君と小猫さん」

1. しーもす君と小猫さん――――――――――――――――――――――

しーもす・メルキオール:しーもす・メルキオールでーす。

小猫・バルタザール:小猫・バルタザールでーす。

カスパール:カスパールでーす。

全員:3人合わせて「東方の三博士」でーす!

小  猫:いやー、今年も無事にクリスマスも終わりました。

しーもす:少子化にも少しは歯止めがかかるといいですね。

小  猫:しかし、最近はプレゼントへの苦情も多いそうですよ。

しーもす:PS3を贈ればwiiが欲しい、wiiを贈ればMSXが欲しい。
     最近のガキは我がまま過ぎる。

小  猫:MSXを欲しがる子供はそうそういないと思いますが。

しーもす:まあ、数発殴っておけばいいんですよ、そういう子供は。

小  猫:いやいや、殴るのはまずいでしょう。
    「褒めて伸ばす」のが教育というものです。

 * * * * *

しーもす:こんちは。

小  猫:ようやっと来たな。まあまあ、お入り。

しーもす:さっき、カスパールの爺さんに会うたら、
    「タダの飯屋へ行くよってに、呼ばれてこい」言われましてな。
     ありまっか、タダの飯屋。

小  猫:入ってくるなり、なに寝ぼけたこと言っとるんや。
     どこの世界に「タダの飯屋」なんてものがあるかいな。

しーもす:そんなこと言うたかて、さっき、爺さんが…。

小  猫:違うがな。あんじょう聞きなはれや。せんだって、星を見つけてな。
     そいで「ありゃ、ダビデのメシアが生まれる預言のことやないか」
     っちゅうことで、お前を呼んだわけや。

しーもす:なんや「ダビデのメシア」かいな。「タダのメシ屋」と違いまんのん。
     まあ「メシア」でも「メシ屋」でもええ。晩飯、おごらんかい。

小  猫:なんちゅう言い草や。「おごらんかい」言われて、
    「よっしゃ、おごろか」という気になると思うか?

しーもす:そういう気にならんか?

小  猫:人に飯おごってもらおと思ったら、べんちゃらの一つも言わなあかん。

しーもす:さよか。

小  猫:嬉しいことを言うて、相手をええ気分にしてやで、
     向こうの方から、「どや、晩飯でも」と言わさんと。

しーもす:べんちゃら言うたかて、わい、そういうの苦手やねん。

小  猫:そんなら、奥の手を教えたる。ええか、相手の歳を尋ねるんや。

しーもす:歳尋ねただけで、タダ飯くえまっか。

小  猫:まず「ときにあんさん、お歳はおいくつで?」
     と聞いてやな、先さんが四十五と言うたら、
    「四十五?とはお若こう見える。どう見ても、厄そこそこ」
     と、こう答えるんや。

しーもす:けったいなこと言いまんな。
     日本で男の厄年と言えば四十二歳っちゅうことは知っとりますが、
     ここ、エルサレムでっせ。

小  猫:細かいやっちゃな。歳を若こう見られるのは、
     幾つになっても嬉しいもんやと言っとんのや。

しーもす:古今東西、共通でっか。

小  猫:そや。そない褒められてみい。
     相手は「嬉しいこと言うてくれるな、どや、ベツレヘムの天ぷら屋で一杯」
     とくるわけや。

しーもす:ほな、子供の場合はどうしまんのや?
    「ぼっちゃん、お幾つ?」
    「十歳?とはお若こう見える。どう見ても七、六つ」と言うんか?

小  猫:あほか、そんなん言われて喜ぶ親がおるか。
     ちいさい子の場合は、歳を余計に言うねん。
    「十歳でっか。しっかりしたはりますな。どう見ても十二、三に見えますわ」
     と言わなあかん。親は喜んで「どや、ベツレヘムの天ぷら屋で一杯」

しーもす:言いまっか。ほな、赤ん坊がいますわな。
    「この子、お幾つで」
    「一つでっか。しっかりしたはりますな。どう見ても五つ六つ」

小  猫:お前、ほんまに賢者か。赤ん坊に五つ言うて、誰が本気にするかいな。
     赤ん坊を褒めんのは、別の言い方があるんや。

しーもす:どない褒めれば、「ベツレヘムの天ぷら屋で一杯」になりまっか?

小  猫:赤ん坊を褒めるには、親の気に入るようなことを言うんや。
    「さて、これがあんさんのお子さんでございますか。
     どうりで、鼻筋にかけてはお父上にそっくり、
     可愛らしい口元はお母上に瓜二つでございますな。
     額の広い所なんかは、お爺さんに似て長命の相がございます。
     栴檀は双葉より芳し。私もこういうお子さんにあやかりたい」     
     。
     てなこと言うてみい、「ベツレヘムの天ぷら屋で一杯」や。

しーもす:なるほどなぁ、そら良えことを聞いた。
     早よう、「タダのメシ屋」行って、「ダビデのメシヤ」おごられようや。




2.発売情報と更新情報のお知らせ ──────────────────────

■週刊魚魚
http://www.sakanafish.com/


今週の特集は「厚生労働省外局治安用怪人開発者委員会双葉ナカコ研究分室」です。

そのほかにもかまくらまんが果糖水的生活240やふたご対談などある日々の日。


────────────────────
嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。

3. 玄界灘男の「お仕事できたかな?」 ―――――――――――――――――――

第34回 それいけ横文字商売編「金もってるけど意外とけちなマルチトップ集団」

前回に引き続きマルチビジネスのお話ですよ。
実際のところ、立ち上げ等の早くからいるマルチビジネスマンの方々は洒落にならな
いくらいの巨万の富を手にしている人もいます。ある程度初期のうちに参入して、ダ
ウンを作れた人はいわゆる「マルチドリーム」を手にする訳です。ここにマルチの旨
味があって、それがなくならない原因なのでしょうけれども。しかしながら、そうい
う人の下に行けば行く程、これまた洒落にならない貧乏なんかがついて回って(そり
ゃあある程度全体が見える人は後発で参加なんかしないし、参加するということは全
体や将来が見えない判断力の人でしかないからです。)いくわけです。一将なって万
骨枯るたあこのことです。
でもって、そういう一部の人から知り合いが受注し、「コンサルティングやって。」
というお話を貰って仕事をしたのですが、こういうトップの人の特性があるのです。
まずは「いままであんまり社会に優遇されてなかったので、とにかく偉ぶる。」とい
うこと。言い方は悪いし、当人は「嘘では無い」と否定しますが、こう言った人には
「それまでの仕事の限界を感じるとともに、(この仕事に)限り無い発展性を見い出
し、それまでに築いたキャリア(大概が業界一位だとかその道の逸材とか言います)
を捨て、会社の引き止めも振り切って無限の可能性にかけた」といった嘘臭いことを
いう人が多いようです。何の事は無い、アムちゃんやってニューなんとかをやってと
マルチ畑を歩いて来た人が多いのですが。またくどいくらいに「夢」「希望」「理想」
なんかの実現は「意志の力」による、見たいな人生訓をたれるのがお好きなようで、
ヤンキー臭さも結構あります。
人間というのは何回か話していると自分でそれを信じ込んでしまうようで、ビデオだ
とか本なんかを出版して、そんな立志伝を「販売」する人も多いのです。
「販売」と書きましたが、こう言った自慢話たらたらのビデオや本なんか普通は買わ
ないと思いますよね。ところがこういうトップの人が話す「自慢話」をありがたがっ
て購入するダウン層もいるのです。そこに成功の秘訣かなんかがあるのかと思って購
入する人が多いのですが、その実「早く始めただけ」という本当の成功の原因につい
ては語られるはずもありません。だって、それを言ってしまったら「自分達は収入が
上がらない」ということがモロバレになってしまうのですから。実はこういったビデ
オや本なんかがマルチビジネスのトップの人の副収入でもあるのです。
例えばあるトップの人がいます。この人が「成功の秘訣」なんていう本を出すとしま
す。そうなればダウンの人は浮世の義理で購入しなければなりません。で、そこそこ
の部数がはけることは予想されます。売れると判っているものを売るんですから不安
要素なんかはないも同然です。この辺は某宗教団体やら政党なんかにも似ていますね。
でも、内容は自慢話です。成功したから豪邸を買った、車は高級外車だ、バカンスに
はハワイでクルージングだ、どうだ、いいだろう?君たちももっとダウンを増やせば
俺様みたいなゴージャスなライフが満喫できるぜ、という話がくり返されます。まあ、
ある意味そういった自慢ビデオを見て「いいなあ、俺もそうなりたいなあ。よし頑張
ろう。」という素直な人は絶対にそうはなれません。すでに騙されているんですから。
こういった本やらビデオやらを作る場合でも、こういったトップの人は中々にせこい
手を使ってきます。大概が「俺様のビデオを作ると売れるぜ。だから作るまではお前
らが金を出して作れ。あと販売したら1本につきこれこれのマージンをよこせ。いや
なら条件をのむ業者にやらせるから帰れ。あ、もし売れなかったら責任はあんたたち
持ちね。」という事を言って来ます。中小の代理店なんてのはお金が欲しいのでこう
言った普通は受けない仕事でも「まあ、やろうか。」となる訳です。あとはトップの
人が儲ける手助けをするという訳です。ああ、またもやダウンの人の負担が増えて行
くのです、自業自得とはいえ。
このマルチビジネスという業界には不思議な慣習があります。それは「全員が対当」
という理由から、どんなに下部の利潤を吸い上げて肥太ったトップでも、どんなに上
部に利益を吸い上げられ、在庫を抱え(ちなみに大本の製品を作っている会社では
「在庫を持ってはいけません」というお達しが「表向き」は出ていますが、守られて
いるのは見た事がありません。「売り上げ達成のためには“多少の”自己負担はしか
たない。」というのが不文律のようです。)ているダウンでも、飲み食いは一円単位
まで「割り勘」なのです。また打ち合わせや相談にいったコンサルタントでも、やっ
ぱり割り勘です。もしそうで無い場合があるとすれば、それは「勧誘」の場合だけで
す。この辺も「以前の業界でトップで業績も常に1位だった」人達にしてはせこい感
じがするのですが、そういうものらしいです。
この業界の裏側が見られたり、当時としては画期的だったネット配信の画像同報(そ
れまではFAXニュースでした)のシステムの企画なんかもやれたので結構面白い仕事だ
ったのですが、あるきっかけですっぱり手を引く事になりました。それは度々仕事を
していたダウンの人から「玄界さんもこの仕事やってみませんか?」という勧誘を度
々受けたからです。私も一獲千金などは大好きですが、みすみす将来性のないような
業態に飛び込む程には向こう見ずでは無かったからです。

次回は「そこそこ楽しいイベントショー」をお送りします。


執筆担当:玄界灘男
【駄嘘!】
http://www2.ocn.ne.jp/~genkai/



4. しーもす君と小猫さん―――――――――――――――――――――――――

そんなこんなで、東方の三博士は、星に導かれまして
イエスの生まれた厩に着いたわけですが・・・。


しーもす:ヨセフの旦那、居てるか。

 ヨセフ:しーもす・メルキオールはんかいな、はるばるよう来たな。

しーもす:お前んとこ、えらい災難におうたそうやな。

 ヨセフ:なに言うねんな。うちは子が生まれたっちゅうて喜んでんねんで。

しーもす:町内では、二歳以下の幼児が大虐殺された言うて、ぼやいてるがな。

 ヨセフ:来た早々、ナザレ容赦無いな。なんや、赤ん坊見に来たんやないのか。

しーもす:そやそや、たっぷり拝ませてもらうで。「天ぷらで一杯」様の降誕や。

 ヨセフ:相変わらず、わけ分からんこと言うとるな。
     まあ、ええ。奥に寝てるよって、見たってや。

しーもす:奥に寝てるって…これか。大きい子やなぁ。

 ヨセフ:大きいやろ、マリアもビックリしてたわ。

しーもす:こいつは驚くで。赤ん坊のくせに、まっ茶色で、顔が異常に長いな。

 ヨセフ:そら、ロバや。ロバと赤ん坊を間違えるやつがあるか。

しーもす:そうか。わいも「ちょっと大きすぎるかな」と思うたんや。
     だいたい厩で生むのが悪い。

 ヨセフ:やかましいな。分からんか、そこの飼い葉桶の中に寝てるやろ。

しーもす:こ、こ、これか。ちっちゃいなぁ。生きるか?

 ヨセフ:なに言いまんのや。

しーもす:よう出来とんなぁ。ほれ、「天上天下唯我独尊」言うてみい。
     おい、「天上天下唯我独尊」や。

 ヨセフ:赤ん坊が生まれて早々、もの言うたりするかいな。

しーもす:言わんか。それにしても、可愛らしい手やなぁ。もみじみたいや。

 ヨセフ:はじめて嬉しいこと言うてくれたな。

しーもす:可愛いなぁ。こんな可愛らしい手に、
     プスっと穴が開けられて、もみじのごとく血に染まるんやな。

 ヨセフ:褒める気あんのか。

しーもす:気にしいな。これからが本番や。
     うまいこと褒めたら、メシおごってくれるか?

 ヨセフ:ごちそうせんこともないが、ほんまに褒めてくれんやろな。

しーもす:心配しな。ちゃんと仕込んである。
     さて、これがあんさんのお子さんでございますか。

 ヨセフ:最前からずっと見てるやないか。

しーもす:ほんまに、あんさんのお子さんでございますか?

 ヨセフ:なんぞ含みのある言い方やな。

しーもす:まあ、ええわ。どうりで鼻筋にかけてはお父様にそっく…。似てへんなー。
     これは、ほんまのほんまにあんさんのお子さんでございますか?

 ヨセフ:しつこいやっちゃな。

しーもす:額の広い所は亡くなったお爺さんに……
     って、この子に爺さんなんぞおるんか。

 ヨセフ:…。

しーもす:これは、神に誓って、あんさんのお子さんでございますか?

 ヨセフ:もう、なにも聞いてくれるな。

しーもす:そうはいかん。「天ぷらで一杯」がかかっとる。
     えー、ときにお尋ねしますが、あんさん、お歳はおいくつで。

 ヨセフ:誰の歳を尋ねてるねん?

しーもす:この子の歳やがな。

 ヨセフ:幾つも何も、今日生まれたとこやないか。

しーもす:今日生まれた?とはお若こう見える。

 ヨセフ:だったら、幾つに見えるっちゅうんや。

しーもす:どう見ても、3日後。

執筆担当:梅千代
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