――QuickUSOYA 2007.12.4―――――――――――――――――― 今週の内容........ 1.「しーもす君と小猫さん」(担当:佐々木バレット) 2. 更新情報(週刊魚魚) 3.「しーもす君と小猫さん」 1. しーもす君と小猫さん―――――――――――――――――――――――――― しーもす:受精卵を用いずに作成することが出来る万能細胞「iPS細胞」 の作成に成功した京都大学の研究グループが、今度は、がん 遺伝子を使わずにiPS細胞を作製したそうですよ 小 猫 :ほほう。万能細胞 しーもす:通常、人の細胞の増殖には限界がありますし、ある細胞一つ から培養できる器官には限りがありますが、万能細胞はどん な種類の細胞に変化する上、試験管内でほぼ無限に増殖でき る為、これさえあれば人間のいかなる器官も試験管内で培養 できるのです 小 猫 :ははあ。いかなる器官にも しーもす:iPS細胞の他にも、ES細胞が万能細胞と呼ばれていました。 しかしこれは受精卵を用いていたので、クリアしなければな らない倫理的な問題が山積みでした。それだけに、皮膚から 作成できるiPS細胞の技術のさらなる発展は、現代医療の注 目の的になることでしょう 小 猫 :ほほう。現代医療の しーもす:さらに話をすすめると、iPS細胞の技術の進展は、国際問題の 解決にも役立つのであります 小 猫 :ははあ。国際問題 しーもす:iPS細胞を用いた器官の培養技術が進歩すればするほど、生産 コストは低下することでしょう。さらに器官培養を企業化して、 大量生産が実現すれば、工業的な生産ラインによる、さらなる 低コストでの、人間の器官の安定した供給が可能になるでしょ う。これによって我々西洋文化はついにあの人食い人種を、彼 らのローカルな文化を破壊することなく、穏便に、文明化する ことが可能になるのです 小 猫 :ほほう。文明化 しーもす:これは文化的な問題なのです 小 猫 :ははあ。文化的な しーもす:19〜20世紀は戦争と暴力の時代でした。物理的にも文化的も。 あらゆるものが 文明の名のもと、西洋化され、蹂躙されてい きました。それまで辺境で栄えていた豊かな文化を野蛮なもの とみなし、排斥していきました。けれどそれは、アドルノの 「アウシュビッツ以降、詩を書くことは野蛮である」の言葉が象 徴するように、文明そのものが孕む暴力を証明しただけだったの です。そうです、文明に優劣などなく、それらはすべて等しく文 明なのです。いったい誰が、パブでビールを飲みフィッシュアン ドチップスをつまむことと、重くするどいナタで敵対部族の首を 刈って、煮て、焼いて、むしゃむしゃ食べることの間に、優劣を つけられるのでしょう 小 猫 :ほほう。フィッシュアンドチップス しーもす:もし西洋文明が人食い人種を「発見」することがなければ、お互 いに干渉することなくお互いの文明を生きていればよかったので しょう。けれど出会ってしまった以上、我々に必要なのは、破壊 や争いではなく、対話であるはずです。 小 猫 :ははあ。対話 しーもす:もちろん将来の話に過ぎません。現段階、我々西洋文明が、人食 い人種の人食い習慣と衝突することなく、人食い人種と付き合う ことは不可能です。しかしテクノロジカルなインテリジェンスに は、人の在りようをよりよく変える力があるのです。iPS細胞は、 人食い人種文明も西洋文明とともにあることが出来る未来を切り 開くでしょう。 小 猫 :ほほう。テクノロジカルなインテリジェンス しーもす:将来、iPS細胞による人体の栽培プラントが実現すれば、人食い人種 は、我々と同じようにぱりっとしたスーツを着てコンピュータ業界で 仕事をしたり、大学で学びながら、人間の肉の生焼きや、丸焼きや、 刺身や、塩焼きや、漬物や、モツ鍋を、穏便にむしゃむしゃ食べるこ とが可能になるでしょう。我々は今、手を取り合って、この希望溢れ る将来に向かうべきであるはずです 小 猫 :ははあ。穏便に。むしゃむしゃ しーもす:だからその時まで待ってみる気はないですかね 小 猫 :おれにゃあ、そんな先のことは全然わからないので、今、目の前にい るお前を食うことにするよ しーもす:堪忍してくださいマジで 2.発売情報と更新情報のお知らせ ────────────────────── ■週刊魚魚 http://www.sakanafish.com/ 先週の特集は「ありません」でした。 そこには「高機動委員長春野前冬美」の更新だけがありました。 ふたご対談もありませんでした。 ただ風がびょうびょうと吹いていました。 ──────────────────── 嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら こちらの更新情報で紹介いたします。 紹介したい方はこちらまでご連絡ください。 q_usoya@yahoo.co.jp まで。 3. しーもす君と小猫さん ――――――――――――――――――――――――― しーもす:近頃ですね。人間のことをですね。「S」と「M」の二つのどちらかに 強引に分類しようとする傾向があるじゃないですか。あれってひどい ですよね。暴力ですよね。人のことを絶対に「S」か「M」のどちらか だと決め付けるなんて、ひどいですよね。本当は、私もあなたも、「S」で も「M」でもないのに! そんな変態性欲の持ち主ではないのに! 小 猫 :おれのは食欲だからなあ。人間の三大欲求の第一番目だぜ? しーもす:包丁を研ぐのって、きっと明日にしてもいいことだと思うん ですよ。ついでにお湯を炊くのも、サラダに塩を振るのも 小 猫 :「この肉が食べたいね」と俺が思ったから 七月六日はサラダ 記念日。だからサラダは今日作るよ。サラダに塩を振り終えた ら、今度はお前に塩を振るよ、たっぷりと しーもす:私、糖尿病持ちですよ! だから塩なんか振っても美味しくあ りませんって! 小 猫 :大丈夫。おれ、好き嫌いはしない性質なんだ しーもす:こっちが大丈夫じゃないよ! 小 猫 :さて、釜の湯も茹で上がったみたいだから、そろそろ生きたま ま茹で上げるとするか しーもす:わーわーわー、まさか、「これがほんとの、人を食った話」と か上手いこというんじゃないでしょうね 小 猫 :いや、多分お前の肉は美味いなんてもんじゃない、じつにまず いよ しーもす:まずいんなら食うなよっ 小 猫 :まずくても最後まで食うよ しーもす:この鬼! 悪魔! グァルティエロ・ヤコペッティ! 小 猫 :なんとでもいえ。別に平気 しーもす:きゃーっ熱い熱い 小 猫 :さて、待つこと三分 しーもす:チーンッ。デキタヨ、デキター 小 猫 :できたできた。じゃあいただきます。ずるずるずる、味はまあま あだな しーもす:褒めてくれてどうもありがとう 小 猫 :褒めてねえよ。しかしなにかね、この「ドS専用弁当」ってのは。 最近のコンビニはこんなのまで売るのかね。まったく、最新の人工 知能とボーカロイドをこういうのの開発に使うんだもんなあ。こう いうのを才能の無駄遣いっていうんじゃないのかね しーもす:まあそうともいうかな 小 猫 :なめらかな合成音声で生意気言うんじゃない。ところで、「ドS専 用弁当」があるってことは、「ドM専用弁当」もあるのかね しーもす:ないです。代わりに、「ドドS専用弁当」ってのがあって、人工知能 も音声ももっとMッぽい逸品です 小 猫 :ふぅん、都都逸みたいな品名だなあ。しかしそれにしても客はSだ けってか? おまえんとこ、ニッチ狙いにもほどがある会社だな しーもす:実は、今、「ドドドドドドドドドドドドドドドドドドS専用弁当」 ってのを開発中なんですよ 小 猫 :なんだそりゃ しーもす:ええ、原材料に、万能細胞を使ってましてね 小 猫 :ゲゲゲゲーッ、なんだそれ。Sがどうのとかじゃない、まるで本 当に人食い人種じゃないか! しーもす:うちの社、実は雇用者が全員、大卒の人食い人種なんです 小 猫 :ゲゲゲゲーッ しーもす:さらに言うならあなたが食べたそれ、ラベルは「ドS専用弁当」 ですが、工場のおばちゃんの手違いで中身は「ドドドドドドドド ドドドドドドドドドドS専用弁当」です 小 猫 :ゲゲゲゲーッ しーもす:いやすいません。でも大丈夫大丈夫、iPS細胞iPS細胞 小 猫 :大丈夫じゃねーっよ! しーもす:大丈夫ですよ 小 猫 :大丈夫じゃねーっよ! しーもす:大丈夫 小 猫 :ねーっよ! しーもす:ああ、もう、文句言うな! うちの社員全員でお前を食ってやろ うか! 執筆担当:佐々木バレット 【YOU Look'in 華々しき Rock'n Roll Wow!】 http://sasab.hp.infoseek.co.jp/ ──【広告】──────────────────────────── ★【第二刷上梓!旅の指さし会話帳 国内編2 大阪】 ★【イロブン 色物文具マニアックス】 ★【モンティ・パイソン正伝】 ★【クリスマスおもしろ事典・重版出来】 http://myshop.esbooks.co.jp/myshop/cmosbooks?shelf_id=01 買うならしーもす書店 ☆ 21世紀の服飾をリードする? 【IYA De GENKAI】 http://www.eva.hi-ho.ne.jp/~goliyaku/index.html ──────────────────────────────────── このメルマガは、Q嘘加盟Webサイトの管理者が順番に執筆しています。 登録と解除 http://www.interq.or.jp/ski/sakana/quso/regist.html 過去の号:http://www.interq.or.jp/ski/sakana/quso/backnumber.html 嘘屋本舗 http://www.kasugai.com/usoya/ 発行:週刊魚魚 q_usoya@yahoo.co.jp Copyright by USOYA-HONPO 掲載内容の無断転載はお断りいたします。 このメルマガは『まぐまぐ』を利用しています。 http://www.mag2.com/ ──────────────────────────────────── |