――QuickUSOYA 2008.3.18――――――――――――――――――

今週の内容........
1.「しーもす君と小猫さん」(担当:佐々木バレット)
2. 更新情報(週刊魚魚) 
3.「しーもす君と小猫さん」

1. しーもす君と小猫さん――――――――――――――――――――――――――

しーもす:お前は当局のスパイだろう
小  猫:もしそうでなければ、クレオパトラの生まれ変わりだろう
しーもす:もしそうでなければ、蝶々だろう
小  猫:そうでなければバッタだろう
しーもす:青虫だろう
小  猫:サソリだろう
しーもす:ちがうか
小  猫:ちがうか
しーもす:ちがうか
小  猫:ちがうか
青  鬼:もがーもがーっ、もがーもがーっ
しーもす:さあ正直に答えるんだ、ブルーオーガ。それとも、また爪と爪の間に竹串
     をつっこまれたいのかね?
小  猫:それとも、顔中にバターを塗りたくられたいのかね?
しーもす:君は「ブラックミート」という虫を知っているか? 南米のムカデの一種
     なのだが、これが非常にグロテスクなしろものでね。
     しかも獰猛ときている。
小  猫:そう。極めて危険な代物でね。人間の鼻先程度なら、簡単にかじりとって
     しまうそうなのだよ
しーもす:これが近年、ペルーで第一級害虫に指定されたのは知っているかい? な
     んでも森林開発のあおりを食って生息地を失い、棲
     家を求めて都市部に流れ込んだらしい。こいつらが街の中に出てきて被害
     を及ぼしたというのだが……さて、街の中のどこに
     集まっていたと思う?
小  猫:なんと一般的な家庭の、台所の、調味料置き場だ
しーもす:千匹はくだらないブラックミートが、各地の台所の調味料置き場の中で、
     「バター」を舐めとっているのが発見されたんだ。
     幸い死者や、小さな子の被害はなかったらしい。いいかい君、ブラックミ
     ートは、「バター」が、好物なんだ
小  猫:……ところでブルーオーガ、この黒く塗られたガラス瓶の中だが……中か
     らかさかさ音がするね? いったいなんだろう?
しーもす:もっとも、何をされようが、四肢を椅子に縛り付けられた君は、まったく
     抵抗しようがないだろうがね
小  猫:はっはっは
しーもす:はっはっは
小  猫:さあ吐け! 吐くんだ! 貴様が秘密結社ナマニークのエージェントなの
     はわかっているんだ!
しーもす:そう、貴様が、ハザマ世界の国際警察存在であるナマ・ザ・カーナと敵対
     するナマニーク・ヤキニーク・ニテモヨーシに忠誠を誓ったエージェント
     だということは筒抜けなのだ。僕の脳の感度を舐めるなよ、貴様らが通信
     に使う毒電波なんか、とっくに傍受ずみさ!
小  猫:貴様たちが秘密裏に、複雑な暗号を高知新聞の朝刊の記事に仕込んで、エ
     ージェント間の連絡に使用していることも、つつぬけなのだ
しーもす:見抜いているぞ。二ヶ月前に、俺の財布がなくなったのは、貴様らナマニ
     ークの仲間の仕業だろう
小  猫:それだけは間違いない
しーもす:そうだ、間違いない!
小  猫:さあ! 答えろ! お前はなぜこの村のことを襲った!?
しーもす:答えろ!
小  猫:答えろ!
しーもす:答えろ!
小  猫:答えろ!
青  鬼:もがーもがーっ、もがーもがーっ、たーすけてーっ

赤  鬼:…………………………えらいことになっちゃったなあ、おい
赤  鬼:これってさ、僕出てかなきゃいけないの? 青鬼くんは僕の為にこんなこ
     とになっちゃったんだし、出てかなきゃいけないよね? 
     ……でもやだなあ……相手はピチガイだもんな……
赤  鬼:うわっ、バターなんか塗られちゃってるよおい! 青鬼くんが危ない!
赤  鬼:やっぱりやだなあ……

   そして苛烈で理不尽な拷問の末、彼は、死んだ……

2.発売情報と更新情報のお知らせ ──────────────────────

■週刊魚魚
http://www.sakanafish.com/


今週の特集は「ありませんでした。
そして「高機動委員長春野前冬美とふたご対談」の更新はありました。
その前の特集は「炭水化物三国志演義・パン国志」でした。


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嘘関係のサイトの更新情報等、何か告知がありましたら
こちらの更新情報で紹介いたします。
紹介したい方はこちらまでご連絡ください。
q_usoya@yahoo.co.jp
まで。



3. しーもす君と小猫さん ―――――――――――――――――――――――――

  ●あおおにくんのけいかく
=====================================
= 1.あかおにくん「ぼくはにんげんとなかよくしたいのに、
=   どうしてむらのひとたちは、ぼくをこわがるのかな……?」

= 2.ぼく「よーし、ぼくにまかせておきなよ!」

= 3.ぼく、にんげんのむらであばれる「うがー!たべちゃうぞー!」

= 4.そこにかけつけて、ぼくをやっつけるあかおにくん
=   「ひどいことはやめるんだ!」
=   「うわー、やられたーっ」

= 5.むらびと、「あかおには、やさしいおにだったんだね」
=   これからなかよくしようよ!」

= 6.ぐるだとばれてはいけないので、あかおにくんのもとからさるぼく

= 7.Happy End!

=====================================

青  鬼:「大丈夫大丈夫! きっと成功するさ!」
赤  鬼:そういってあの日、彼はいつもと同じように外へ出て行った
赤  鬼:そして帰ってこなかった
赤  鬼:人間の中にだって、いい人もいれば、悪い人もいれば、ちょっと頭のおか
     しい人だっている。そんなことも知らず、こんな浅はかな計画が成功する
     なんて、彼は本当に思っていたのだろうか?
赤  鬼:彼の死をきっかけに、僕は人間とも、他の鬼とも関わるのを止め、ひきこ
     もりがちになった
赤  鬼:―――ふと、
赤  鬼:夜中に目が覚めて、鏡を覗き込む
赤  鬼:僕の顔は以前のような健康的な赤ではなく青白くて、鏡の中で、ぼんやり
     と光っている
赤  鬼:そして気がつくのだ。嗚呼、これは僕ではない、彼なのだ。彼は今もこん
     なに近くにいるのだ。
赤  鬼:彼はいつも僕の側にいてくれた
赤  鬼:どうして僕は人間と仲良くなりたかったのだろう? どうして彼のことに、
     いつも僕の隣にいてくれた彼のことに、気がつかなかったのだろう?
赤  鬼:物心ついてから、ずっと「寂しい」と感じてきました。狂おしいほど「愛
     されたい」と思ってきました
赤  鬼:僕は病気です。孤独という病気です。病に犯されて、こんなに側にいる青
     鬼のことに気がつかなかった
赤  鬼:悔やんでももう遅いんですけどね。それでも―
赤  鬼:こんな夜は
赤  鬼:涙が止まらない
赤  鬼:これが本当の、ナイター悪化鬼
しーもす・小猫:お後がよろしいようで
青  鬼:よくねえよ
赤  鬼:え。なんで
小  猫:はっはっはっ。君、つまりだね
しーもす:これは、「夜(ナイト)」に病気が「悪化」した「鬼」と、童話の「泣い
     た赤鬼」をかけているわけで……
小  猫:おうっ、実によろしいお後だっ
青  鬼:るせえ、説明すんな




執筆担当:佐々木バレット
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